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不況に突入するこれから我々にできることを考える

歴史的な出来事に突入した2020年を生きる我々一人一人は一体何ができるのだろうか。そう考える人は少なくないだろう。

おそらく優しいあなたは「誰かを助けたい」とか「人の役に立ちたい」という気持ちを持ってこの記事を開いてくれたのかもしれない。私も3.11が起きた際に何もできなかった自分に対して悔しい思いをした一人で、今回の歴史的な疫病に関しても自分にできることはないかと常日頃から考えている。

そこでここから「あなたにできるであろうこと」を私の考察などを交えながら書いて行こうと思う。

前提知識:役に立つは逆で考えよ

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「人の役に立ちたい」という理由でボランティアや平和活動をする人は多いと思うのだが、それをすることによって自分が疲弊してしまっては続かないので意味がないとは言わないまでも自分にとって良くない。

もちろんめだかボックスの黒神めだかのように「他人の役に立つために生まれてきた!」と言い切れる異常な人であれば別だが、大抵の人は自分を犠牲にして他人に奉仕し続けるのはやりたくないだろうしキツくなるだろう。

そもそも、「人の役に立つ」と思って例えば売れないバンドを続ける男を甘やかして家から飯まで世話した挙句に浮気される女の如く、自分が甘やかしたせいでダメになったり裏切られたりすることもあるため、常に「人の役に立つ」ことが正義ではないということを念頭に入れておいた方がいいだろう。

ではどうすればいいかというと、逆に考えた方がいいのだ。つまり、「人の役に立つことで幸せを感じる」のではなく「自分が楽しいことを人の役に立つ方向へ設計する」ということだ。

これのメリットは二つあって、自分ができることや得意なことで人の役に立てることと、光が届かない人に光を照らすことができるということだ。

「人の役に立つこと」が食器洗いだとして、漫画家さんに食器洗いをさせるよりも漫画家さんには漫画を書いてもらって被災者の心を安らげてもらった方がいいだろう。食器洗いはもっと得意な人にやっていただければいいしその方が幸せの総数も増える。

そして、全員が同じ「役に立つであろうこと」をするのではなく「自分はダラダラネットサーフィンをするのが好き」という人がいればその人は本当に自分が良いと思った記事をシェアするだけでそれまでその記事に出会えなかったことで不幸を感じてた人を幸せにすることができるかもしれない。優秀な人やスペックの高い人は記事を読み漁る時間もなければ優秀でない人への共感能力も失われていく。つまり「自分は何も取り柄がないから、、」と言っている人の方が能力が高いと言われる人よりも本当に悩んでいる人に届けられる言葉もあるのだ。それでたった一人でも光が照らすことができれば十分だ。

さて、こう言った「人の役に立たなければ」というHave to(やらねば) 的なものではなく「自分のできることや好きなことで人の役に立つ」という(Want to)的な方向が分かっていただいたところで実際に我々に何ができるのだろうか。

自分が使いたいサービスを自給自足する

今の自分、もしくはかつての自分でも良いのだがどう言ったサービスがあれば満足するだろうか?

例えば私の場合は滞在しているスペインでの長い外出規制生活で自分を癒すために自分が好きな「クラシック音楽」と日本を思い出す「和楽器」、そして個人的に作るのが好きな「オーディオスペクトラム(音に合わせた光の演出)」を合わせた再生リストを作ってみた。

このように自分が使いたいサービスを自分で作ったりすることでもしかしたら他の人の中にも「自分もクラシックと和楽器好きなんです!」という人がいるかもしれない。すると結果的に家で和楽器クラシックを聴く時間が増えて外出が減り感染が少しだけ止まって命の一つや二つ救えるかもしれない。

私は好きなことを自分用にやっており、この活動を続けることでむしろお金は( ライセンス料で )出ていくのだが全く苦ではない。むしろ楽しい。

例えば他にも自分が「こんな漫画おもしろかったっす!」というものがあればそれをnoteにまとめても良いし「Netflixのおすすめ映画」のレビュー動画として英語でYouTubeに発信すれば自宅で英語力もついてインフルエンサーの道まで開けるかもしれない。

つまり、自分が今までやってきたことややりたいこと、好きなことや続けているけど苦ではないことをいかに人が関わるサービスなどに落とし込めるかを考えてみると良いかと思う。

