激動の時期の舵取り
私の住んでいる街でもコロナのケースが報告されるようになりました。医療のフロントラインで日に日に変わっていく患者さん&コミュニティーのニーズに安全対応をするために、対策が練られています。医療を含めた世の中の変革の時期がきています。どのように舵取りして行くのかそれぞれ考えてみると良いかもしれません。
医療面では、本来なら中国での様子が報告された時から対応策イニシアティブが取られているとよかったのですが、アメリカの医療は、物事が切羽詰まってきてからやっと動き始めるっていう感じです。政治リーダー達、色々なオーガニゼーションとの連携があるから時間がかかるのでしょう。
一度予約を逃したら次は数ヶ月後にしか空きがないようなウェイティングリストが長い私たちのクリニックや、お隣のキャンサーセンターには、発熱、咳が出るのにスクリーニング質問で「発熱、咳ありません」と嘘をついてまで来診され、中にはケモセラピーを受けられた方までおられ、その直後呼吸不全になられ人工呼吸器が必要な状態になりコロナ陽性が確認されました。そしてその結果慢性疾患やガンに罹られておられる同じ日にクリニックを受診した患者さん達がその方に被曝してしったっていうような事態が発生しています。
ワールドワイドにビジネス、イベント、キャンセル、イタリアのような国全体のロックダウンが相次ぐ中、私もサンディエゴで来週予定していたコンサートを延期することにしました。こんな時こそ、大切なのは「サイコロジカルな柔軟性」で繋がり合う事だと思います。気持ちが落ち込むような情報で今知らなくても良いようなことに心を向けるのではなく、これをきっかけに何がどのように変化していきそうで、それに自分がどのように関わっていくのか、っていう事をアンテナを張り巡らせて、その中から「チャレンジの中に隠されている恵」の部分を抽出する事や、今までの自分ではなく、今に集中してどうコンパスを合わせていき、次なるチャプターを開始するのか思い描くのも創造的な作業たと思います。
そんな中で私が考えて、感じた "What can be blessing in disguise"なのか、思うがままに書いてみます。
1:コロナ君をきっかけにやっとテレ・メディスンに色々あった制限(保険のこと、実際に触診出来ない事など)が取り外されてシックな時にわざわざ無理してクリニックに行かなくても自宅から診察を受けられ、それが保険でカバーされるような環境やシステムが早急に整えられる事
2:ミーティングなど、行かなくてもオンライン参加が当たり前になっていく事。これまでは仕事の後家と逆方向のサクラメントまでミーティングに行き、遅い時間にこってりした食べ物を出されたりしていたので家から快適に参加したいのに〜とずっと思っていました。
3:AIの導入化ももっと早急に整えられる事が予想できる事。人間が機械の仕事をやって機械のようになる必要がなくなり、もっとクリエーティブに人間だからこそ出来るスペシャルな仕事に集中できるようになりそうな事。パターン認識、チェクリスト医療などAIさんたちにお任せできる事はお任せできる時代になり、医療のマンパワーは人間ができる事に集中できる時代になりそう。もっと深く治癒や健康に関する仕事に集中できそう。
4:これまで医療は特に制限が厳しく、システムを変えるまで長ーい時間をかけてやっと変わっていくのが、この機会に早急に変わっていくよう国レベルで動かしていけそうな感じ。
5:働きすぎ、無理して出勤、出社がこれをきっかけに激変、またはなくなってくれるかもしれない事。
6:これまで咳をされる患者さんに咳エチケットを注意すると患者さんから嫌味を言われたりした事がありましたが、今回は患者さんの前で堂々とマスクをつけられる、そんな事が世の中の常識になりつつある事。
7:「お互いがお互いを守り合い思いやる」がこれを機会にもっと広く浸透していく事。エチケットやマナーが浸透していく事。去年アラスカにクルーズに行った時、バッフェレストランの前にスタッフさんが常駐しており「手を洗ってね〜」を楽しくダンスしながらみんなにメッセージしてくださってました。みんな笑いながら楽しく手を洗っている中、「そんな事俺はしないよ」と手を洗わずにムッツリした顔でレストランの中に手を洗わず入っていった男性を目撃したことがあります。あの方も変わってくださっているといいな〜。社会の中のもっとも弱い層を守って彼らが良い状態にある社会は全体が良い状態になることも知られています。思いやりが大切ですね。
8:先に述べた診察、ミーティング以外にも「遠隔で出来る事」がきっともっと沢山あり、それがもっと注目を浴びるようになる時代になりそうな事。遠くにも届けることができる大切なものを遠隔で届けられる時代になり、その認識が広く浸透すること。
9:今の世の中の激動の流れを感じながら、これまであった仕事がなくなったり、これから新しい仕事が出てくる世の中になって行く。これまでのキャリアがあったとしても、今のやり方から卒業して何か新しい事で社会貢献出来るかもしれない事。世の中のシフトに順応しやすい柔軟性が大切。
10:そのようなシフトにうまく順応できるようになるためには、クリエーティビティーがとっても大切になってくる事。創造力を自由に遊ばせてあげるフリーで柔軟な心身の状態で時間を過ごすことが大切になってくる事。
11:そのような心の状態を実現するために大切なのは瞑想してマインド・ノイズを減らす事。自分の感情統制のやり方も練習して、スタックした感情を柔軟に上手に流してあげる事。自分の中の心の中のふか〜い部分に内在する賢者のように平安で聡明な部分に気づくチャンスかもしれない事。
12:最近サンディエゴに学会に行った時に、素敵なジェムストーンショップでハッピーな音色で響きあうシンギングボウルを見つけて、いくつか家に連れて帰りました。ハッピーなサウンドと振動を浴びる心地よさを知り、こんなシンプルなやり方でこの激動の時期にリラックスできる事を経験できるなんて!ということを身をもって知った事。治癒、癒しなるものはシンプルに柔軟に開放的になった心の中にスーッと入っていくものなのかもしれません。
色々思うがまま書いていったので少々重複しちゃってますが、チャレンジに隠されている恵や舵取りのキーワードは「瞑想」「サウンド」「ヒーリング」「遠隔」「柔軟性」「変化」「創造力」「思いやり」だと思いました。今日はこれからこのままモーツアルトを聴きながら去年学会から連れて帰ってきたイルカの塗り絵をしてリラックスしようと思います。最近、救急の待合室で待っている間に塗り絵をやってもらったら不安が減ったという研究が報告されました。リラックスしてこれからを考え、舵取りをする事で新しい道が拓けて行きそうです。時代の荒波の中で道を切り開き未知なる未来を信じて舵を取り続ける作業はこれまでもこれからもずっと続きそうです。そのプロセスを創造的に楽しめたら良いなあと思っています。
皆さんはどうですか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?