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スターフライヤー、羽田空港で発着を第1ターミナルに集約へ!

なんかすみません。ミキキートスの庭野です。
↑↑↑SumimasenToursのアピールと、いつでも使える挨拶?ということで、「なんかすみません」を当面試用してみたいと思います。

本日は羽田空港の話題です。スターフライヤーが、2020年10月25日より羽田空港で発着を第1ターミナルに集約することになりました。これ、結構大きなインパクトです。

ニュースリリース:羽田空港発着ターミナル変更のお知らせ

スターフライヤーとは

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2006年に運航を開始した、福岡県の北九州空港をベースとするMCCの航空会社です。機体はエアバスA320を使用しており、黒と白を基調とした上品なデザインで知られる同社ですが、実はANAやJALといった大手航空会社に負けないサービスで知られている航空会社でもあります。

MCCってなに?LCC以外のキャリアの呼称は??

スターフライヤーはLCCと分類されがちですが、実はちょっと違う分類にカテゴライズされることが多い航空会社です。

LCC(Low-cost carrier)
いわゆる格安航空会社のことです。日本の航空会社で言うと、ジェットスタージャパン、ピーチアビエーション、スプリングジャパン(春秋航空日本)、エアアジア・ジャパン、ジップエアが当てはまります。セール価格は言わずもがなですが、通常運賃でも下限が3千円台で設定されているなど、とにかく安く気軽に乗れるのがLCCです。国内線で羽田空港に就航していない航空会社というのが一つの見分け方になります。

MCC(Middle-cost carrier)
LCCとFSC(後述)の中間とされる航空会社です。日本の航空会社で言うと、スカイマーク、スターフライヤー、エアドゥ、ソラシドエア、FDA(フジドリームエアラインズ)などです。FDAを除き、羽田空港を発着する航空会社となっており、JALやANAほど高くはないが、LCCよりは高いという位置づけの航空会社となってます。

FSC(Full-service carrier)
ANAやJALなどが当てはまります。運賃はしっかり取るけど、しっかりサービスもしますよという、従来型の航空会社のことです。国内線では飲み物の提供、シートピッチ(前後の座席の間隔)が広い、個人モニタの設置(一部のみ)などが行われますし、国際線ともなれば機内食が提供されます。

スターフライヤーはMCCなのにサービスレベルが高い!

スターフライヤーは大手航空会社より運賃を安く抑え、LCCと間違われることもあるくらいですが、そのサービスレベルが高いことで知られています。

①座席について
まずは座席ですが、上記リンクを見て頂ければ分かる通り、上品な黒いレザーシートとなっております。また、シートピッチに関してはなんとANA(※JALは同機を運航していない)よりも広いのです。ANAは同機の座席数を166席-180席(※180席仕様はかつて存在したLCCバニラエアで使用していた機体の転用の為)としているところを150席に抑えています。ANAの166席は決して詰め込んでいるわけではないのですが、あえて席数を減らし、シートピッチを広げることで、ゆったりくつろいでもらおうという差別化なのです。定員を減らすことはリスクでもありますが、逆に搭乗率は高まりますし、口コミで利用が広がることもあるでしょう。

②機内エンターテインメントについて
最近でこそ、ANAやJALの新規投入機材から国内線でも機内エンターテインメントサービスが開始されましたが、国際線と違い短時間搭乗の国内線では、個人モニターが設置されていない航空会社ばかりでした。スターフライヤーは全座席に個人モニターを設置しており、短時間のフライトでも機内で退屈しない工夫をしています。

その他、タリーズコーヒーのオリジナルブレンド等のお飲み物が提供されるなど、FSC顔負けのサービスとなっています。ご利用になったことがない方は是非一度利用してみて下さい。

現在の発着ターミナルは2つに分かれている

さて、長すぎる前置きの後にいよいよ本題に入りますが、現在スターフライヤーは方面別に2つの異なるターミナルに発着しています。ANAが発着する第2ターミナルには関西・山口宇部空港行き、JALが発着する第1ターミナルには北九州・福岡空港行きがそれぞれ発着しています。例えば、JAL便であれば、第1ターミナルに行けばすべての便に乗れるので分かりやすいのですが、スターフライヤーは行き先によってターミナルが分かれるので不便だったんですね。

しかも、さらにややこしいことに、スターフライヤーはANAの参加に入っていますので、ANAとのコードシェア(共同運航)便も運航しており、ANA便を冠したスターフライヤー便がJALの発着する第1発着というケースがあるのです。少々強引な言い方ですが、ANAは第1と第2それぞれに発着をしているような状況になっているんですね。

スターフライヤーユーザーには朗報

2020年10月25日より、スターフライヤーは第1ターミナルの南ウイングの出発カウンターに集約されることになり、第2ターミナル発着はなくなります。スターフライヤーユーザーにとってはこの上ない改善で、これまで行き先別に第1か第2かを判断しなければならないところが第1のみになってスッキリします。また、空港のインフォメーションとしても”スターフライヤーユーザーに対しては”案内がシンプルになります。ところが、単純に手放しで喜べるかというと実は弊害もあります。上記で”スターフライヤーユーザーに対しては”と強調しているところにヒントがあります。

第1ターミナルへの集約には、実は弊害も潜んでいる

一見いいことづくめに見えますが、今回の集約で2つのリスクが生じます。まぁ、いずれも慣れの問題と言えばそれまでなんですが…(笑)

①これまで第2から搭乗していた関西・山口宇部空港行きの旅客が間違えて第2に行ってしまうリスク

人間は習慣の動物ですし、思い込みで行動してしまうこともあります。成田空港では、当時第1ターミナル南ウイングを発着していたピーチアビエーションに乗る為に、LCC専用ターミナルの第3ターミナルに行ってしまう旅客が多く、タクシーを課金する羽目になってしまい高くついたというエピソードを山ほど目にします。いくらチケットや空港の案内サインを変更しても、当面は第2発着と勘違いし、第2ターミナルに行ってしまう旅客が少なからず発生するものと思われます。

②ANA便なのに第1ターミナルを発着する便が増えてしまう

当然のことですが、スターフライヤーが第1ターミナル発着に集約されるということは、これまで第2ターミナルから搭乗していた、関西・山口宇部空港行きのANA便も第1ターミナル発着に変更となります。もともとスターフライヤー便としてチケットを入手している方にはシンプルになって分かりやすいのですが、ANAからすると面倒が増えることとなるのです。ANAとのコードシェア便を利用する方にとっては、従来4路線中2路線が第2発着で50%だったのに対し、今後は第2発着は0%になります。つまり、従来はANA便だからということで、何も考えずに第2に来ても50%の確率で第2ターミナルからそのまま乗れたわけですが、今後は第2に行ってしまうと100%の確率で第1ターミナルへの移動が発生することになります。もちろん、利用者が案内をきちんと確認しておけばそもそもこのようなミスは起こらない訳ですが、思い込みや勘違いもありますので、ANA並びに空港インフォメーションとしては今後一層旅客案内に気を遣いそうですね。

以上です。
なお、ミキキートスでは9月からオンラインの羽田空港見学ツアーを実施予定です。詳細は決まり次第ご案内させて頂きますので、公式サイトをチェックしてくださいね♪

つい話が長くなってしまうのが僕の悪い癖…
と、杉下右京ばりの言い訳をしたところで、今日はここまでとさせて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました! (了)



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