イラストを有償依頼したいので探してみたのだが

ネットの海を探せば、サイトはあるものだとしみじみ感じる。
依頼したいなと思っているのは自分のツイッターやnoteのアイコン。理由は簡単、いつまでも借り物ではいけないなと常々感じていたから。
また餅は餅屋という慣用句があるように、その道のプロにお願いしたいと思うのが筋だろう。

プロのイラストレーターに有償で依頼する場合、
●クラウドソーシング系サイト(coconara/SKIMA/ランサーズ/クラウドワークス/ビズシーク/案件地帯※)
●登録系サイト(スキルロッツ/スキルクラウド/Skeb※)
●フリーランス(pixiv/Twitter/HP)

の3つのどれかを選択して好みのイラストレーターに依頼する事になる。
それ以外だと何があるだろうか?

上の3種類は「対個人相手」になるが「対会社」としてイラスト制作会社に依頼する手もあるが、流石にそれは難しいかな。
メモがてら、それぞれのサイトのサービスのメリット・デメリットなどを紹介していく。

① coconara

スキル売買系のサイトでは最も知名度があるサイト。玉石混交という言葉で示す通り、登録している人間もプロからアマチュアのピンからキリ。最近では「PRO認定制度」が導入された
このサイトの凄いところはイラストやライティングだけでなく、士業の欄がある事だろう。特に弁護士枠が充実していて「ココナラ弁護士相談」という専用サイトまである。

■ココナラの特徴(良し悪し)
☆メリット

・匿名でやり取りできる(IDはFacebookやYahooでも登録できる)
・クリエイターにランクがあり、販売実績、評価感想、有料オプションなど出品者を判断する材料がある程度揃っている
・クレジットカード・PAY払い・振込・コインなど支払い方法が自由
・トークルームという専用のチャットルームが作成され、そこで相手とやり取りを行う
・有料サービスの最低金額は500円(ワンコイン)から。相場が安い。
・自分の要望をまとめてリクエストページで募集する事ができる
☆デメリット
・お試し無料サービスを利用しての悪質な売り付け、メルマガ登録、サイト誘導などが存在する
・出品者を判断する材料は揃っているが実力がわかりにくい

2020年1月28日現在においてアイコン作成を募集中のサービスは10,218 件で、平均料金は1,000円~3,000円ぐらい。(検索の最低金額が1,000円からになっている)

② SKIMA

スキルのクラウドソーシング系サイト。元々イラストや文章の売り買いが主だったのでそれが主流。(その他に占いや悩み、SEOなどココナラと同じような分野ができている)クラウドソーシングというよりもコミッション(※)といったほうがよいかも。

コミッションとは
委託、委任など、相手に託すことを指す単語。委任状、任命書など書面自体のことも該当する。そこから転じて、主に創作界隈でスケッチブックなど、個人間で要望を依頼すること(特に有料で行う物の意味が強い)。またはその仲介を行うサービス。
コミッションの本来は委託の手数料、賄賂、イニシアティブ等を指す単語。
(引用:ウィキペディアより)

イラスト・デザイン(ロゴや装丁、バナーなど)・文章のほか、キャラ販売という専門枠が存在する。キャラ販売はイラストレーターのオリジナルキャラを著作権譲渡で売買するというもの。
特にイラストに関しては著作権の有無なども細かく取り決められている。専用出品というカテゴリーは特定のユーザーのオーダーに答えて金額が通常のものとは違うサービスを指す。

■SKIMAの良し悪し
☆メリット
・登録しているクリエイターの質が高い(萌え系・可愛い系が多め)
専用出品がある(クリエイターと金額の交渉ができるケースがある)
・仲介決済にSKIMAが入る
・自分の要望をリクエストページで募集することができる(コンペ・プロジェクト形式から選択可能)
・依頼前にクリエイターに相談できる(金額、こんなテイストのイラストはいけるのか、など)
☆デメリット
・支払い方法がクレジットカードや振り込みなど限定されている
・人気クリエイターによっては新規受付不可もある
SKIMAの手数料次第で今後も値上げする可能性がある

2020年1月28日現在で、SNSアイコンのイラストを描くコミッション(受付中)は6,298件で、最低料金のラインは1,000円、最高料金は30,000円となっている。平均的に3,000円~7,000円ぐらいが多く、SNSアイコンの場合で10,000円を超えるケースは滅多にない。

③ タノムノ(TANOMUNO)

URL▶▶ https://tanomuno.com/

上記二つのサイトは依頼する側も登録が必要だったが、タノムノではイラスト制作のプラットフォームのため依頼側の登録は不要なのが特徴。登録しているクリエイターに直接イラスト制作を依頼する事が可能で、サイトの手数料はゼロ。(代わりにあらゆる対応をがクリエイター側が行う必要がある)
例えばアイコン制作で検索した場合、イラストのテイスト(ゆるふわ・アニメ・デフォルメetc)も左側に出てくるため、細かく選別できる。

■タノムノの特徴
★メリット
手数料ゼロ
クリエイターと直接やり取りができる
・依頼する側が登録不要
・イラストのテイストなどの絞り込みがしやすい
・登録クリエイターのSNSやホームページを確認できる
★デメリット
・登録クリエイターが上記二つに比べて少なめ
・タノムノ側は決済の仲介に入らない
お金の支払い手段や返金の方法・キャンセル費の負担額は全てクリエイターの裁量次第
金銭に関するトラブルに責任を持てるかどうか

2020年1月28日現在でSNSアイコンのイラストを描くサービスは217件登録されており、基本料金の最低ラインは500円、最高ラインは8,000円となっている。平均料金は2,000円~4,000円ぐらい。
ただし、デメリットに書いてあるように金額のトラブルに関してタノムノ側では一切の責任を負わない為、この辺りの取り決めをしっかりとする必要がある。

④-1 ランサーズ

④-2 クラウドワークス

④-3 ビズシーク(Bizseek)

クラウドソーシング系サイト。副業でイラストの仕事をしたい人、フリーランスのイラストレーターが登録している。クラウドソーシングとは「クライアント」と「クリエイター(フリーランスなど)」をつなぐ仲介者の事。
依頼する側(クライアント)と受注側(クリエイター)でタブが分かれているのが特徴。
登録者の数が圧倒的に多いので、特定のクリエイターを探すよりも、公募制(リクエスト)にしてクリエイターを待つほうが早いと思われる。

■ランサーズ&クラウドワークス&ビズシークの特徴
★メリット
登録クリエイターの数が多い
・専任エージェントがおすすめのクリエイターを紹介してくれる(※クラウドワークスのみ/ビズマッチシステム)
・企業からの依頼も多いのでビジネス系のイラストレーター向け
・コンペ形式の公募にした場合、応募するクリエイターが二桁以上
★デメリット
・ココナラ以上に玉石混交としている(昨今の流行りもあるため)
・悪質なサイト誘導・メルマガ登録の要望がある(禁止しているが未だに横行している)
クリエイターの実力がわかりづらい

クラウドソーシング系サイトなら、シュフティやサグーワークスなどもあるが、あれらのサイトは特化系(シュフティなら主婦向け、サグーワークスはライター特化)なので今回は排除している。なおサグーワークスは私もこっそり使用中。

⑤※ 案件地帯

案件地帯は、イラスト依頼を無料で掲載可能な求人情報サイト。依頼内容を登録すれば無料でサイトに掲載、載せきれなかった依頼は登録しているフリーランスのイラストレーターにメルマガで配信してくれる。
掲載されている依頼者がほぼ法人(会社)なので個人だと難しい……かもしれない。

⑥ スキロッツ(skillots)

クラウドソーシングとは違い、運営会社が仲介に入って委託を行う。そのためトラブルの対応も運営会社が主体的に行う。運営会社が巡回を行ってクリエイターの様子を伺うため、検索結果には現在受注可能なクリエイターが表示される。
「スキル」特化の為、イラストや写真、文章以外にも枠を増やしている。法律相談・お金の相談・スポーツトレーナー・カウンセリングなどの枠が新設された。特に自動車整備工場(車の修理)は意外。

■スキロッツの特徴
★メリット
・会社が定期的に登録クリエイターの様子をうかがっている
・検索結果には現在受注可能なクリエイターが出される
・登録は無料
・打ち合わせの予約を取る事ができる
・プロのフリーランスのイラストレーターが多い
・公募系ページもある
・海外からの受注も受けている
★デメリット
・支払いがクレジットカード・コンビニ振り込み・口座振り込みなどに限定
・イラスト以外では弱め

2020年1月28日現在、SNSアイコンの依頼が可能なクリエイターは285人いて、金額の最低ラインは1,500円ぐらい。また検索の際に金額を「3,000円未満」にすると136人の半数になった。

⑦ スキルクラウド

2018年に開始した新しいクラウドソーシング系サイト。カテゴリーも十人十色なものが多く占いやサイドビジネスのほか、家政婦、就活相談、介護、ハンドメイド・SNS代行など多岐にわたる。運営会社が巡回を行っており、支払いトラブルを避けるために依頼者はまず運営会社に支払って、そこから手数料を引いた金額がクリエイターに支払われる仕組み。
やり取りは専用ルーム(メールやプラウザでのやり取り)・対面型(実際に現地の場所を指定してスキルやノウハウの提供を行う)・教室型(実際に教室などで会ってスキルやノウハウの提供を行う)の3種類がある。GooglePlayのみだが専用アプリも存在する。
ココナラ同様、投げ銭システム(おひねり・チップ)があり、サービスの途中で追加で支払う事が可能。

■スキルクラウドの特徴
★メリット
スキルのカテゴリーが多岐に及ぶ
・通常のWEBページでのやり取り以外にも実際に合って伝授する対面型や教室型のサービスがある
・登録は無料
・クリエイターによってはお試し無料(初回無料)サービスがある
・オーダー投稿=公募制・リクエスト募集
★デメリット
・開始して1年半の新規サイトなので登録クリエイターが少なめ
・投げ銭システムはクレジットカード支払いのみ
支払い方法はクレジットカード・コンビニ振り込みのみ

2020年1月29日現在、SNSアイコンを検索するとでてきたクリエイターの数は37件初回無料と謳っているクリエイターもいるため、平均金額はかなり1,000円~3,000円とココナラ並みに低め。

⑧※ Skeb

上記のクラウドソーシングやスキルシェア系とは全く違う、「クリエイター側に無茶苦茶優しい」イラストコミッションサイト。SNSアイコンを依頼できるサイトではない(※イラスト発注サイト)がせっかくなので紹介。
規約やガイドラインは今までのサイトの中で一番細かく、かつ重要なところが一目でわかるように書かれている。すごい。

Skeb(スケブ)とは、クライアント(あなた)が有償でリクエスト(お題)を送ると、クリエイターがリクエストに応じたイラストやボイスを製作してくれるサービスです。
端的に言えば投げ銭付お題募集サイトです。「リクエストを送る」「納品する」の1往復で途中のやり取りが一切ありません。
(引用:クライアントガイドライン|Skeb)

上記に書いてあるように「リテイク」「見積もり」「打ち合わせ」がなく、リクエストを送るだけになる。そのリクエストの承認権限はクリエイター側にある為、人気クリエイターだと採用されないケースもある。
最低金額は3,000円になっていて無料は不可。ツイッターのアカウントがあれば登録可能で、支払いはクレジットカードもしくはビットコイン、バンドルカードなどキャッシュレス支払いが基本。また匿名でリクエストを送れたり投げ銭のような事も出来る。
何が凄いってこのサイトを運営している会社が個人事業主って事だよ。

⑨ pixiv

イラストコミュケーションサービスのPixivは、イラスト(作品)の投稿・閲覧によって交流するSNSのため、イラスト発注先のプラットフォームとしては不向き。上記のクラウドソーシングやスキルシェアサイトのような金銭のシステムもない。
ただ、プロフィールに「お仕事募集」と書いているユーザーも多数いるので、好みの絵柄やテイストを描くクリエイターを探す事には向いているのかもしれない。検索するとpixiv経由で仕事を依頼する人は結構いる模様。

⑩ Twitter

殆どのイラストレーターはTwitterも利用している。pixiv同様に、ユーザー同士の交流が主なので、発注系のプラットフォームではない。そこは注意。

上記のようにハッシュタグやユーザー検索を使って有償依頼・イラスト案件を募集しているイラストレーターさんに声をかけてみる方法もある。
ただし金銭的なやり取りやイラストの相場についてはイラストレーターさん次第。もし発注する場合はダイレクトメールで打ち合わせを行う事になる。

⑪ ホームページ(タンブラー等)

インターネットの黎明期からホームページを作成してポートフォリオを掲載、仕事の依頼はホームページのメールからのみ受け付けるという手段を取るフリーランスのイラストレーターが、SNSが発達した今も多く存在する。
その理由は、上記のSNSを使用しての募集は反響がすぐにある反面、依頼者の質も様々で中には作品だけ貰ってお金を支払わず逃亡、という事が定期的にあるからだ。メールから依頼する人はわざわざ手間をかけて依頼しているのだから、ということらしい。

まとめ

おおまかに個人でイラストを発注できそうな有名サイトを自分の視点から見たところ、下記のような結論になる。
※あくまで個人の価値観

★クリエイターに貢献したいなら手数料がゼロのタノムノ(ただしやり取りは全て自分たちで行う)
★決済の安全と支払いの自由さ・安さをとるならココナラ
★一定の水準以上ならスキロッツSKIMA
ホームページから依頼するとクリエイター側は喜ぶ
★公募制(リクエスト系)をするならランサーズかクラウドワークス
★イラストレーターも人間なので丁寧な対応を心がけるのが一番大切

したがって有償SNSアイコンを依頼するならサービスが充実しているココナラ・SKIMA・スキロッツだろうか。タノムノも気になるところ。
またSkebは個人的に利用してみたい。

もしnoteユーザーのなかでおすすめのイラスト発注サイトや、イラストレーターさんがいれば教えてほしい。


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