見出し画像

Redewendung des Tages 【今日のドイツ語慣用句】 sich (Dat) Bahn brechen

sich (Dat) Bahn brechen

意味:
(価値が)認められるようになる、普及する、勝つ。
字義通りには「道を切り開く」

例文:
Warum dauert alles nur so lange, bis sich die Vernunft Bahn bricht?(訳例:まったく、理性が勝つまでなんでこんなにかかるんだ?)

Und dennoch müssen wir uns fragen, woher die Wut kommt, die sich da mancherorts Bahn bricht.(訳例:それでも、あちこちで広がっている怒りがどこから来るのか私たちは自問しなければなりません。)

解説:
Bahn というと、「Die Bahn = Die Deutsche Bahn ドイツ鉄道」であることから真っ先に鉄道を思い起こす方も多いと思いますが、これは Eisenbahn(鉄道)の略で、Bahn は「道」を意味します。道は道でも、自然に踏み固められた曲がりくねった道ではなく、障害物を壊して(brechen)取り除くことで作られた、いわゆる「切り開かれた」比較的まっすぐな道のことです。
brechen(壊す)の対象はありとあらゆる障害物で、Bahn(道) はその結果出来上がるものです。「Bahn brechen=道を壊す」ではなく、「道を切り開く」意味であることに注意が必要です。
sich durchsetzen の同義語です。

「何かまたは誰かが道を切り開いて進んでいくのを助ける」という使役の意味では、再帰代名詞 sich の代わりに人または物事を表す名詞(Dativ 与格)を使います:
jemandem/einer Sache [die] Bahn brechen
この場合は die Bahn ということも多いです。
本来は sich Bahn brechen - jemandem/einer Sache Bahn brechen と定冠詞なしで対応するはずなのですが、他に「jemandem/einer Sache die Bahn ebnen(~のために障害を取り除いてやる)」というほとんど同じ意味の慣用句があるため、これに影響されて定冠詞を入れるようになったようです。

形容詞は bahnbrechend(画期的な、革命的な、草分けの、新機軸の)です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?