短歌⑮

灰色の天使が降りて今朝がたはあなたにちょっといたずらをした 

いつまでも私のことを錯覚と過大評価で見てておねがい 

幸せを溜め込むタチでと言い訳し 減量作戦また失敗し 

二時間もメダルゲームの前にいて核心触れぬ会話続ける 

鉢植えの土が渇いていることは知ってる私も雨を待ってる 

くだらない生い立ちだからあなたとの出会いの日まで早送りして 

ゆっくりと走って周回遅れでも同じ景色を見ていればいい 

沈黙が言い訳よりも雄弁で赦す言葉も出ないドライブ 

君に会う僕にしっぽがあったならぶんぶん振ってた なくてよかった 

伝票の複写用紙の裏側の隅に書かれた暗号を解く

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