AWS Certified Solutions Professional - (SAP-C02) に合格しました

先日、AWS Certified Solutions Architect - Professionalに合格しました。

AWS Certified Solutions Architect - Professional 試験結果

前回合格したAWS Certified Solutions Architect - Associate に引き続き、受験の体験記を書いてみたいと思います。

私のAWS経験

AWSの業務経験は殆どありません。Azureなどのクラウドサービスについての業務経験もないため、クラウドに関しては未経験者に分類されます。
今年の初めにSAAを取得して、およそ半年後の資格取得となります。

学習期間

学習期間はおよそ半年ほどかかりました。ただしSAAを取得した時と大きく違うのが、育休から業務に復帰をしていたことです。そのため、平日の勉強時間は仕事の移動中や隙間時間に限られ、1日あたり30~40分ほどでした。休日も育児の隙間時間などを活用して、1日あたり1時間ほどを捻出していました。このペースで半年ほどの期間かけて無理のないペースを継続し、合計としては120時間ほどを費やしました。
※SAAの合格から即座にSAPの勉強を開始したこともあり、SAAで学習したことをそのままSAPに活かせたと思います。

学習に利用した教材・問題集

学習に利用した教材・問題集は以下の通りです。

  • 参考書:AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル

  • 問題集①:CloudTech 資格演習対策コース

  • 問題集②:CloudLicense WEB問題集

  • 問題集③:最短攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAP-C02 対応)

  • 公式問題集①:aws-certified-solutions-architect-professional-official-practice-question-set-sap-c02

  • 公式問題集②:AWS-Certified-Solutions-Architect-Associate_Sample-Questions

  • 試験直前対策:【AWS初学者向け】AWS認定資格SAP直前対策

参考書:AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル

SAPの出題範囲のサービスが分野別に一通り解説されており、体系的な知識の理解に役立ちました。

【合格後の所感:★★☆☆☆】
・SAPはSAAと対象サービスの重複が多く、SAAを取得したばかりだったこともあり、あまり必要が無かったかもと思いました。
・章末問題は難易度が高く、理解度の確認に役立ちます。一方で本番試験の設問の雰囲気とはやや乖離があるように感じました。

問題集1:CloudTech 資格演習対策コース

CloudTechは資格演習対策コースとして、各資格ごとにWEB問題集が用意されています。SAPは本記事執筆時点で300問が用意されています。

各問題に解説スライドが用意されているのが特徴で、私のようなクラウド業務未経験者にとっては理解の助けになります。さらに最近は動画付きでの解説も追加されたようで、1つ1つ丁寧な理解をしたい人にとっては優れた教材になっていると思います。

私が学習を開始した時点では、まだ回答履歴を残す機能がありませんでした。そのため、自分がどこまで解いたか、どの問題を間違えたかをメモしておく必要があり、やや復習をしにくいのが難点でした。ただ最近ではブックマーク機能が実装され、その懸念も解消されているようです。

【合格後の所感:★★★★☆】
・解説がスライド化されていて解りやすく、丁寧な理解ができた。
・本番試験で似た問題も出題され、そのまま試験対策として活用できた。
・通常の教材と比べて割高(3ヶ月:4980円)なのがネック。

問題集2:CloudLicense WEB問題集

CloudLicenseもCloudTechと同様に、AWS資格対策向けのWEB問題集が用意されています。旧版(C01)の問題が少し残っているようですが、本記事執筆時点では大部分が最新版(C02)に移行済みで、およそ500問ほどを解くことができます。CloudTechよりも問題数が多いのが特徴です。

またCloudLicenseは学習履歴を管理しやすいのも良かったです。間違えた問題のみを抽出して再挑戦が可能で、私のように隙間時間で学習する人にとっては学習しやすい問題集だと感じました。

【合格後の所感:★★★☆☆】
・問題数が多いため、数多く解くことで知識の定着に繋がる。問題の雰囲気も本試験に近く、そのまま試験対策として利用可能。
・CloudTech同様に、通常の教材と比べて割高(3ヶ月:4580円)。
・問題を多く解くという意味では、後述の「問題集3:最短攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル」で十分だった。

