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日本は「マザコン差別」が強すぎる国なのかもしれない。【 #DMM英会話日記 】

亡くなった祖母はよく、「男の子なんて産んだって育て損だ。」とこぼしていた。母はよく、「女の子二人産んだだけで宝くじを当てたようなものよ」と、息子しかいない友人にうらやましがられたという。
可愛がって育てたって、巣立ったあとはめったに連絡もよこさず、寂しい思いをさせられるものよ、という母の嘆きなのだ。

私の親類縁者に限っていえば、男子は、成人して家を出たあとに親(特に母親)と話すのは、多くて2−3ヶ月に一度、少ないと数年に一度くらいのようである。また一般的に言って、もしあなたの彼氏や夫が毎日のように親(特に母親)と電話していようものなら、マザコン認定されるのが常であろう。

だから、幼い頃から自立を促し、男はタフであらねばならないという圧が強い(と言われている)欧米の男子のマザコン率は低いに決まっているという思い込みが私にはあった。

しかし去年、日本駐在の30代のビジネスマン(ヨーロッパの小国出身)と話していた時に「毎晩母親に必ず電話する」と聞いて、「おや?」となったことがあった。「男なのに珍しいね!」と言うと「え? 普通だよ!」と返されてますます 「おや?」となったのを覚えている。

そして今日、一人で海外を放浪中の、いかにもタフそうな、これまた30代のアメリカ人の先生と話していて再び「おや?」となったのだった。

「昨日はMomとDadとSkypeで色々話して楽しかった」と嬉しそうに言うので、「へえ、久しぶりだったの?」と返すと、「うん2週間ぶりくらいかな。いつもはメールしかしないから」とのこと。聞けばメールは2日に一度の割合で送り合っているという。私は驚いて言った。

日本ではたいていの男性は両親に頻繁に電話したりメールしたりしないよ。Most men in Japan don't text or call their parents very much.

すると彼は We're hardly a definitive sample size.(信頼あるサンプル数じゃないけれど)と断った上で、友人たちと作っているWhatsAppのグループに居る8人のguyのうち6人は、毎日のように親とチャットしている、と言った。

「嫌なことがあったり、困ったことがあると母親に電話して相談するんだ。楽しいことがあっても報告する。彼らは親であると同時に親友なんだよ」

That's wonderful! と褒めつつも、心のどこかで、自分のパートナーがこうだったら苦労するだろうな……という日本の女としての戸惑いが残る。そして、日本の男性はなぜ、これほど「マザコン認定」をされるのを恐れなければならないのかとも思う。そのプレッシャーはどこから来たのか。よく言われるように、日本の妻が「夫の母」化せざるを得ないのは、こうした文化的背景があるからなのではないか。知らんけど。

余談だが、この「知らんけど」に当たる、 I don't know. も、欧米の人はよく使う。

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