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夫婦で歩くプロヴァンス歴史散歩#44/エルミタージュの丘04

https://www.youtube.com/watch?v=-aPGg0_XVTc

ムシュkのクルマはD532へ出ると、今来た方向戻った。
「エルミタージュの丘・東の麓を走るD115という道がございます。D267を右折しまして、そちらに入ります。実はSaint-Donat-sur-l'Herbasseへ行くには国道D67を北東へ走ったほうが遥かに早いんですが、今回はエルミタージュの丘をご覧になるということで照すので、あえて遠回りをしましょう」
D532を走ると右側にL'Abricotineというワイン色の看板が見えた。クルマはこれを右折した。
「道はレ・ゾードゥアールLes Audouardsそしてメルキュロル=ヴォーヌMercurol-Veaunesの村を抜けてからD115です」ムシュkが言った。
道はT字路にぶつかった。MERUROL/VEAINES/CHAVANESという右を向いた看板が有った。これを右に曲がった。
「左の奥がエルミタージュの丘です。もう少し走ると、だんだん道が狭くなりまして丘の様子が分かります」

たしかにゆっくりとした傾斜が左側に続いた。
「道路からだと見にくいんですが、左側にビルジュ川が流れています。これが丘の境界でもあります」
D115は環状の四差路を越えると一本道になった。
「ここからは狭くなります。すこし林の間を走ります。左側にフィルミーFirmyという小さな集落があります。葡萄農家の村です。」
メルクロル=ヴォーヌ村Mercurol-Veaunesまで入ると、ムシュkはクルマを脇に寄せて停めた。そして左の景色を指差して言った。
「どうでしょうか?ここから見ると丘が一望できます。タン・エルミタージュの町はあの丘の向こうなんです」
僕らはクルマを降りた。
「メルクロル=ヴォーヌ村まで来ると、作物は葡萄以外のものになります。アプリコットとか野菜/根菜/塊茎が中心になります。この辺りから少しずつ葡萄の村ではなくなるわけです」
それでも麓沿いに入るD115の左横は連々と葡萄畑が続いた。
「いま抜けたグリオージュの村Griaugesも農家は葡萄畑ばかりではなありませんが少し先にDomaine des Collinesというワイナリーが有ります。もしよろしければ寄りましょうか>」
Domaine des Collines(85 route de Clérieux, 26260 Chavannes)
https://www.vins-domainedescollines.com/
小さな農家だった。僕からが突然来訪したのに驚いたようだった。しかし快く迎え入れてくれた。醸造所を案内してくれた。畑は8haとのこと、シラー、メルロー、シャルドネを植えているそうだ。短時間だったが楽しい出会いだった。

オーナー夫妻と別れて国道を走るとシャヴァンヌChavannesの村に入った。この辺りから国道は二車線に戻り始めた。そしてしばらくしてD67へ合流した。
「お疲れさまですD115はここで終わりです。ここからしD67になります。Saint-Donat-sur-l'Herbasseはすぐ近くです」


無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました