英語をやり直すことで離婚の泥沼をサバイバルしたはなし。
今は英語で生活して仕事もしているけど、高校時代の英語の成績は10段階の3か4をうろうろ。友達によると期末試験の直前に関係代名詞って何?と聞いていたらしい。それくらい英語ができない高校生だったし当時は興味もなかった。
そんな私を離婚あとの最低な時間から救ってくれたのは英語の勉強だった。
離婚したあと、毎日暗闇にいるみたいで生きているかんじがしなかった。寝ているときが一番らくで、起きたとたんに見たくない現実に直面する。いままでいた場所(=家庭)がいきなりなくなった。とはいっても寝続けるわけにもいかないから、起きなくちゃならない。時計の針がものすごくゆっくり進んでる。この先つづくであろう果てしない時間をどうやって過ごしたらいいんだろう。
いろんなハウツー本を読んでみた。つらいときをどうやってやり過ごしたらいいのか。宗教っぽいのにも手をつけてみた。でも団体行動が苦手なので、宗教団体に属するのは無理。みんなでこれをやりましょう~みたいなのはできない。運動会とか修学旅行とか大嫌いだったし。スピリチュアル系は好きなので過去生の影響とか運命関係の本も読み漁った。
いまだったらネットを通じてサポートしてくれるコミュニティとかあるんだと思う。ばついちの会みたいなやつ。でもわたしが離婚したときはネットがまだ普及してないときだった。
これだ!というメソッドに出会うことなくあいかわらず暗闇をうろうろしていたとき、目にとまったのが昔買っておいた中学の英語の参考書、シグマベスト。それまで何度かアメリカに旅行をしていて、英語をしゃべれるようになりたいと思ってた。そのためには一度文法をきっちりやり直さなきゃと思って買っておいたものだった。でも読むこともなくほったらかしにしてあった。
何気にぱらっとめくって読み始めたら、はまった!
正直言って知らないことだらけだった。中学で習ったはずの主語+動詞+目的語とか、ものすごく基本的なことがぜんぜんわかってなかった。よく高校まで行って卒業できたもんだ。
気がついたら集中して読んでいた。不思議なことにシグマベストを読んでる間は、現実を忘れることができた。それは自分にとってまったく未知の世界で、元夫との生活とか家庭とかを連想させるものが全くなかったからだと思う。
後で知ったことだけど、一般に理論的なものをつかさどるのが左能、感情や感覚をつかさどるのが右能らしい。言語や数学などを扱うのが左能。これを使っている間は右能がつかさどる感情の動きが活発にならず、悲しいとかさびしいとかを感じることがあまりなかったのではないかと思う。
英語を勉強しよう!とう意気込みではなく、現実逃避のために始めた英語の勉強。シグマベストを読んでいる間が起きているときの一番らくな時間だったのだ。
英語の勉強にどっぷりつかっていると、暗闇だった毎日から少しづつ抜け出していくような気がした。
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