#15 みかわやポッドキャスト 街角の女性 河野七恵さん(おやつの紀行)
こんにちは!みかわやポッドキャストのリサコです!
今回は第2回目の、「街角の女性」のインタビュー。大学生である私が、キニナル女性にインタビューさせていただくコーナーです!
第2回目の街角の女性の収録にゲストとして出演していただいたのは、みかわやで「おやつの紀行」というおやつ屋さんを営まれている、河野七恵さんです!
周りの方々から「なぁちゃん」の愛称で呼ばれている河野さん。私も実は普段から、「なぁさん」と呼ばせていただいています。今回のポッドキャストの収録の中でも、そのように呼ばせていただきました!こちらの記事でも、「なぁさん」の表記で記事を書かせてください。❤
なあさんとの出会い
なあさんが初めてみかわやにいらしたのは去年2020年の11月頃。夏頃から営業が始まっていた製本所に加え、食堂、野菜市も正式にオープンし、「みかわや|コトバコ」として本格的に始動したばかりの頃のみかわやに、なぁさんは遊びに来てくださいました。
私が初めてなぁさんと顔合わせできたのは、みかわやで製本所を営む村上さんに「街角の女性のコーナー」に出演していただいた、ちょうどその日でした。柔らかくて落ち着いた雰囲気をお持ちのなぁさんとお話ししていると、私もなんだかその優しいムードをお裾分けしていただいているような気分になりました。なぁさんのおやつには、どこか懐かしい感じがするようなほっとする美味しさがあって、なんだか張り詰めていたものもゆるんでいくような気がします。
毎週月曜日の朝9時に焼き上がるなぁさんのマフィン。朝早起きして、焼きたてほやほやのマフィンを食べるのがとても好きです。(早起きするとこういういいことがありますよね!)
今回は、そんなほっこりするおやつを街角で人々に届けるなぁさんにインタビューをさせていただきました!
(なあさん:な リサコ:リ)
「おやつの紀行」について
リ:なあさんは長い間神戸市周辺で活動されていたんですよね。
な:はい。出身は大阪なのですが、神戸の大学に行っていたので、卒業してもそのまま神戸に10年くらいいた感じですね。飲食店で働きながら、各地で間借りおやつ店を営業してきました。神戸にいた頃は2か月から3か月に1回のペースで雑貨店やイベント、ワークショップの中で手作りのおやつを提供していました。おやつの紀行は2019年の夏に始動したのですが、夏は暑いのでお休みして(笑)、春、秋、冬に営業をしてきました。
みかわやを訪れたきっかけ
リ:なぁさんがみかわやに初めていらしたのは去年の11月頃でしたよね。
な:そうですね。みかわやポッドキャストのフォロワーがまだ20人くらいの頃でした。得体の知れない古民家が街中にあるんだ、なんて思いながら、すぐに自分で見に行って確認したくなりみかわやに来たのが最初でした。引っ越してきたけれど浜松のことを何も知らなくて、あまり動けていなかったこともあって、「何か変わればいいな」という思いを抱いていました。ホームページに載っているみかわやの写真を見たら、街角に面している入口の部分が全面ガラス張りだと知って、「ここなら飛び込んでいっていいかも」と思いました。
お菓子作りを始めたきっかけ
リ:なぁさんがお菓子作りを始めたのはいつ頃だったんですか?
な:学生の頃はお菓子作りはしていなくて、大学を卒業してから始めました。最初はオーブンレンジすら持っていなかったので、ゼリーやタルトなどの、ゼラチンで冷やし固めて作れるものばかり作っていました。だけど、お菓子作りを続けていく中で焼き菓子も挑戦したい、と思うようになりオーブンレンジを購入し、チーズケーキを最初に焼いてみたんです。(今のおやつの紀行で出しているチーズケーキの原型となる。)それはおやつの紀行を始める1年前くらいのことなので、考えてみると、お菓子作りを始めたのもそんなに前のことではないんです。
元々、料理をしたり、手を動かして何かをつくることも好きだったので、お菓子作りもその一環という感じがしています。料理やお菓子作りをしていると無心になれて、心がフラットな状態になるのでとても好きなんです。
学生の頃は絵を描くのが好きで、絵画教室に通っていたこともあります。23歳くらいの時は、今はもう無くなってしまったのですが、自分の描いた絵をポストカードやTシャツなどの商品にし、その売り上げを使って東日本大震災で被災した地域の子供たちに絵を描く画材などを寄贈するチャリティー活動に参加していました。でも、その頃はただ「やった気」になっていて。そのことが「おやつの紀行」を始めたきっかけに繋がっているんです。
おやつの紀行を始めたきっかけ
リ:そのきっかけというのは具体的に何だったんですか?