お金の流れは把握した方がいいよね


もちろん自分が楽しいのでそれだけで十分だという場合もある。しかし、ある程度大きくなったらそこに収益が発生することを頭に入れておくといいだろう。収益源は多い方が今回のような事態が起きた際も潰しが効く。そもそも自分が経済的に困窮しているのに他の人へ手を差し伸べることは難しいので、やはりどこかでお金を自分の元へと流していく設計は重要だ。

私の場合はここで作成した和楽器クラシック音楽の動画の作り方を教えることでさらに多くの人を巻き込めるだろうし、将来的に視聴数が集まれば広告料も入ってくるかもしれない。さらには動画制作の依頼も受けることは可能だろうし、クラシック音楽の情報と共に動画を貼り付けたブログを作ったり、使用した素材のアフィリエイトリンクをつけたり、映像自体を貸し出したり、使用した浮世絵素材を使ったイラストを改変してスタンプ化してまとめて販売したりといくらでも考えられるだろう。

ちなみにこうしてnoteで記事を書いている時点でこの再生リストは誰かの役に立っていると言える。

こうしたときに私がなぜ「収入を把握」ではなく「お金の流れ」と書いたかというと水をイメージして欲しいのだが、あなたの元に一気に100万円が流れ込んだと考えてみよう。かなり税金で持っていかれるだろう。しかしチョロチョロと長い年月をかけてじわじわと入ってくるお金には税金があまりかからない。

今回私は「インスタでいいねをもらう方法!」みたいなすぐにアクセスが集まるが時代が過ぎればアクセスされないものよりも「クラシック音楽」という数百年単位で需要があるものを世界中へと向ける方向へと時間を割いたわけだ。これをマーケティング用語でロングテールとか呼んだりするのだが、私は短期的には儲からないが長期にわたってじわじわお金を流してくれるものを作るのが好きなのだ。

ただ漫画を解説するコンテンツを作るにしても、美味しいおにぎりの作り方の動画を撮影するにしろ「これを使って手に入れられる収益源はどこにあるか」だったり「より長くにわたって見られるにはどうすべきか」といったことを考えて見ると良いのではないだろうか。

ちなみに私の和楽器クラシック音楽リストはYouTube自体が廃れるので10年はもたないだろうが、、、

今に没頭できるかどうかが鍵

宮本武蔵の残した五輪書の水の巻には「大勢の敵と戦うときでも相手を崩し倒す優先順位をつけ各個撃破すれば1対1と変わらない」といった戦術が書かれている。要するに不安になっていろんな問題が一気に頭の中に巡ることもあるが、どれをやるべきか(have to)やどれならできそうか(Can)、どれがやりたいか(Want to)の優先順位を決めて今できることに没頭するということだ。

結局、問題は一つ一つしか解決できないのだ。

ちなみに私は先の和楽器クラシック音楽の再生リストは2日で20本製作してアイデアを思いついた3日後には3週間毎日配信できる準備を整えた。一気にやりたい事を撃破したのだ。やりたいことが浮かんだらそれを一気に没頭できるときにやらなければ情熱は逃げていってしまう。

たった一つの動画であればそこまで注目を集めずとも、たくさんまとまっていれば聴いてみようと思う人もいるだろう。もしやりたい事が見つかったのであれば、それを一つだけやってては誰にも見つけてもらえないので没頭できるうちになるべく、できるかぎり多く作っておく事をオススメするぞ。量は質を兼ねるのだ。

まとめ

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結局クリエイター向けの話になったかもしれないが、別に魚釣りでもカップ麺好きでも「自分が好きなもの」を「誰にどのように届けるか」で役に立つ度合いも変わってくる。

「カップ麺を食べるのが好きだ!」という人がただ日本人向けに配信しても注目を集めないかもしれないが、海外向けに「日本にはこんなカップ麺がありますよ!」と配信して「食糧不足の人は私のオススメカップ麺を送るのでYouTube用にあなたの食べる様子の動画を送ってください」とすると「食べてみたい」と思った外国人が見てくれてその人に食糧支援もできるかもしれない。

「人の役に立つ事」をするために汗をかくのが嫌ならば、「自分が好きな事」をどうすれば役立てられるか脳みそに汗をかいて考える必要があり、実はそちらの方が多くの人が喜ぶ可能性があるという事だ。

このような非常事態で始まった2020年代を生きる我々は今回を機に考え続けながら一人一人が最澄の「一隅を照らす」の言葉の如く、自分のできる範囲で周りを照らしていければ良いと思う。

まずはこの記事をここまで読み遂げたあなたに今すぐできることから優先順位を決めて早速取り掛かって見てはいかがだろうか。人はいつどうなるかわからないのだから。

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