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パリ・マルシェ歩き#17/マルシェ・クベール・シャペル01

https://www.youtube.com/watch?v=2kazuxPVZis

マルシェ・クベール・シャペルMarché couvert La Chapelle(10 Rue de l'Olive, 75018 Paris:Open Tuesday and Saturday 9:00 to 20:00,Sunday 8:30~13:30)は、18区オリーブ通りにある屋根のあるマルシェだ。地下鉄は12番Marx Dormoyと2番La Chapelleが近い。地理的には、北駅と東駅に挟まれた所だ。
モンマルトルの丘の麓を走るクリシー通りBvd. Coccinelleを東に歩くと、大通りはマルグリット・ロシュアール通りBvd.Marguerite de Rochechouartと名前を替える。これが地下鉄バルベス・ロシュシュアール駅Barbès - Rochechouartを越えたあたりからシャペル通りBd de la Chapelleとなる。この辺りから地下鉄2番は高架線になって、その横を歩くのだが、しばらく行くと北駅・東駅を跨いでマルクス・ドルモア通りRue Marx Dormoyとの交差点にぶつかる。ちなみに宵の時以降は徒歩をお勧めしない。
このマルクス・ドルモア通りRue Marx Dormoyを北に進むと、地下鉄Marx Dormoyの近くにマルシェ・クベール・シャペルがある。行くならMarx Dormoyの利用をお勧めしたい。
名前についているcouvertとは屋根付きという意味だ。屋根付きなので月曜日だけが休みで週六日間営業している近在には便利なマルシェである。

「ここのマルシェは随分前から知ってるんだ」僕が言うと
「あら?どうして?」
「すぐ近くのホテルに泊まってたのさ。40年くらい前に。ドイツの会社にいた頃、金曜の夜はパリへ来て月曜日の早朝にオスターブルゲンに帰るという週末を何回も繰り返していた頃だ」
「ああ・・その頃は安いホテルをハシゴしてたという時のことね」
その時、僕らはマルシェ・クベール・シャペルへ行く途中リケ通りRue Riquetを歩いていた。
目の前にHôtel de la Poste(94 Rue Riquet, 75018 Paris)が有った。僕はあごで指差した。

「いいホテルだよ。ベッド・バグがいない」
「ホテルを選ぶ基準が、シラミがいるかいないかだったという話でしょ。へぇ、これがその頃お気に入りだったホテルなのね」
「マルシェ・クベール・シャペルにもよく行ったよ。朝早くね、パケットを買いに行った。チーズとハムも買ってね、それで腹いっぱいにしてた」
「ふうん・・でも、いつも思うんだけど、それってビンボーだったからという話じゃないでしょ?ただあなたの趣味の問題でしょ?」
「ん。まあそう云うなよ・・」
「まあ、いいけど・・そのころからマルシェ・クベール・シャペルは中近東や北アフリカの露天があったの?今みたいにカリブのものを売っている店はあったの?」
「ん~憶えていないな。でもエスニックな人は多かった。黒人も裏だか表だから判らない人が多かった。めがギョロッとあるから前だな‥という感じ」
マルシェの中を散策すると、相変わらず価格設定は低い。品質が悪いわけではない。農産品/肉類も全て自分たちの生産品を持ってきているから出来る価格帯なんだろうな、と思った。
「エスニックなものが多いわね。屋内マルシェだからかしら、全体にマルシェの香りがフランスじゃない感じがするわ」
「お茶したいな」
「マルシェの中には無いみたいね」
マルシェを出たところに、Le Commerce(11 Rue de l'Olive, 75018 Paris)というカフェが有った。僕らはそこのオープンテーブルに座った。


無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました