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製図試験合格発表から3か月経って
昨年末から今年度初めにかけて考えたりしたこと
早いもので製図試験の合格発表からもう3か月。
仕事もひと段落したところで、一度備忘的な文書を残しておいた方がいいかなと思い、久しぶりにキーボードに向かってみる。
今回の結果から言うと、なんとか1級建築士合格することができた。結局何が良くて何が良くないのか分からないまま、試験としては終わった感じとなった。たぶんみんなそうだとは思うけど、もう一度この試験を受験者の立場としては受けたくないというだけ。今後いくら時代が変わっても、この試験の実技が残る限り、何で点数化されているのか良くわからない試験のままなんだろう。
なので、本当は試験勉強としてあれが良かった、これが良くなかったを記しておくべきなんだろうけど、そうすることができない。ただ、例えば製図2年目で資格学校に通わない選択をしようか迷っている人にとって、独学で取り組むイメージが少しでも湧くように、独学ならではの内容を残しておこうと思う。
独学でも良かったなと思うこと
色々あって、試験対策は全日本建築士会の通信講座に決めたのが、試験勉強の始まりだった。状況的には、ちょうど家庭的にも二人目の子が生まれ、なかなか通学で週末一日つぶれるような試験勉強もできない中でどう戦えるのか、が課題だった。色々話し合った結果、家庭の時間を最優先にしつつ、その合間に勉強する条件でやるのであれば全然構わない、という感じになったことから、限られた時間で集中力を切らさずやることで何とか頑張ってみようと決断したことを覚えている。
独学のほとんどの人は、twitter等を通じた情報交換のコミュニティへの参加だったり相互添削ができる仲間づくりをすることになると思う。比較をしたわけじゃないので、それらについて本当に良かったのかどうかはやはり分からないが、もう少し具体的に触れることにする。どうするか迷っている人に、下記の内容が自身にハマるかどうか想像してもらい、少しでも判断の後押しとなれば…
情報交換について
やはり大手資格学校に通わない選択肢を取ってしまうと、みんなが知っていて自分が知らないなんてことが起こりがち。製図試験の採点上、みんなが等しく間違うことに対してはリスクが低いので、特に大手の情報は大事(プランの多数派少数派の議論は好きじゃないけど、事務所ビルの課題であれば、代替進入口に対する資格学校のスタンスだとか、PC梁の許容スパンだとか、その辺りの感覚を他の受験生とすり合わせておくことがポイントと思っていた)。
これだと、完全なマイナスからプラスマイナスゼロになるだけでは?と思えるけど、例えば見解が分かれる内容について「自分はどういう方針で計画するか?」を結論付けるためには、根拠となる理論や考え方を自分で調べる必要がある。数ある情報から自分のスタンスを決めること(ベストはこれ、ベターはこれ、これだけは死守)は製図試験では大事なので、そのために事前に時間を費やすことが逆にプラスになるかもしれないと感じた。
あと、ネットは広いので、ツールはtwitterに限らずdiscordもあるし、情報共有される内容もそれぞれなので、この件についてはこれ以上触れない。
相互添削について
受験生との相互添削に関しては、学校に通わないのであれば、おそらく必須だと思う。僕が考えるポイントとしては2点。
自分の図面を添削してもらうことにより得られる気づき
相手の図面を添削することにより培われる採点者の視点
受験生同士の相互添削に賛成しない人もいると思うけど、他人のチェック・評価を得ないことには自分の設計内容を客観的に見ることはできない(当然ベストなのは、信頼できる講師からの指導を受けること)。
添削を受けるにあたって、自分の考えと違った場合も、そういうのもありかな~と参考に受け止めるくらいのスタンスが良い気がする。大事なことはいかに気づきを得るかなので、複数の人に見てもらうことで、やっぱこういうことなのかも?と自分で考え方の修正をかけていく。試験で明確に○×がつきそうな内容は、メンバーで議論してみてもいいと思う。
相手への添削ではどういったポイントで添削するのか自分の中で決めてするのが良いとよく聞いていたし、実際その通りだと思う。僕の場合は、パッと見のアプローチ、ゾーニングに違和感がないか、法規(斜線、避難距離、…)や設計条件が守られているかを確認し、極力修正案を添えて返していたと思う。プランを考える中では、「ベターじゃないと分かっちゃいるけど、他を優先させるために何かを犠牲にした」というのはよくあるので、単にダメだと指摘してもあまり生産的じゃないこともある。そういう時に、自分ならどうする?を考えることで、自分のプランのミスに気付いた時のリカバリー能力が向上した部分はあるかも知れない(実際、試験ではプラン完成後結構修正をした…)。
あと、相手の図面の良かったところを伝えることは心がけた。やっぱり長く続けるにあたってお互いのモチベーション維持も大事で、指摘ばかりしていてもいい気分にならないかなと思って。
よくよく考えてみると
情報交換についても交換添削についても、結局共通するのは自分で判断軸を持って考えるトレーニングになったかも?ということ。試験においては、資格学校の指導内容を守るべきなのか、自分のこれまでの経験・知識の感覚を守るべきなのか、自分で決断を迫られる内容が必ずある。通学などで拘束される時間が少ない分、自分で机に向かって考える(悩む)時間は多いと思うので、そのへんをポジティブに捉えられれば独学もありかも知れない。
あと、なんやかんや言って周りの人に恵まれた。正直、これが一番だったのかもしれない。家族、勉強仲間、職場関係、そのほか、変にプレッシャーを与えず、のびのびとマイペースに勉強できたのは、周りの皆さんのおかげだと感じている。
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