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歩き遍路13番札所大日寺〜16番札所観音寺

「よかったら朝ごはん、7時にしてご夫婦と一緒に召し上がりませんか? 今日行くの、観音寺まででしょう?たぶん、7時でちょうどいいと思いますよ。」

朝ごはん、6時にお願いしていたのだけれど、昨日さんざ遍路道の苦労話を語り合ったご夫婦が7時に召し上がるので一緒にどうかという旅館のお姉さんの提案。
正直そこまでしていただかなくても…とは思ったんだけど、まあ1時間長く寝れるし、旅館の人も手間が省けるならそれで、いいか。

そんなこんなで、朝も昨日のご夫婦と一緒。
「今日はどこまで行かれるんですか?」
お遍路さんの間ではほぼ挨拶のようなこの会話。
どうやらご夫婦も、私と回るペースはほぼ同じみたい。
出かけるタイミングは少しご夫婦のが早かったけど、また会えるかもなぁ…。
と、少しのセンチメンタル。

朝からがっつり。

さて、大日寺までは12km。
「平地ですから早いですよ」なんて旅館のお姉さんは言ってたけど…。
何せ昨日の焼山寺超えで脚中筋肉痛です。
遍路道は割と山あり谷ありで。
休み休み歩いていたら、着く頃にはすっかりお昼。
手前のセブンイレブンでおにぎりとバナナを買い込んで、いざ、大日寺!

神山町の道中のかかし
なんだかほっこり
沈下橋は、天候によっては本当に沈んでしまって渡れないこともあるみたいです。
今日は大丈夫。


すると、見慣れた二人の人影が。
お互いに、「アッ」って声。
一昨日の夜からご一緒のあのご夫婦!
こんにちは〜って、朝会ったのにいうのも何か変なので、「お疲れ様」とか言ってみたり。

向こうが納経終える頃に私が着いたので、ちょうど入れ違いなのでした。

なんとも不思議なご縁。

13番札所大日寺まで打てれば、その後の札所は、14番常楽寺まで2.5km、15番国分寺まで1.0km、16番観音寺まで2.0kmと楽な距離感が続きます。

ごつごつした岩が地面にむき出しの「流水岩」かそのまま使われた常楽寺の庭園。


「国分寺」って名前のお寺は全国にあるけど、大体奈良時代に聖武天皇の命令によって建てられたもの。


札所巡りはとっても順調(ただし脚は筋肉痛)
そしてあのご夫婦も、大体私がお寺に着くタイミングくらいで納経を済ませてどのお寺でもすれ違う。

なんとなく姿を見ると安心したり。
ご夫婦は、今日は汽車に乗って徳島市へ向かって、ビジネスホテルにお泊りになって明日また来るそうである。
なるほどその方がお安いかもなぁ。

私は観音寺のすぐ横の「鱗楼」に宿泊。
お寺に近いこととお料理の評判が良かったので選んだ。

着いてすぐ使わせてもらったお風呂には、クレンジングと、洗顔フォームと、無印良品のシャンプー、コンディショナー、ボディソープが置いてある。
他の遍路宿にお泊りの人にはこの凄さが伝わるだろうか。
悲しいかな遍路宿のほとんどは、リンスインシャンプーが一本と、体洗い用の固形石鹸が一つ置いてあればいい方で。

どこが、とは言わないけどリンスがないところもあった。確かに遍路宿のメイン客層って中高年男性だと思うけど、その人たちってリンス(って最近あんまりいわないけど)使わないのかなぁ。

話を戻すと、鱗楼さんの充実度すごい。

そしてこのお宿の自慢のお食事もいただく。
めちゃくちゃ美味しくて、おかわり用のおひつを空にしてしまった…。
ご飯が足りないくらいおかずの品数があることへの驚き。

創作料理屋も顔負けのお洒落な料理。
この後冷製スープとお野菜のあんかけとデザートも出てきた。
旅館の方がくださったその名も「さしす梅干し」
砂糖と塩と酢を使ってあり、あまじょっぱすっぱのバランスがいい逸品。
甘い梅干しは普段食べない私だけどこれは好き。
お遍路中の疲労回復にそのまま食べられる。


旅館でもたっぷりおもてなしを受けて、疲れも取れそうです!
おやすみなさい〜!!!


歩き遍路4日目
植村旅館〜大日寺〜常楽寺〜国分寺〜鱗楼
24.2km 35848歩

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