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ハロウィンの話

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アイルランドからの移民たちのお祭り「ハロウィン」について、少し書く。 あ。個人的には、ハロウィンを日本でやるなら、まじめに「花まつり」をやってほしいと思うのですが・・その話はしない。

ハロウィンは、アイルランド人のお祭りだ。彼らがアメリカに持ち込んだ。ハロウィンの語源はAll Hallows Eve万聖節前夜。
万聖節って、その他色々聖人をまとめて祝う日で、アイルランドご贔屓の聖パトリックもこの範疇(その他いろいろ組)に入っている。セント・パトリック・デーというのもあるけどね。アイリッシュのAll Hallows Eveでのお目当ては、聖パトリックなんですよ。 ここで、じゃぁ聖パトリックって誰なの?って話を書くとこなんだけど・・書かない。書かないで話を進める。書くとまた話がひたすら長くなるからね。

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アメリカに移民してきたアイルランド人の始祖がケルト人かというと、これもまた問題があるんだけど。以前に「南北戦争前のアメリカ移民」の話を書いた時に触れたけど、アメリカに移民してきた・・英国王によって移民させられたアイルランド人は、スコットランド・アイリッシュだった。王によってアイルランドへ強制移住させられた非英国国教徒だったスコットランド人だ。それが英国政府のアイルランド開発に邪魔になると、追い出しをかけて来て、今度はアメリカに強制移民させられた人々なんだ。。酷い話さ。

彼らはカトリックだった。そして、決して権力に奉ろわぬ人々だった。その彼らにとって最も重要な聖人は、聖パトリックだった。だ・か・ら・万聖節なんだよ。
もちろんその後を追うように、ジャガイモの根腐れ病で大飢饉に陥った本家アイルランド人も、大量にアメリカへ移民した。

おかけでアイルランド民族の、ほぼ半数がアイルランドではなくてアメリカに住んでいるということになっちゃうんだけど。 

この、後からアメリカに渡った本家と元祖のアイルランド人たちが持ち込んだ「ウチらの大みそかは10月31日・大みそかはお祝いしようぜ」というお祭りが織り交ざって、出来上がったのが「ハロウィン」というやつだ。

だいたいアメリカは清教徒たちが作った国で、異教徒たちの習慣は嫌われる。だからハロウィンも長い間アイルランド系移民の間だけでひっそりと行われていたお祭りだった。これが少しずつ社会的認知されていったのは、やはり第二次世界大戦後だね。あの戦争は、底辺層だったアイルランド人や黒人のアイデンティティを大きく変えたんだ。

アイルランド移民は、わりと満遍なくアメリカ全土に広がっているんだけど、やはり東部の方が多い。特にアパラチア山脈の西側に多い。それもあって町単位でハロウィンをやるイベントも、あの地域から次第に全米に広がったんだ。 僕は、ハロウィン映画というとETを思い浮かべる。夕方から仮装した子供たちが町を歩く、あの映像だ。

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無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました