ニチアサの話がしたい vol,153

■今週のキングオージャー

・浴衣！出店！楽しい夏祭り……？

　楽しい夏祭り回って言ったじゃん……
　いや、最初の台本会議の段階ではただただ楽しい夏祭り回だったそうだし、確かに今回の話は、『地面を掘って掘って掘りまくり、核と地表を繋いで地上を真夏以上の気温にて（ところで、関さんのアドリブかもしれないが、ゲロウジームの囁くような「激暑です……」には笑った）人類を暑さで一網打尽にしようとするザリガジームを、逆にその暑さを祭りの熱気に変えて楽しんだ王と民たちが、最後にはブーンのアイディアでザリガニ釣りの要領でザリガジームを撃破！民が着いて行きたくなるような威厳ある「邪悪の王」で居続けなければという不要なプレッシャーからギラも解放され、彼は元通り彼らしく民たちと同じ目線で手と手を取り合い、新たな時代の王を目指していこうと決意したのでした！めでたしめでたし！』……という流れでも多分ぜんぜん、ぜんっっぜん1話できたと思う。でも、そこに2000年間屈辱を味わい続けた奈落の王と、二種族の共存を夢みる狭間の王の話を入れ込むことによって、最終的に前半の楽しい夏祭りと、一歩前に進もうとするギラの物語にさえも示唆を加え、物語全体の印象をガラッと変えてしまったのが本当にすごい。