Redewendung des Tages 【今日のドイツ語慣用句】 jemandem gehen die Augen auf

jemandem gehen die Augen auf

意味:
目が開かれた思いがする、明らかになる、理解できる、納得がゆく。
字義通りには「~の目が開く」

例文:
Vieles verstand er zunächst nicht, aber nach und nach gingen ihm die Augen auf.(訳例:最初彼は多くを理解したわけではなかったが、だんだんと理解できるようになった)

Der Rest der Bevölkerung weiß nicht einmal, worum es geht, erst dann, wenn man betroffen ist, gehen die Augen auf.(訳例:当事者以外の住民は、一体何のことか全然知らないが、当事者になれば目から鱗が落ちる思いをするものだ)

解説:
目で見ることは物事を理解することの基本と言えます。人間の認知能力は、そのほとんどを視覚情報に頼っていて、他の知覚情報は補足のような役割を果たしているからです。
このことは、仏教で、智慧の眼を開くこと(真理を悟ること)を「開眼」と言うことによく表れています。

「目から鱗が落ちる」という日本語表現も、見る障害となっていた鱗が落ちる=目が開くと解釈できるので、同じ系列の「見る=理解」の比喩表現と言えます。実はこれと同じ表現がドイツ語にもあります。Wie Schuppen von den Augen fallen がそれです。

また、人間は暗闇でものを見ることがあまりできませんので、光と見ることが生理的に結びついています。
jemandem geht ein Licht auf(~に光が上る)
というドイツ語の表現にそれがよく表れています。これも「物事を(唐突に)理解する」という意味です。
日本語では何かに詳しいことを「~に明るい」と言いますよね。これはすでに光が上った後、光が差している状態を示していると考えられます。つまり、「光=理解」なんですね。

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