自立を考えている

いつの間にかアラフォーの私

人生で一度も一人暮らしをしたことがない

産まれてからずっと母と二人暮らし
就職を機に家を出るつもりだったが、
母を置いて家を出ることがとても許される雰囲気ではなく諦めてしまった
もし家を出るとしても母への仕送りが必須だった為、収入的にも厳しかった

その後 就職した会社が倒産、絵に描いたようなブラック企業に再就職
20代が終わる頃には家を出る気力どころか生きる気力も失っていた
友人もいたし趣味も楽しんではいた
ただひたすら疲れていた、というか疲れ切っていた
母の精神的ケア、仕事、職場の人間関係…
それでもこっそり精神科に通いながら何を言われても張り付いた笑顔で乗り切っていた

「あぁ私の人生いつ終わってくれるんかな…」

そんな時、今の夫に出会った
交際してもいない、知人レベルの付き合いだった私に彼はこう言った
「僕と結婚しよう、僕と結婚すれば家を出て東京で暮らせるよ」と
嬉しいとか幸せとかそんな感情は湧かなかった
ただ「これでここから抜け出せる」という安心感だけが私の心を埋めていた

夫は手強い私の母に考える余裕を与えることなく結婚を了承させた
今時結婚で夫についていくなんてダサい、残された私たちはどうなるの?
と引き留めてくる上司や同僚を振り切って会社を辞めた
そして30になる年に私は後ろ足で砂を掛けながら東京に飛んだ

それから約10年
愛というよりはその感謝の気持ちでやってきたように思う
一人では何も行動出来なかった私をあの家から会社から連れ出してくれた
子供は産みたくないという私を責めなかった
それだけで私の一生を捧げる価値があると思った
一生を捧げるべきだと思った
このまま彼を笑顔で黙って支え死ぬ、それが私の一生であり責務である、と

そう思って生きてきたのに
その覚悟は出来ていると思っていたのに

私は今、猛烈に一人で生きたくて仕方がないのだ




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