暗闇のラプソディ

冷たい空気に晒されて
左右対称 箱の中かよ
慣れることすら慣れ過ぎて
駆逐なんて何処吹く風

差し伸べられた手は
悪魔のものか味方のものか
付かず離れず在るよりも
厄介極まりない現在値

ひとりじゃない
養い孝行するべき家族も居る
愛しいと感じるものもある
その分 蓄積されていく
なにかが迫って心許ない

フィクションだって
並べたすべてが架空とは限らない
悲劇だって
あの人が喜劇だと嘲っていた
今でも恋愛小説は敢えて避けて通りたい

夢見ることは自由席みたい
妄想には決まりがあって
たまに窓側憧れるけれど
すぐ動けるように通路を選ぶ
居心地よく作られたシートも
まっすぐ立てたまま

アピールできず
利用されるだけの手柄に
与えられた報酬は雀の涙
いくら盛大に泣いたって
他人からは見えないくらいの量
まるで水の泡のような苦労だ

儚くとも暗い感情論に移入する目などは保てない

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