な:大学4年生の時に東日本大震災があり、子供たちに画材を寄贈するプロジェクトに参加していたのですが、のちにそのプロジェクトも自然消滅してしまったんです。それから時が経って、宮城県を訪れるタイミングがありました。そこで、津波や地震などの被害の様子や、復興がなかなか進んでいないという状況を目の当たりにしたのと同時に、自分がかつて参加していたチャリティー活動でもただ「やった気」になっていたことを感じ、すごくショックを受けました。それから、どうにかしてこの場所に、また自分ができることで戻ってきたい、東北のために何かしたい、と改めて思い立ち、人にも喜んでもらえて自分でも無理なく楽しく続けることができるお菓子作りを本格的に始めることを決めたんです。
まだまだ模索中の部分もありますが、「おやつの紀行」は決まった場所にとどまらず、地域どこでも営業することをモットーにしています。当面の間は東北で営業することが目標です。「紀行」は辞書で引くと、「旅行の行程を辿るように記された文章、旅の記録」といった意味が書かれています。自分が目的地に行き着くまで、何が起きるか分からないけれど、その部分も含めて全部楽しみたい、という気持ちで「おやつの紀行」という名前を付けました。なので今は、みかわやでゆっくり道草しているみたいな状態ですね!(笑)
なあさんのおやつへの思い
リ:なぁさんが作るおやつへのこだわりみたいなものってありますか?
な:目指すのは、冷蔵庫の中の食材で作れる、私じゃなくても作れるおやつです。営業日が不規則で、毎回の営業場所も異なる中で、それでもおやつの紀行のおやつを食べたいと言ってくれた人がいたんです。それを受けて、自分で作ってもらえれば食べてもらえる!と思いつき、レシピを公表、共有することにしました。もちろん、「ここでしか食べれない味」というのもとても好きなのですが、自分の場合はなんだかそれとは違って、お客さんにシェアしたいな、と思ったんです。ダメ元でレシピを聞いてくれるお客さんに、「クックパッドに載せてるのでぜひ見てください!」と伝えています(笑) 同じレシピだとしても、それぞれオーブンも違えば、混ぜる具合も人によって違うから、同じものは作れないと思っていて、そのことも楽しみながら、レシピを共有したりしています。
インタビューを終えて
優しくて、ほっとする美味しさのおやつを作るなぁさん。そんななぁさんを突き動かしているパワーの根源には、学生時代携わっていたチャリティ活動での経験と、大学卒業後訪問した東北で得た思いがあるということをインタビューを通して教えていただいて、柔らかい雰囲気をお持ちのなぁさんの中にある燃える炎のようなものを感じました。「今の自分の原点」や「自分を突き動かすもの」、それって私にとっては何だろう、と自問するきっかけをくださいました。なぁさんはみかわやで営業することで、お客さんや他のみかわやメンバーとのコラボレーションができることがとても楽しいとおっしゃっていました。人と人が交差する街角で、心安らぐ美味しいおやつを提供するなぁさんのこれからの「紀行」も、とても楽しみです!!
なぁさんからいただいたコメント
「りさこちゃんとお話しして、自分でも気付いてなかった紀行への想いを見つけることができました。紀行~みかわや道草編~も、じっくり楽しもうと思います。」
おやつの紀行からお知らせ
【みかわやでのおやつの販売】
・毎週月曜日 朝9時 マフィンが焼き上がります
・時々 火曜日 紀行喫茶室 予約制
・3月14日(日)12時~ おやつマーケット(喫茶スズメ×おやつの紀行)
【場所】 磐田市 24cafe
詳細はおやつの紀行インスタグラムアカウントから!
Instagram @kikouroku
みかわやホームページ
写真提供:鈴木陽一郎、河野七恵
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