みけうつわ

近所のカフェで、クラシック音楽を聴きながら、読書をするのが好きです。 ふと疑問に思い、…

みけうつわ

近所のカフェで、クラシック音楽を聴きながら、読書をするのが好きです。 ふと疑問に思い、少し検索してみて、あまり回答が見当たらないときに寄稿してみます。

最近の記事

『黄色い雨』(リャマサーレス)の季節

夏の暑さが和わらいで秋の気配が感じられる頃、自然と心に浮かぶことが2つあります。 1つは、秋の訪れに耳が気付いた歌ー 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(藤原敏行、古今和歌集) もう1つは、ポプラの枯れ葉を雨にたとえ、生死のあわいで美文が彷徨う、スペインの作家リャマサーレスによる『黄色い雨』(木村榮一訳、河出文庫)です。 この作品、noteで言及されている方も多いですが、小説最後の「夜があの男のためにとどまっている。」という詩情あふれる一文が引用され

    • 円周率は存在するのか?

      「円周率の中に数字のゼロが1万回続いて現れることがあるか?」という問いについて、辻下徹「数学と不定性」で取り上げられています。(p4) https://ac-net.org/tjst/doc/tjst/99b-futeisei-101.pdf 以前は、「円周率は無限に続くので、いつかそういうこともあるかもしれない」と漠然と考えていました。 noteの執筆者の中に言及されている方がいらっしゃいましたが、野矢茂樹『無限論の教室』の説明が分かりやすかったです。 πと同様、√2

      • ヒラリー・ハーンのドヴォルザーク凄演?

        YouTubeに、ヒラリー・ハーンの演奏とされるドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲の動画がアップされています。 Hilary Hahn - Antonin Dvořák Violin Concerto in A minor (Mácal Czech Philharmonic) 2006年8月27日の演奏となっています。 「ヒラリー・ハーンの演奏とされる」と書きましたのは、これほどの演奏がCD化されていないようで、グーグル検索(日本語と英語で)してもヒットしないためです。

      『黄色い雨』(リャマサーレス)の季節