イラストの添削で気をつけていること

どうも半月か1ヶ月かそこらへんぶりです。

今や各所で動画講座やら添削サービスやらで、
学校に通わずともイラストに赤を入れてもらえたりする世の中になっておりますが
まあわたくしも専門学校やら塾やらで講師という立場として働いておりますゆえ、学生さんたちのイラストを添削をする機会がそこそこあります。

イラストレーター、デザイナーとして活動する際には
社内の制作物のクオリティチェックということで
アートディレクターとしてお仕事をする事もあります。

そんなわけで、イラストやデザインを
創作として見ることもあれば、納品物として見ることもあります。

添削をする際には、コレを混同しないように細心の注意をはらっています。

というのも、良く動画講座とか出みるような
コレをやってはダメ、◯◯の時はこうするべき
というのは、限りなくディレクションであるからです。

アートディレクターとしてお仕事をする場合では
必ずその作品の完成の先に、納品する会社であったり
届けるお客さん、プレイヤーが居て
その人たちの為に作る というのが大前提となります。

故に、可愛さやかっこよさ
作品に登場するあらゆるものの正しさの基準は
お客さんの求めているものになります。

そのため、ほぼ必ず
ココはこうしなくてはいけない、なおさなければいけない
といったラインが明確に存在するため、
それに向かうための修正指示が発生します。


するとです、

これは骨格おかしいよね、とか
あんまり可愛くないからもっとこうした方がいいよ

とかって、ちょっとお客さん目線のディレクションに近い指摘なのかなって。

僕の個人的な解釈であるので賛否両論あるだろうけど
添削って誰かその作品を作ったか、を1番大切にする行為だと思います。

だからできるだけ、本人的には何処がどのように上手くいかなかったかだとか
本当はこんなイメージで作りたかったけど、思っていたものにならない…
みたいな悩みにフォーカスを当ててヒアリングをしつつ行うようにしています。

その中で、やっぱり慣れないうちは
骨格がおかしいだとか、顔のパーツはこの辺にあった方が良いだとかは勿論出てきますが
基本的には、こうしたらもっと良くなるよ
というアプローチです。

お仕事とかの納品物って、僕が代わりに完成まで持って行ってあげたりする事が出来るけれど
創作ってその作家自身のものであるが故に、それを真の完成に導けるのは本人しか居なくて
あくまで作者自身の思う良さとか、理想に向かっていくものなので
初心者とかプロとか、上手い下手とか一旦関係なしに
客観的にみてもっとこうしたら良くなるかもしれませんねの提案をすることしか出来ないんですね。
残念ですが添削も所詮は添削をする人間の主観であり
感想を元にしたものでしかありませんから。

だから出来るだけ、作者本人の目線で
僕の価値観を押し付けない
って所ばっかり気を付けてます。

でも、今回の記事で言うところのディレクションをしてくれる人の言う事って
ちょっと腹が立ったりショックだったりする事が多いかもしれませんが、大切にしてくださいね

嫌われてまで素直に意見を言ってくれる人って、上手くなれば上手くなるほど居なくなってくるもんですから。

僕は嫌われたくないので、添削に徹します。


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