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【観戦記】RWC2019 決勝 イングランドvs.南アフリカ

対戦カード

世界最強のフィジカルに加え、今大会ではWTBマピンピ選手・コルビ選手のスピードでトライを量産する南アフリカ。準決勝までの試合では、全チームで最多得点・最多トライで圧倒的な強さを見せます。
一方で、名将エディー・ジョーンズHCが率いるイングランドは、鉄壁と呼ばれるディフェンスが特徴。2連覇中のニュージーランドに何もさせなかったイングランドは、準決勝までの試合で、全チームで最少失点で勝ち上がっています。

前回ワールドカップからの4回の対戦では、2勝2敗の互角。
民族・国をかけた南アフリカか、ラグビーの母国のプライドをかけたイングランドか。目の離せない試合が予想されます。

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試合前

会場にはFINALの特別なのぼりが立ち、これまでの試合とは少し雰囲気が違います。ワクワク感MAXです。

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イングランド・南アフリカの両サポーターが世界中から横浜にやってきました。恒例になってきたスクラムユニゾンは、会場内でも開催。イングランド・南アフリカ両サポーター、日本人で100人以上が盛り上がりました。

試合経過

最初から均衡した試合が続きます。
試合が動いたのは前半9分。イングランドのペナルティから、南アフリカSOポラード選手のペナルティゴールを得て成功。南アフリカが先行します。
対してイングランドも前半23分にイングランドのCTBファレル選手のペナルティゴールで同点に追いつきます。
その後も前半は拮抗した試合が続き、お互いにペナルティゴールを取り合い、6 - 12 で南アフリカがリードして折り返します。

後半も引き続き接戦が続きます。ペナルティゴールで 12-18 まできたところで、後半63分に、WTBマピンピ選手が初めてのトライを決めます。
相手陣内10mライン付近でボールを持ったWTBマピンピ選手が、イングランドのディフェンスラインを超えるキックをすると、走り込んできたCTBアム選手がラインを突破してキャッチ。亜夢選手がイングランド選手を引き付けて、外側が空いたところで並走していたマピンピ選手にパス。空いたスペースで余裕をもってトライを決めました。
さらに、終了間際の後半74分、タックルでボールを奪うと走りこんできたWTBコルビ選手が、相手のディフェンスをステップでよけ、圧倒的なスピードで30mあまりを走り、トライを決めました。

わずか2トライの均衡したディフェンス戦で、
イングランド 12 - 32 南アフリカ  で南アフリカのの勝利で終わりました。

今試合のMVP

PoTMは、南アフリカNo.8ドゥエイン・フェルミューレン選手。イングランドをノートライに収めた南アフリカ。フェルミューレン選手は、ディフェンスでは力強いタックルで相手を止め、ターンオーバーを獲得、攻撃ではバックス選手に負けないボールキャリーで、勝利に大きく貢献しました。
個人的なMVPは、強いプレッシャーの中で、ペナルティキック戦を乗り切った、南アフリカSOポラード選手、CTBファレル選手です。

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試合が終わって

44日間、48試合のワールドカップは、南アフリカの優勝で幕を閉じました。

南アフリカの初めての黒人からのキャプテン選出であるFLシア・コリシ選手の優勝コメントは、南アフリカを象徴していました。

「僕たちの国にはいろいろな問題がある。いろいろなバックグラウンドや民族から選手が集まり、一つの目標に向かって一丸となった」

「監督が『われわれは自分たちのために戦っているのではない。母国の人々のために戦っているんだ』と言っていて、今日はその通りの戦いがしたかった」

一方、負けたイングランドのエディー・ジョーンズHCは、南アフリカの強さを称賛しつつ、自国イングランドのメンバーの頑張りを誉めました。

選手の頑張りは素晴らしかったが、今日は優勢に試合を進められなかった。この大会全体を通しハードワークしてきた選手の準備を責めることはできない。今日は単純に力が足りなかったし、傑出したパフォーマンスを見せた南アフリカにおめでとうと言いたい

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