ニチアサの話がしたい vol,142

■今週のギーツ

・何も願わない、何も欲しない人生

　今週のニチアサは『ドンブラザーズ』ファイナルライブツアーの大阪千秋楽公演と日程が被っていたため、（キャストも客も大号泣の素晴らしい公演であった……）同行した友人たちと前乗りした大阪のホテルで視聴した。リビングのテレビでひとりスマホを握りつつつ「うぬぬ」とか唸りながら観ているいつものニチアサも楽しいが、寝起きの格好のままベッドに座って特オタたちと共にテンション高めにああだこうだ言いながら観るニチアサもまたひとしおである。

　というわけで今週のギーツ第37話「慕情Ⅴ：純白の破壊」。キャストブログで、ツムリ役の青島心さんが「それぞれが嘘のない思いがあるから辛い」というお話をされているが、囚われのお母さんを解放したい英寿、女神の力で犠牲になった人たちを救いたい景和、世界中のファンに自分のことを早く忘れさせてあげたい祢音、これ以上誰も不幸ならないようゲームを終わらせようとする道長と、ライダーたち全員が確かに譲れない願いを持っていること、しかもそれが身内であるかないかの違いだけで、全員が結局は自分ではない、他人の幸福のためを想ってのことだというのが更に切なさに拍車をかける。2000年間お母さんのためだけに生きてきた英寿を筆頭に、つい「みんな、もうちょっと自分自身の幸福を追求してもええんやで……」と思ってしまう。