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「本は読んだらすぐアウトプットする」

積ん読が増えすぎた。やっと最近仕事が一段落したので積ん読の端っこから手をつけようかなと思ったが、ただ読んで時間を浪費し、記憶からなくなっていくだけだけの読書は避けたいとも思い、図書館で目に止まった一冊。

パラパラとめくると「記憶が定着し無くても、読んだ経験があなたを成長させる、は、ただの妄想。読んだものはその場でアウトプットして少しでも記憶として残して、実践で活かせる引き出しを増やさなければいけない」的なことが書いてあったので、まあそうだよな、と思い、借りる。

読書後の感想としては、アウトプットの本かと思ったら大半はインプットの、また方法ではなくインプットするとよい本の紹介がメインの本だった。残念。

読書メモは以下から。本著の冒頭、「ライブ的に記録していくとより記憶に残りやすい」とのことでTwitterでメモしながら読み進めた。以下はツイートの流用。



" 「読んだ内容の記録方法として読みながらライブ配信」するらしい。確かに自分の言葉に一度置き換えるので、流し読みするより記憶に定着しそうだけど、読んだその場でコメントをアップするとのことだがそもそもツイートしたり書き留めたりすることで読書が途切れてしまうことがやや難。"

" 「読書メモをつくる」の章では使い方ではなく著者のメモ内容がただただ羅列されていただけだった。小林秀雄、ヴィクトールEフランクル、ガルシアマルケスなど割りとメジャーなラインナップ。一応スクショを撮っておこう。"

" 「20分さばき読み」長くても一冊20分と限定、目次とはじめにをよむ、本の要点だと目星をつけた箇所から読む、パラパラとめくりながら最後までつまみ読みする。"

" 20分さばき読みは人に伝えるというアウトプットを前提に要約する。 数分で話せる、3〜400字の文章にまとめる、をセルフチェック。話せる、かけるレベルになってはじめて20分さばき読みが出来ると言える、とのこと。
先程のプロセスの最後に、要約して人に伝える、を加える。

"「ネットより本屋が良い、本屋に行け」このくだりは読書本は大体出てくる。「買ったら熱が冷めないうちにすぐ読む」という点では確かにリアル店舗の方が買ってすぐその場で読めるので、その理屈で行くと本屋の方に利点がある。
「20分経つと腐り始める魚を手早く捌く」という表現はよい。うちの本棚は腐った魚ばかり並んでいる。"

" 「知っていることと実践するまで身についていることとは別物」「ビジネス書は自分ができているか、いないかをチェックしながら読むのが本来」「ひとつのテーマで最低3冊は読む」など。ハーバード流交渉術をテーマにした事例が面白そうだった。"

" 「友だちにはなす。声に出して読む」黙読するよりも内容が入ってくる、とのことだが、これたまにやってみてるんだけど、声に出すことで読んだ気になってるだけになってる気がしており、特に記憶に定着はしてない。"

" 「引用ファーストの論文作り」引用を片っ端から集めて、つけたいコメントをつけていくと、論文を構成するひとつの塊になる。テーマに関連する本を5冊から10冊読んで、引用できそうな部分を書き抜き、コメント付する。集め過ぎは禁物であり、資料だおれリスクを避ける。ふむ。"

" 「読書は思考の粘りが鍛えられる。文脈理解力は文字でしか鍛えられない。読書習慣をつけず、文脈理解力が無いと、社会人失格、戦力外通告」
このあたりは割と強い言葉が使われている。"

" 「映画の感想の話ひとつとっても、教養をバックボーンにしたおもしろい話をできるかどうか」浅くない、深いコミュニケーションができるかどうか、が大事とのこと。…浅い。"

" 「図解本を参考にせよ」
- ピケティの21世紀の資本
- 統計学が最強の学問、西内啓
- 面白い程よくわかる、心理学の本、渋谷昌三 " 

" 「数学本を参考にせよ」
- 数学は世界を解明できるか
- 世にも美しい数学入門
- 素数の音楽 "

" 「相手の気持ちに沿う、人の気持ちを想像する」いずれも読書から体得できる。参考図書としてドストエフスキー、ゲーテ、太宰治、三島由紀夫、夏目漱石、紫式部…お、おう。" 

" 「おそれずに引用しよう」キリストや吉田松蔭やシェイクスピアでも引用してたよーという話。ここもテクニカルな引用の仕方や引用の効能の話は特にない。著者がよく引用しているという中身を紹介したいのだろう。眺めて飛ばす"

" 「議論に煮詰まったら福沢諭吉やカーネギー引用して議論は意味がないって言ってるからやめましょう」ってくだり、これはちょっと難易度高いな…。"

" 「新聞読んで新聞の引用やテクニックを学べ」私の履歴書、天声人語、編集手帳、日経はみんな読んでるから読んでおいた方がいい、など。一応書いておくが、本著は2019年7月に出ている本。 "

" ベンジャミンフランクリンの自伝。十三徳。節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲。節制と節約は分けてるんだな。十三徳チェック表は徳の理解がない状態だったのもあり運用の仕方がいまいちわからんかった。" 

" 「文化の香りづけを意識。SNSへの投稿も、羊羹うめえ、と薄っぺらく終わらさず、谷崎潤一郎の陰翳礼讃の本文を引用しようとの記述。 」とのことだが、陰惨礼讃の引用を受けての文章が「深いなあ!羊羹!」と浅いコメントだったのが印象的。学んだのは陰翳礼讃の礼讃は「らいさん」が正しい"

" 「見出しと語彙で文章力をつける」は映画や本、広告からタイトルを学べ、語彙は文豪の著書をまず書き写せ、ということだった。内容スッカスカだったが、最後の書写しはまあ良いかも。最近読んでる哲学系の本は書きながら読んでもよいかもしれない。"

" 「これ以上ないくらいの悩みをテーマにした古典を読む」ギリシア悲劇のオイディプス王。今の状況もそう悪くないという古典は老子、荘子。足るを知るものは富む、自分に無いものを数えて落ち込まず、あるものに目を向けて、ありがたいと思うこと。はい。" 

" 「古典は名言の宝庫」論語、論語と算盤、福音書、枕草子、言志四録、ゲーテとの対話、幸福論など。" 

" 「ビジネス書だけでなく、教養本も読む」勝海舟 氷川清話、陸奥宗光、私の生涯など。漫画や小説は島耕作、サラリーマン金太郎、忘れられた日本人、ビーバップハイスクール。" 

" 「人物伝でリーダーの資質をつける」ここは割愛。アウトプットの話の濃度がやや薄くなってきた印象。リーダーになりたくて本著を読みはじめたわけではない。松蔭やツァラトゥストラ、武士道で覚悟をつくる、と言われても、なかなかに難しい気が。"


" その後、英雄伝、漫画、スポーツ選手の人生などなどさまざまなインプットの紹介で終始。アウトプットの本だっと思ったらアウトプットの話は序盤50ページ程度で、残りはほとんどがインプットにまつわる話だった。"

" 記憶に定着させるためにアウトプットしながら読むこと、要約して人に伝える前提で読書すること。また引用ファーストで論文作りすること、など参考になる部分はあった。 一方、著者のこれまでの読書趣味をこの本のテーマ・構成に無理やり分類分けして紹介していたきらいもある。"

" 読書が大事、それが出来るのは読書、など、読書の評価を改めてしれることよりも、どう読むことで理解が進み、さらに伝えられるのか、応用できるのか、のアウトプットについては深いところまで話されず、最初の50ページだけで終わってしまった印象。タイトルに対する期待力はやや物足りなかった。以上。"

2022-01-22

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