Redewendung des Tages 【今日のドイツ語慣用句】 jemandem gehen die Augen über

jemandem gehen die Augen über

意味:
1)信じられないものを見る、圧倒される、圧倒されて言葉も出ない
2)涙があふれる(詩、雅語)
字義通りには「~の目が(飛び)出る/あふれる」

例文:
1)
Ihr gingen regelrecht die Augen über, als sie den Ring sah.(訳例:彼女がそのリングを見たとき、まったくの驚きに目を見張った(驚いて何の言葉も出てこなかった))

In Bali gehen einem sprichwörtlich die Augen über: das satte Grün der Reis-Terrassen, das helle Blau des Meeres, die Farbenpracht der exotischen Früchte ...(訳例:バリでは話に聞く通り目を見張るものばかりだ。棚田の豊かな緑、海の明るい青、南国の果物の色鮮やかさ…)

2)
Die Augen gingen ihm über,
So oft er trank daraus - Goethe, König in Thule
(訳例:飲み干すたびにその目には
涙があふれ出た-ゲーテ、『トゥーレの王』)

解説:
この慣用句は、信じられないものを見て驚いた時の目を大きく見開く無意識の表情から来ています。übergehen の語感からすると目玉が飛び出しそうなイメージです。
日本語の「目を見張る」よりも驚愕の度合いが強く、「圧倒される」意味合いが濃いのが特徴です。
übergehen は、液体が主語である場合は「あふれる」という意味になるので、2)では本来ならば 「die Tränen 涙」が主語になるべきところですが、あえてそれを直接言及せずに、「目があふれる」と言うところに文学的工夫があるようです。

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