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山中伸弥/平尾誠二・惠子『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』

ノーベル医学賞受賞・京都大学山中伸弥教授と、ラグビー日本代表選手でありヘッドコーチ「ミスターラグビー」と呼ばれた平尾誠二さんの物語です。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000190556

本の内容 出版社のページより

2010年、雑誌の対談で初めて出会った二人は急速に仲良くなり、やがて親友と呼べる関係になった。気のあう男同士として酒を酌み交わし、家族ぐるみで食事を重ねた。こんな関係がずっと続けばいいーー。お互いそう思っていた矢先、友・平尾誠二に癌が宣告される。山中伸弥は医師として治療法や病院探しに奔走。体調は一進一退を繰り返し、訪れる永遠の別れ。大人の男たちの間に生まれた、知られざる友情の物語。

2010年、雑誌の対談で初めて出会った二人は急速に仲良くなり、やがて親友と呼べる関係になった。出会ったときはすでに40半ばを過ぎ、二人とも超のつく有名人。でも、そんなことは一切関係なく、ただ気のあう男同士として酒を酌み交わし、家族ぐるみで食事を重ねた。こんな関係がずっと続けばいいーー。お互い口に出さずともそう思っていた矢先、友・平尾誠二に癌が宣告される。山中伸弥は医師として治療法や病院探しに奔走。体調は一進一退を繰り返すが、どんなときも平尾は「先生を信じると決めたんや」と語る。そして、永遠の別れ。山中は「助けてあげられなくてごめんなさい」と涙を流した。
大人の男たちの間に生まれた、知られざる友情の物語。

本の内容 「BOOK」データベースより

告げられた余命はわずか3か月。生還か永遠の別れか―。大人たちが挑んだ極限の闘い。

感想

私がラグビーを見始めたのは平尾さんが引退した2000年頃。スター選手だった平尾さんのプレーを知りません。OBとしてヘッドコーチとして試合会場に来る平尾さんをスタンドで拝見していました。(試合はほとんど冬だったので)コートを着た平尾さんは、「凛とした」と言う言葉がぴったりの方でした。

その平尾さんが癌に侵されている、と知ったのは、亡くなる間際のインターネットのニュースでした。まさかその1年も経たず天に召されました。享年53。早すぎました。

この本は平尾さんの最後の1年を中心とした本です。山中教授と平尾さんの友情、平尾ファミリーの温かな愛情に涙が出ます。

山中教授と平尾さんが出会ったのは2008年。お互いに40代半ばを過ぎ、それなりの地位も名誉もしがらみもあるはずの二人でした。その二人がわずか8年の間に無二の親友となり、濃密な時間を過ごしました。

四十代半ばを過ぎてから男同士の友情を育むということは滅多にないこと。なんの利害関係もなく、一緒にいて心から楽しいと感じられる人と巡り会えた僕は幸せでした

平尾さんがラグビー選手だったこと、ヘッドコーチだったことを知らない方でも、十分に心が揺さぶられるストーリーです。

続編 友情2

続編として「友情2 平尾誠二を忘れない」が出版されています。こちらは平尾さんにゆかりのあった方の平尾さんとの思い出、平尾さんからもらった想いや言葉がつづられています。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000321956

(おまけ) 甦る平尾選手のプレー

私は平尾さんの現役時代を知りませんでした。もちろんTVやネットで部分的なプレーは見たことがありますが、試合全体を見たことがありませんでした。部分的なプレーは、平尾さん自身がラン・パス・キックをしているシーンなので、司令塔としての平尾さんを知りませんでした。

で、ついに!NHKさんのアーカイブで試合全体を見ました。全体を見ると、司令塔として常に声を出して指示をする平尾さんがいました。

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