私の家に、神が降臨した模様。
PM 7:30。
仕事から帰り、玄関から居間に向かって廊下を歩いていると、息子二人の部屋から、長男の声が聞こえた。
「すげーーーー、神がいる」
「神だ!!!」
「(次男)、神じゃん」
………
そう、何を隠そう、
うちの次男、神だったようだ。
4月からピカピカの小学一年生になる予定にも関わらず、週4というバイトのシフトでいけばまぁまぁ経営者サイドからは、ありがたいくらいの頻度でオネショをするために、夜寝る前にそっと部屋の隅でオムツに履き替えている次男が。
次男の身長は小学三年生と並んでも違和感はないため、オムツは悲鳴を上げざるを得ない。
次男のオムツ姿は、赤ちゃんが本来持つはずの可愛らしさなんぞ、全く醸し出す様子もなく、装着されたオムツは、スキニーオムツという新しいジャンルを構築したようだ
次男、仮にオムティーと名付けよう。
そんなオムティーが神らしいのだ。長男曰く。
長男とオムティーのやり取りをしばらく聞いていると、何やらニンテンドーDSのゲームをやっているようだ。
あるゲームで長男がクリアできない所を、オムティーがクリアした様子だった。
そしたら長男が、オムティーを
神
と崇め奉り出したようだ。
へーーー、オムティーはゲームが上手なんだな。
と息子の部屋に入り、オムティーがクリアしたというゲームの画面を見ると、
マリオの最初の面だった。
まだ序盤やないか…
てか、なぜ兄貴はコレをクリアできなかったのか?
という疑問が沸々と沸いてきたが、まぁ良いとしよう。
マリオの最初の面。
昔のスーパーマリオブラザーズで言えば
1-1だ。
1-1をクリアするだけで
神様の称号がもらえるのか。
神様になる基準が、世間よりも幾分甘い様子だ。
まーうちの長男もオムティーも神様見たことないしな。
かくゆう私ももちろんない。
しかし、息子たちの基準では世の中に神様がありふれてしまうだろう。
物心ついた少年たちは皆、神様になってしまう。
僕の認識では、
一般庶民
貴族
王様(王様ゲームの王様含む)
高橋名人
カリン様
神様
界王様
界王神様
の順だったはずだ。
もうオムティーは、高橋名人の冒険島の領域は超えたというのか。
そんな中、1-2であっさりオムティーの操るマリオはクリボーという思春期の少年には、もう股間から生えているものにしか連想できない奴にやられた。
触れただけで死に至るとは、恐るべし。
長男
「もーーオムティー、バカじゃん。」
オムティー、降格のお告げ。
さぞ、神様タイムを満喫したことだろう。
そう、人の言葉の基準なんて曖昧なものだ。
そこに内包されている意味づけや格付けなんて、非常に脆く、真の共通理解なんて不可能だ。
飲み会での女性からの
「好きです」
という悪魔の囁きに騙されてはいけない。
時に、その言葉には
(友達としてね★勘違いしないでね★)
なんてゆう非常に都合の良い格付けが内包されているからだ。
バレンタインでチョコをたくさんもらって、
「食べ切れねーし」
とか言ってる諸君。
気をつけろ
終わり。