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ネグロス島へ 慰霊の旅...⑨

4月13日 パタッグ村


キャンプ場

案内をしてくれた女性2人と別れ、車道を下って今日泊まるキャンプ場に着いた。着くなり、たくさんの犬が迎えてくれる。ここで飼われているわけではなさそうだけど、犬たちの遊び場になっているのか。
1匹、とても人懐こい可愛らしい犬がいる。MARNIの犬のキャッシーとも仲が良い。名前を訊くと「ヨンヨン」だと。

この後、娘を虜にするヨンヨン
泊まったキャビン

キャビンを案内される。道中で買ってもらったココナツをスタッフが鉈で割ってくれ、中のジュースをいただく、そんなに甘くもなく、もちろん冷たくもないのだが、自然な甘さできっと体には良いのかな?と思った。

ここで、ハッと我に返る。バタバタしていたので、着の身着のままで日本神社に行ってしまった。正装まではいかないけど、少しだけよそ行きの洋服を持ってきてたのに。それに日本のお茶を捧げるのを忘れてしまった。 あわてて大叔父の写真を立ててお茶を煎れる。

ここのキャンプ場は湧き水のプールがあり、週末を涼しい所で過ごす家族連れや若者のグループが多くいた。 旅のメインイベントを終えたので、ゆっくり過ごすことにする。

湧き水で出来た天然のプール

MARNIが車中で言っていた爆弾によって出来た池をみる。クレーターのようにほぼ丸い形。水牛がのんびり草を食んでいた。

爆弾で出来た池

娘が興奮気味で戻ってくる。先ほどのヨンヨンがキャンプ場を案内してくれたそうだ。ここの犬たちは鎖で繋がれていないので、走るも止まるも自由。
ヨンヨンが「こっちに来て」とばかりにキャンプ場の奥の道を案内してくれ、振り返ってちゃんと来ているのを確かめて、時には待って居てくれて、一緒に散歩を楽しんだそうだ。ちゃんとアイコンタクトもしてくれて、気持ちが通じているのがわかったと。 

「こんなの映画とかアニメだけの世界だと思ってた!」と感激していて、なんとかヨンヨンを日本に連れて帰りたいとずっと言っていた。

MARNI夫婦がもうシライ市に帰るので、挨拶をした。 「明日はジープが11時くらいにキャンプ場前を通るから、スタッフを道に待たせとくからキャンプ場の中まで来てもらってそこでピックアップしてもらえるわ。」と言ってくれた。

MARUNIにさよならを言って簡単な夕食を食べたら、する事もなくなり、夕焼けをみながらキャンプ場を散策した。3人それぞれ思い思いの時を過ごす。 わたしは芝生の上にゴロンと横になる。ヤシの木や大きな名前も知らない木々の葉が風に揺れている。大叔父が最後に眺めた光景はこんなだったのかもしれないし、故郷を思いながら大地に横たわり、暮れ往く空を見つめていたかも知れない。息をのむような美しい夕焼けだった。

仰向けになって空を眺める
美しい夕景
満天の星

夜はスタッフがキャンプファイヤーをしてくれる。火を眺めたのは久しぶり。宿泊客のフィリピン人がラム酒を私たちに振舞ってくれる。(私と娘は飲めなかったけど)みんなフレンドリーで気持ちの良い夜だった。

夜中、時折スコールがトタンの屋根を打ち付けてそのたびに目を覚ました。
パタッグ村の夜はこんな風にして過ぎていった。


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