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◯思い出をふりかえる

息子がモデルとして参加したカラフル写真展へ家族で行ってきた。


そこは私の地元で、会場は新しい駅ビルの中のイベントスペース。駅ビル内のお洒落さに驚きつつ、外へ出ると昔ながらの風景が広がっていてほっとした。

駅前の古いデパート、もう少し行くと住宅街で向こうに山が見える、のどかだ。


近くに高校時代によく行ったパスタ屋さんがありそこで夫と息子とランチを食べた。帰り際にレジのお姉さんに『ここ長いですよね、20年以上前に来ました』と言ったら『私の年齢位です』と返された(笑)。


その店から徒歩10分ほどのところに卒業した高校がある。歩いてみようかと突然決めてズンズン行くと、青空の向こうに山々の稜線がくっきりと美しい。

高校時代に、山が美しいなんてその場で思ったことはほとんどなかった気がする。なんて視野が狭く苦しいおもいをしていたのだろう。


『若い時ボーリングほど孤独な遊びはなかった』と夫に話していたら、昔と同じボーリング場が今も建っているのが見えた。

高校のそばを歩くと緊張してしまう。

現役の子たちが門から出てくる、私服の学校なのでジャンパーを着てピアスをしている子もいる。

『わたしね、実はここの卒業生なんですよ』という気持ちをぐっと飲み込み、正門で息子と写真を撮った。

暗かった高校時代の私に、いつか家族と一緒に門で写真撮ってるよと伝えられたら。

近くにあった友人の家は引っ越して表札が変わっていた。たまたま隣の方が道にいて少しお話を聞けた。


『今日ね、何十年ぶりに高校へ行ってきたよ、あんまり変わってなかったよ』と伝えられる同級生が誰もいないことに帰ってから気づく。

正門で撮った私とベビーカーの息子は楽しそうに笑っていてだいぶ救われた。

今 過去はほんの少しずつ上書きできる気がしている。

 

 

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