見出し画像

政府発行貨幣という選択肢

僕は、貨幣のデジタライズは、本邦の場合マイナンバーと連動した銀行のデビットカードあたりからはじまるのではないか?とみています。アメリカは、SSNとの連動ですね。
既に上海閥が発行しているデジタル人民元は、銀行ネットワークと連動する形で動いています。
銀行の統合を巻き込んで、おそらくかなりの速さで、政府発行デビットカード/デジタル円は普及すると考えます。今すでにもう携帯端末があればお金のやり取り。できるわけですから。
https://scholar.princeton.edu/.../files/02c_digitalmoney.pdf
本邦の場合、国債の塩漬け後、再度国債に走るか、政府貨幣にするかはまだ見えていませんが、僕は政府貨幣への移行の可能性は高いと見ます。つまり・・あまりにも円を希釈化させたBOJは倒産させる。デノミという処理はしない・・ということ。
そしてデジタライズしたNewYenを政府貨幣として流通させるという図です。円とNewYenは、しばらくは併存するでしょうが、貨幣として信用を希釈させた円/中央銀行発行券は、暫時姿を消していく・・というイメージです。

もちろんそれはアメリカが、ニュードルへの移管をどうするつもりなのか?(現在のドルを1/2に切り下げるのはほぼ確定しています)その辺は次期トランプ政権が担う大きな課題。それと連動します。僕は第二次トランプ政権と第三次安倍政権が絶妙にオーパラップしてしまう。。

さてその「政府発行貨幣」というものですが・・
アメリカにはContinental currencyというものがありました。フランスはAssignatです。日本の場合は太政官札です。しかし政府貨幣は「貨幣」ですから、国債という"借金"と違って金利がつかないので、いずれの国も発行のコントロールが効かなくなって必ず大量発行してしまいます。
中央銀行という、独立体を創設しようという発想は、これらの手酷い経験からなんです。
しかし、残念ながらこの中央銀行という付焼刃的な方法は、ここ50年ほど機能不全を起こしてます。政府・中央銀行・人民の間でパチンコ屋の三店方式みたいなものが常態化してしまい。結局は現在のような、虚としての貨幣と実としてのモノのバランスが極端に悪くなっている。

貨幣とは、あくまでも物々交換の代替え物であるべき・・という原則に立ち戻るという意味でも、今回のプーチンが言い出した「金・コモディティ制」は極めて高機能です。
おそらくこれが、5年後の貨幣の姿になっていると僕は推測しています。
貨幣の発行量=その国の信用ではなく、その国の資源量ならば・・それを世界市場でマーケットが自然管理すれば、虚としての貨幣と実としてのモノのバランスが極端に悪くことは、もう起きないでしょうね。

おそらくですが・・そうした経緯を辿るなかで、金・コモディティ制を取った貨幣を中央銀行が管理しなければならない意味が喪失し、貨幣は政府発行のモノに入れ替わっていくと僕は見ています。
これが今世紀半ばころから後半にかけての動きではないでしょうか?

スティグレッツが言うように、貨幣が政府発行に戻ると「国債」そのものが不要になります。もちろんだからと言って無くならないでしょうが(未来の価値を現金化するのが借金だから)、発行された「国債」へのマーケットの精査はより厳しくなるでしょう。
ただ、これはマクロに貨幣を見た場合です。ミクロに見た場合、資源を持たない国家は極端に国力を持たなくなります。これは間違いなく領土の奪い合いという古い形の戦争を誘発します。
現代の戦争は、マーケットの奪い合いですが、これが再度領土の奪い合いになるわけです。
ユーラシア大陸中央部、アフリカ、南アフリカ、ツンドラのシベリア、そして南極や海洋域の争奪戦を誘発するでしょうね。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました