見出し画像

"顧客心理に訴える7つのセールス戦略"

人の心理を理解したうえで戦略を練ることで
劇的に売上をUPさせることができます。
超重要な7つのポイントをまとめました。
これらをしっかり意識してみてください。

『心理学』という学問は、なぜ人々が行動するのかを理解するのに役立ちます。この知識は、ネットビジネスをはじめ、さまざまな分野で応用できます。例えば、テレビドラマやマンガで未解決の謎が残る場面は、私たちの好奇心をくすぐり、次の展開に興味を引かれることがありますよね。

また、他の人に親切にされた際、その人に何かお返しを考えた経験はありませんか?このような感情や行動には理由があります。これを理解するのが心理学であり、ビジネスにおいては不可欠の学問となります。

ビジネスにおいて、お客様に商品を購入していただくことは非常に重要です。ただ「買ってください!」と言ったからといって、誰もが購入するわけではありません。しかし、心理学を理解することで、お客様を商品購入へ導く方法を知ることができます。深層心理にアプローチすることで、高額商品であってもお客様は購入してくれることがあります。

"高価なものは品質が高いと考える"

人々は普通、できるだけ安いものを購入しようとしますが、その背後には特定の前提条件が存在します。それは、『良い品質の商品をできるだけお得に手に入れたい』という心理です。むしろ、価格があまりに安すぎると、多くの人が品質や信頼性について心配する傾向があります。

この考え方は、商品が安価な場合に当てはまりますが、逆に高価な商品に対しては「高価=高品質」という認識が一般的です。例えば、100万円の時計と1万円の時計がある場合、100万円の時計には高い品質と価値を感じることが多いです。これは、100万円の時計が長寿命で正確に時間を刻み、一生の宝物として愛用できるという期待が自然な反応として生まれるからです。

対照的に、1万円の時計については、その価格に見合った性能を期待し、長期的な価値をあまり考えないことが一般的です。このように、人々は価格と品質に関して特定の信念や習慣を持っており、高価なものに対しては良いものであると反射的に考える傾向があります。

この現象は、固定的な動作パターンの一種です。品質が同じであっても、3万円のサプリメントと3千円のサプリメントでは、それぞれに対する評価や価値観が異なることがあります。商品の価値が品質ではなく価格によって判断されることもよくあります。

価格が曖昧である商品、例えば家電や野菜など、相場の基準がある商品でも、価格を高く設定することで高級感を演出することができます。この場合、商品の品質が前提条件となりますが、一部の人々は高級品を好むこともあるでしょう。

さらに、価格が曖昧な商品に対しては、価格調整が特に有効です。価格の設定や戦略によって、商品の評価や魅力を変えることができます。

例えば、スーツや家の価格について、私たちが違いを見極めるのは難しいことがあります。たとえば、「5万円のスーツ」と「20万円のスーツ」は、見た目では区別がつかないことが多いです。価格が曖昧なので、実際には価格の違いを感じにくいことがあります。別に「高級品」に見えるように5万円や10万円上乗せされても、違和感を感じないことがあります。

同様に、家を建てる場合でも、見積りを出されても材質などの細かい違いは分かりにくいことがあります。しかし、このような微妙な違いが実際には大きな金額の差を生むことがあることに気付くことが重要です。たとえば、200万円の違いは、実際には大きな違いを示すことがあります。

たとえば、プロの提案に対して素人の私たちは、値段に敏感で品質を判断しやすい傾向があります。つまり、「高い=良い」という考え方が私たちの行動に影響を与えているのです。

この理解から、ビジネスとして商品を提供する場合、簡単に値下げをすることが良いとは限りません。実際に商品が高品質で他の商品と差別化されている場合、値下げは最後の手段と考えるべきです。そもそも、値下げは誰でも考えられる戦略であり、商品が売れないか、顧客が訪れないという理由で値下げをするのは、ビジネスの初心者のアプローチかもしれません。

自信がある場合、商品に敢えて高価な価格を設定して、その商品が「高品質である」という印象を消費者に植えつける戦略が必要です。ブランド品の場合も、同じ製品であっても他のブランドよりも高価な価格を設定する逆のアプローチを取ることで、販売数量を大幅に増やす事例があります。

このように、通常の価格戦略とは異なる「価格を上げる戦略」を採用することで、商品の差別化を図り、ビジネスを飛躍的に発展させることができるのです。

"商品を安く見せる"

比較対象があると、商品の価格が安く見えたり高く見えたりすることがあります。この心理的手法はビジネスで頻繁に活用されており、価格を高めに設定し、その後徐々に引き下げていく戦略が効果的である理由は、商品をお得に感じさせるためです。

例えば、5千円の服と1万円の服があるとしましょう。通常、多くの人は1万円の服が高いと感じ、5千円の服を選ぶでしょう。しかし、価格を下げる理由を明確にし、商品を魅力的に見せる方法も存在します。たとえば、1万円の服を「定価が5万円の服で、季節が変わって在庫を早く処分したいため、今日だけに限り1万円で提供します」と説明すると、1万円の服が急にお買い得に感じられます。

このように、価格を下げる理由を説明し、商品をお得に感じさせる戦略を用いることで、最初に高額な価格を提示してから引き下げることによって、商品が実際には格安に感じられるようになります。最初の5万円の価格から見れば、最終的な1万円は非常にリーズナブルに感じられるのです。

高価な商品と安価な商品を対照的に提示することで、商品の評価や見方が変わる現象をコントラストの原理と呼びます。

車のディーラーがカーナビを販売する場合、カーナビ自体は高額なため、独立して売ることが難しいことがあります。しかし、特定のタイミングでカーナビが効果的に販売されることがあります。それは、お客様が新車を購入した直後です。

新車を購入する場合、通常100万円以上の高額な支出が伴います。高額な車を購入するためには多額のお金が必要です。そのため、車を購入した際に、お客様に対して他のオプションやアクセサリーを提供することが一般的です。カーナビの価格が単体で見ると高額でも、何百万円もの車を購入した際には、カーナビの価格は比較的安く感じられるのです。

結婚式の場面でもコントラストの原理は理解しやすい例です。結婚式には式場費用やウエディングドレス代など、高額な費用がかかります。そこで、式場関係者は後からさまざまなオプションを提供します。たとえば、お色直しの回数の追加や食事の内容のアップグレードなどです。結婚式自体が高額なイベントであるため、お色直しの回数を1回増やしても、その差が大きく感じられないかもしれません。これが、コントラストの原理を活用したビジネス戦略です。

また、不動産取引においても、コントラストの原理は利用されています。たとえば、不動産会社は故意に古びた物件を最初に提示することがあります。その時点ではお客様は断るかもしれませんが、その後に本命の物件を提示します。このように、最初に「悪いもの」を見せることで、後に提供する物件が魅力的に感じられるようになります。

不動産の取引において、「先ほどの物件と値段は同じなのですが…」という表現を用いて、実際に売りたい物件を提示すると、前に提示したオンボロ物件との落差によって、良い物件のように感じられるのです。この手法では、最初に悪い物件を提示することで、何でもない物件が素晴らしい物件に見えるようになります。なぜなら、オンボロ物件と価格が同じであるため、コントラストの原理が効果を発揮するのです。

このコントラストの原理は、さまざまな場面で活用されています。鍵となるのは、その「落差」です。落差が大きく、その差に説得力があるほど、コントラストの原理が効果的に機能します。広告などで「今回に限り10%OFF」といった表現を見ることがありますが、この場合の落差は比較的小さいため、効果は限定的と言えるでしょう。

ビジネスの原理を理解していないことは瞬時にわかることがあり、そのようなアプローチは避けるべきです。広告の最終目的は、お客様に具体的な行動を起こしてもらうこと、たとえば「資料請求」や「注文」などを促すことです。そのため、コントラストの原理はその手法の一つとして利用されます。

実際、多くの企業がコントラストの原理を広告戦略に活用しており、上手に使う企業とそうでない企業があります。これを識別することは学びの機会となり、成功するために重要です。

"あえて高い商品を見せる本当の意味"

商品が「A・B・C」と三段階に提示された場合、どの商品が売れるかについては実は既に答えが存在します。

商品が「A・B・C」と三つの選択肢からなる場合、心理学においては「真ん中の値段の商品」が最も売れる傾向にあります。これは一般的に「極端の回避性」とも呼ばれます。真ん中の商品が売れる理由を考えてみましょう。

たとえば、以下のような商品があるとします。これらの商品は外見は同じであり、異なるのは機能です。
A: 8,000 円
B: 10,000 円
C: 14,000 円
先に説明した通り、商品の価値が分からない場合、多くの人々は「安い商品よりも高い商品の方が品質が良いはずだ」と勝手に考える傾向があります。これは一種の固定的な行動パターンです。そのため、最も安い商品は選ばれにくいのです。

真ん中の価格帯の商品(この場合はB)は、一般的に「安すぎず高すぎず」であるため、多くの人にとってバランスが取れていると感じられます。そのため、真ん中の商品が最も魅力的に思われ、選ばれやすくなります。

この場合、2000 円の価格差により、多くの人は「2000 円高いだけだし」と考えがちで、一番高価な商品に手を出すことを避けます。その差が何かについて疑問を抱くため、最終的に真ん中の商品に選びます。最も高価なCの商品を選んだ場合、Bの商品が安く感じられ、これによってコントラストの原理が活用されます。

一方、2つの選択肢の場合、次のようになります。
A: 8,000 円
B: 10,000 円
この場合、価格が同じであるにもかかわらず、Aの商品が最も選ばれる傾向があります。価格の法則に関する心理が作用し、Bの商品はあまり売れなくなります。

このように、人間の行動には確かな法則が存在し、価格と選択肢の関連性が大きな影響を及ぼします。

この原則を理解し、心理学をビジネスに取り入れれば、売上を増やすことが容易になります。そして、高価な商品を提示する重要性も理解できるでしょう。

一番高価な商品は一般的に売れることは少ないですが、それでも高価な商品を提供する必要があります。なぜなら、他の商品が安く感じられるように、「一番高い商品に比べれば他の商品は安い」と感じさせることができるからです。これはコントラストの原理を活用したアプローチです。

先ほどの例で説明しますと、「B: 10,000円」の商品は十分に高価です。しかし、「C: 14,000円」の商品を用意することで、「B: 10,000円」の商品は安く感じられるようになります。つまり、Cの商品が売れなくても、それは問題ありません。

お客様に「上位版としてCの商品がある」という情報を提供できればそれで十分です。この原則を理解した上で、高級ホテルは高価なワインを目立たせることで、中程度の価格のワインが売れやすくなる効果を狙います。

ただし、実際の世界ではABCの商品の中で、一番安い「A」が最も売れる場合もあります。これは、店員が「機能の違いはあまりありませんよ」と一番安い商品を勧める場合に起こることです。お客様への対応や彼らの商品に関する知識によって、どの商品が売れるかが異なることがあります。

これらのパターンに共通する要素は、「上位商品がある」ということです。上位商品が存在することによって、それよりも下位にある商品が安く見えるコントラストの原理が働くのです。これが、上位商品を導入する本当の理由です。

一番高い商品を開発してもなかなか売れないことが頻繁にある一方で、上位商品を導入し、本命を中間以下の商品と考える姿勢が重要です。上位商品が売れないからといってそれを中止すると、それまで売れていた中間の商品も売れなくなる可能性があります。そのため、高価な上位商品が売れないことを予測し、戦略を立てる必要があります。

"選択肢が多いと人は買わなくなる"

商品が売れ始め、成功の兆しを見ると、多くの人は新しい商品を次々に生み出そうとすることがあります。しかし、これは通常うまくいかないことが多いのです。

選択肢が多すぎると、顧客は逆に何も選ばずに購買を諦めることがあります。選ばないことはつまり、「何も購入しない」という選択を意味します。その結果、売上が減少してしまうことがあります。経営者はこの理由が理解できず、「お客様のニーズを満たす商品が足りないからだ」と考え、新たな商品を追加します。その結果、売上が減少し、最終的には損失を出し、経営が困難になることがあります。

~商品の種類は少ない方が良い~

心理学は、実際には身近な状況でも理解しやすい学問です。普段の生活を振り返ると、その原理が明確に見えてきます。たとえば、新しいテーブルを購入したいと考える場合を考えてみましょう。 家具店に行けば、さまざまな種類のテーブルが陳列されています。その中からどのテーブルを選べばいいのか基準は分かりません。

テーブルの大きさ、色、価格などが異なることもあります。何が違うのか理解できません。店員が案内してくれれば良いですが、店員がいなければ質問もできません。その結果、多くの人は何を選べばいいのか分からないため、「何も買わない」という選択をすることがあります。商品の選択肢が多すぎるため、購買行動が抑制されるのです。

もし、2 種類のテーブルだけがあって、それに加えて詳細な説明書きが提供されているとしたら、お客様は選びやすくなります。例えば、次のような情報が提供されます。

A: シンプルなデザインでファミリー向け。耐久性が高く、何十年も長持ち。
B: シニア向けで高級感と高機能。少し高価です。

このように、テーブルを大きく分類し、それぞれの特徴を説明することで、お客様は簡単に選択できます。つまり、商品を購入しやすくなります。

重要なのは、お客様ができるだけ自分で選びたくないという心理です。人々は判断を下すのを嫌い、簡単な選択が好まれます。この原則は、さまざまなビジネスに応用できる重要な考え方です。

ある牛丼チェーンは牛丼に特化しており、他のメニューを提供しないことがあります。しかし、これは正しいアプローチです。別のメニューを導入すると、お客様が選択しなければならなくなり、混乱が生じてしまう可能性が高くなります。結局、お客様の足が遠のいてしまいます。実際、日替り定食が定食屋の人気メニューの一つである理由も同様です。初めての訪問の際にはメニューから選ぶかもしれませんが、リピーターの多くは選択が煩わしいため、日替り定食を選びます。

どのビジネスにおいても、メニューや商品の種類はできるだけ少ない方が良いという考え方が成り立ちます。ウェブサイト上で商品を販売する企業も多いですが、多くの場合、トップページに数多くの商品を掲載しています。しかし、これでは売上を上げにくいのが現実です。商品が多すぎる場合、ウェブサイトを訪れたお客様は何を選べば良いのか分からなくなってしまいます。

ですから、ウェブサイトやオンラインビジネスにおいては、メッセージをシンプルにし、基本的に一つのメッセージを持つことが非常に重要です。複数の商品やサービスを同時にアピールするのではなく、訪れたお客様に対して「このサイトでは、この特定の商品をぜひ購入していただきたい」というメッセージを伝えることが必要です。

インターネットを活用して商品販売を行う際、"ワンサイト、ワンメッセージ"というアプローチが有効です。これは、一つのウェブサイトで一つの目的を持つという考え方です。その目的は特定の商品を販売すること、資料請求を促進すること、またはお試しセットを購入させることなど、様々です。どの目的を持つにせよ、メッセージを絞ることで反応率が高まり、成功につながります。

商品の選択肢が増えると、お客様がどの商品を選ぶべきかに迷いが生じます。選択肢が増えれば増えるほど、お客様は混乱し、最終的には何も選ばないか、他の場所に向かってしまうことがあります。そのため、通常は商品の種類を絞り込み、お客様に簡単で明確な選択を提供することが購買行動を促進する方法です。

特にウェブサイトなどで商品を販売する場合、シンプルでわかりやすいメッセージが効果的です。商品の数が多い場合でも、お客様が迷わずに選択できるように工夫が必要です。お客様に対して特定の商品を明示的に提示し、簡単な選択を促すことで、購入率を高めることができます。商品の見せ方やアプローチが成功につながる重要な要素です。

牛丼屋が成功するためには、専門的な方向に特化することが重要です。牛丼専門店であれば、他の料理やメニューを導入することは、しばしばお客様を混乱させ、失敗の道に繋がります。これによって、お客様が離れていくこともあります。

多くの事業主は成功を収めると、新しいアイデアに飛びつくことがありますが、こうした新メニューの導入は過激な戦略であり、失敗に繋がることがあります。したがって、成功したビジネスモデルがある場合、それに専念し、それを最適化することが大切です。

同様に、ウェブサイトやオンラインビジネスにおいても、メッセージが明確で商品やサービスが簡単に理解できるようにすることが重要です。複数の選択肢を提示し過ぎず、お客様に明確な方向を提供することで、購買意欲を高めることができます。

そのため、いくらたくさんの商品を扱っていたとしても、我慢して一 つの商品だけを全面に推し進めなければいけません。
ビジネスでは他の人が行うことと逆の事をしなければいけません。 多くの人は「お客様のニーズに答えよう」と考えて商品の種類を 増やそうとします。 この考えが間違いなのですが、この気持ちを絶対抑えてください。
メッセージは出来るだけ少なくし、種類を増やすのではなくて「いかに少 ない種類の中で目玉商品を押し出すことができるか」を考えるビジネス が成功への道です。

"先に弱点を見せ、相手から大きな信頼を得る"

面接などの場面で、普段からお付き合いのある人でない相手に誠実な印象を与える方法は、自分の弱点を率直に認めることです。

自己紹介や製品紹介において、強調するだけでなく、自身や製品の弱点や懸念点も率直に述べることが必要です。ただし、その弱点を打破できる強みや解決策を提供することが重要です。このアプローチはビジネスのさまざまな場面で通用し、信頼性を高める手法となります。

~最初に弱点、その後に強み~

ある製品が品質や耐久性で非常に優れている一方で、その製品には特定の弱点が存在します。

製品が高品質かつ耐久性に優れている一方で、価格が高いという特定の制約がある場合、多くの人は価格に焦点を当てずに紹介することがあります。しかし、これでは商品を売りにくくなります。購入者から価格の質問があると、値段が高いと言って困ることがあります。そのため、価格について率直に話すのが正しい方法です。たとえ相手が価格について不安を抱いていなかったとしても、それを先に伝えることは信頼性を築くために重要です。

例えば、この製品は他社の製品よりも価格が1.4倍高いですが、その理由は製品の耐久性と品質にあります。実際、5年以上使用する場合を考えると、電気代やメンテナンス費用も含めて総合的にはお得な選択となります。このように、価格の高さを説明することで、多くの人が理解しやすくなり、納得してくれるでしょう。

弱点を最初に説明することで、自分の誠実さをアピールできます。これにより、弱点を補う長所を説明するストーリーも自然に形成できます。優れた営業マンは他社の製品にも精通し、自社製品だけでなく他社の製品についても提案できます。このアプローチは得意先からの信頼を築くために非常に有効です。

人々は、単に良い点をアピールされても行動に移りにくい傾向があります。誠実さを伝えるためには、相手の懸念や不安を先に解決する作業が必要です。そのために「先に弱点を説明し、後に長所をアピールする」アプローチが効果的です。

~弱点が大きすぎるとダメである~

弱点がある場合、その弱点が極端に大きい場合は、むしろ隠すべきかもしれません。このアプローチは、弱点を相応にカバーできる長所があるときにのみ有効です。例えば、「今は実績もなにもありませんが、御社のためにがんばります」といった自己アピールは、明らかにマイナスになる可能性があります。弱点を強調する代わりに、強みやポジティブな要素に焦点を当てるべきです。このテクニックを適切に使うことが肝要です。

このアプローチを理解し、弱点を先に示し、それを補完する長所や強みを伝える方法は、自己紹介や製品のPRなど、あらゆる場面で役立つ心理学です。この戦略をさまざまな状況で活用していくことが重要です。

"ポイントを素早く溜めさせ、売上を上げる戦略"

人々はポイントを集めることが好きで、たとえ少し遠くてもポイントが増えるチャンスがあれば店に足を運びます。例えガソリン代が増えたとしても、ポイントの価値は高いため、人々は魅力的に感じます。このように、ポイント制度は購買を促進する有効な手段です。ただし、単にポイントを提供するだけでなく、戦略的に利用することが必要です。多くの企業がポイント制度を導入していますが、上手く活用できていないところもあります。しかし、中には効果的にポイントを利用する企業も存在します。

これらの企業から学ぶことで、自社がどのようにポイント制度を効果的に活用して、顧客を引き寄せる方法を理解できます。

~ ポイントの威力が大きくないといけない~

ポイント制度を導入しても、還元率が非常に低い場合、ポイントを貯めるメリットが薄れてしまいます。例えば、私は以前、地方の僻地に住んでいたため、その地域に有名な電気屋チェーンしかなく、その店のポイント制度があまり魅力的でなかったことがありました。

必要な生活家電を購入し、約20万円も支出した後、やっとポイントを獲得し、そのポイントから発行された商品券の額がわずか500円だったことを覚えています。この時、還元率が0.25%と非常に低かったため、非常に残念な気持ちになりました。

その後、私が住んでいた地域に別の大手電気屋ができたため、そちらを利用するようになりました。ポイント制度を導入するだけでなく、それを魅力的に設計することが重要です。ポイント制度は、お客様にポイントを貯めることで自分たちも利益を得ていると感じさせることが本来の目的です。それを理解せず、がっかりさせるポイント制度を提供すると、顧客は速やかに離れてしまいます。

ポイントを付与する割合は商品価格に対してわずかな数パーセントであることが一般的です。しかし、この数パーセントが、遠方から顧客を引き寄せるかどうかに大きな影響を与えます。この事実を理解することが重要で、ポイント制度を誤解すれば、逆に顧客が離れていってしまうこともあることを覚えておくべきです。

~素早くポイントが溜まる~

ポイントが溜まっても、その利用先やゴールが遠ければ、顧客にとって魅力が薄れます。従って、ポイント制度を効果的に活用するためには、ポイントを獲得しやすくする工夫が必要です。例えば、あるバス会社はバスに乗ったお客様に印鑑を押してポイントとして提供します。この印鑑が10個たまると、一回分の乗車が無料になります。一般的なポイント制度ですが、この会社はさらに2つの工夫をしています。

まず、一つ目の工夫として、お客様が一回の乗車で二つ分の印鑑をもらえるという仕組みがあります。これにより、お客様は一回の利用でポイントが効率的にたまると感じることができます。

重要なのは、"一つずつ印を押して5個溜まれば無料"ではなく、"一度に二つの印を押して10個溜まれば無料"というシステムです。この方法により、お客様はポイントが通常よりも速くたまっていると感じることができます。さらに、この会社は最初に配布されるポイントカードにすでに二つ分の印が押されている工夫をしています。これにより、ポイントが迅速にたまり、ポイント愛好者は競合他社の中でもこの会社を選んで積極的に利用するようになります。

バス会社にとって、ポイント制度を活用してできるだけ多くのお客様を乗せることが重要です。競合相手は他のバス会社だけでなく、電車、新幹線、飛行機なども競合となります。そのため、これらの競合からお客様を引き寄せるための有効な手段として、ポイント制度を活用しているのです。

このように観察を進めることで、ポイント制度を有効に活用している企業とそうでない企業の違いが見えてきます。この違いを理解することで、本当の意味でのポイント制度の運用方法が明らかになります。

"特典の価値を上げる"

商品を購入する際に特典がついてくることはよくあるシナリオで、通販番組などでよく見かけます。しかし、特典の提示方法に気を付けないと、特典の価値が低く見えてしまうことがあります。特典の魅力を最大限に引き立てる方法や販売戦略についての洞察は、通販番組の研究を通じて得られるものです。

~特典の価値を上げるために行うべき事~

実際、本来の商品に添付されている特典の価値はしばしば低く評価されます。これは、自分が商品を選ぶ際にどのような要因を考慮するかを考えれば理解できます。

例えば、家電製品の購入を考えましょう。具体的にはパソコンを買うとします。店員から「パソコンを購入いただいたお客様に、期間限定で最新の画像作成ソフトをプレゼントいたします」と言われます。多くの人は「どうせ特典だから」と思い、その画像作成ソフトの価値を低く見積もりがちです。それでは、言い方を変えてみましょう。

例えば、「Photoshopと同等の機能を持つ価値5万円の画像作成ソフトを特典として提供いたします」と言われると、特典の価値が一変します。これまで特典と単純に考えていた画像作成ソフトが、急に魅力的なものとして映ります。これは、特典の価値を高める簡単な方法です。多くの人が特典を単なる付属品と見なすため、どんなに素晴らしい特典であってもその価値を過小評価しがちです。そのため、特典の価値を明示することが重要です。価格を伝えたり、他の商品と比較したりすることで、特典の価値をハッキリ伝えることができます。

特典を提供するだけでは不足です。特典の価値をしっかりと伝えて、「商品だけでなく特典も手に入れたい!」と顧客に感じさせることが重要です。実際、ここまで成功すれば貴社が優位に立つことでしょう。

~ビジネスではオリジナルな特典を~

特典が独自で、他では手に入らない特典である場合、それは非常に魅力的です。

この原則は、リアルビジネスとネットビジネスの両方に適用されます。特にネットビジネスでは、他の人が再販商品を特典として提供することがよくあります。しかし、その方法では「どの販売者から商品を購入しても同じだ」という印象が生まれてしまいます。しかし、あなた自身の独自の特典があり、その特典が魅力的であれば、顧客はあなたからしか購入する選択肢がなくなります。これがいわゆるプロモーションアフィリエイトの要点です。この方法をマスターすると良いでしょう。

この原則はリアルビジネスにも当てはまり、オリジナルの特典を提供できれば、必ずその店舗から売上が生まれます。商品を販売する必要はなく、情報を販売することも可能です。

例えば、パソコンが苦手な人に対して「パソコンの初期設定を代行します」というサービスを提供することも考えられます。多くの店舗はこのサービスを有料で提供していますが、特典として提供することで、パソコン初心者にとって格段に魅力的になります。たとえ料金が高くても、初期設定のストレスから解放されることを考えれば、「初期設定代行」というサービスを特典にできます。この場合、実際に商品を提供するのではなく、サービスを提供することができます。

特典は何でも構いません。コストをかけずに、知識やスキルを提供する「情報」を特典として活用することもできます。多くのビジネスで特典を適切に活用していない人がいますが、特典はリアルビジネスでもネットビジネスでも有効です。この発想を取り入れることで、自社製品に大きな付加価値を加えることができます。

■最後に■

これらの原則を一部学んで応用すれば、人々を購買に誘導する方法を習得できます。ビジネスに限らあらゆる人間関係に応用できる原則は心理学に根ざしています。

特にコピーライティングとして文章の力だけで人々を動かす場合、心理学の知識が必要です。リアルビジネスでも、資料請求や商品の購入を促す際に、心理学を応用することで売上を確実に伸ばすことができます。要するに、心理学の学習は人間関係のあらゆる分野で役立ちます。

多くのテクニックや課題は、実際には心理学の原則に基づいて理解できます。心理学はすべての解決策ではありませんが、多くの人々に適用できる原則が存在します。私自身も心理学を学んでおり、その知識に基づいた行動をとることがあります。これほど強力な学問は、さまざまな分野で有用です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?