「鹿鳴館の夜」、祖父による最後の案内状 (16)
〜ヴィクトリア女王時代のイギリス料理〜
日増しに秋も深まり、紅葉の美しい頃となりましたが、皆様方には益々御清祥のことと御慶び申し上げます。
「鹿鳴館の夜」大晩餐会も回をかさね16回を迎えました。20数年前1町ロンドンといわれた丸の内の煉瓦建築が次々と取り壊されていた頃、大正初期生まれの私自身のノスタルジーから、敢えて後期ヴィクトリア女王時代の宮廷メニューを参考とし、これを現代風にアレンジしてみました。元来英国の食卓はローマ時代から中世迄、野生豊かな、所謂野蛮食でありました