問題集3:最短攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAP-C02 対応)

当初はCloudTech、CloudLicenceの併用で済ませるつもりでしたが、Amazonをサーフィンしていると本問題集を見つけました。Kindle Unlimited加入者は無料で利用できるため、お試しで利用してみました。

表紙の通り問題数が多いのが特徴です。ただそれ以上に驚いたのが膨大なページ数でした。kindleデスクトップ版では5000ページ以上が収録されています。各問題ごとに、問題に現れたサービスの説明が都度解説されており、何度も読むことで知識の定着に繋がります。

問題の雰囲気はCloudTechやCloudLicenceとほぼ同じで、そのまま本試験に活かせる内容になったいます。一方で、どこまで解いたかの管理は自分でする必要があります。メリットは安さで、先述した2点のWEB問題集と違って安価(Kindle Unlimitedユーザーはタダ、Kindle Unlimitedユーザーでなくても500円で購入可能)なのが魅力です。

【合格後の所感:★★★★☆】
・各問題に用語解説がされており、何度も目にすることで定着に繋がる。
・安い。Kindle Unlimitedユーザーは無料で利用可能。
・本試験問題の雰囲気にも近く、問題を数多く解く目的ではこちらで十分。

公式問題集1:aws-certified-solutions-architect-professional-official-practice-question-set-sap-c02

CloudTechやCloudLicenseの問題集を数周して自信をつけた後、Skill Builderの模擬試験問題を解きました。初回の正答率が80%で、合格基準の75%を超えていたことを確認し、試験の予約をしました。

公式問題集2:AWS-Certified-Solutions-Architect-Associate_Sample-Questions

https://d1.awsstatic.com/ja_JP/training-and-certification/docs-sa-assoc/AWS-Certified-Solutions-Architect-Associate_Sample-Questions.pdf

こちらも公式で用意されているサンプル問題で、10問用意されています。
個人的にかなり難易度が高く、CloudTechなどの問題集を解いた後でも、正答率は70%でした。苦手分野が明らかになるため、試験直前まで重点的に復習をしました。

直前対策:【AWS初学者向け】AWS認定資格SAP直前対策

SAPは試験範囲が広いこともあり、最後に網羅的な復習を行いたかったところ、試験3日前くらいから、直前対策として活用させてもらったサイトです。各種サービスやアーキテクチャについて復習ができました。

勉強方法を振り返って

2024年4月に受験料が値上がりしたこともあり、入念な準備のためにCloud TechやCloud Licence、そして最短攻略 AWS認定問題集を解きましたが、問題集間での重複も多く、合格後の所感としては「少しやりすぎ」でした。

もし再度受験するなら、問題集は以下の2セットをします。
①メイン利用として、Cloud Tech または Cloud Licenceのどちらか
 ※個人的にはCloud Techを選択したい。
② サブ利用として、最短攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAP-C02 対応)

資格を取得してよかったこと

AWS未経験の不安が和らいだ

私は会社員勤めなので、フリーランスの方々よりもスキルセットで案件を選ぶのが難しい立場にあります。そのため、AWSを実務で経験しないまま今後数年間を過ごす可能性は十分にあり、クラウド時代に取り残される不安がありました。この不安を解消したかったのも、学習する対象としてAWSを選んだ経緯の1つでした。
CLFやSAAを取得した際は、資格の難易度がそこまで高くないこともあって、この不安はあまり和らぎませんでしたが、今回上位資格であるSAPを取得することで、「経験はないが知識はある」と思えるようになりました。もちろん、機会があれば業務経験を得ていきたいと思っています。

AWS以外の技術を理解する際に役立つ

AWSの直接の実務経験は増えていませんが、最近現場でAWSの知識が生かされたと思うシーンがいくつかありました。
例えば、私の参画しているプロジェクトではコンテナ化したマイクロサービスアーキテクチャを採用しており、コンテナ技術としてkubernetesを利用しています。kubernetesでは「12 Factors」という概念で活用することが推奨されています。

この12 Factorsの具体例として、しばしば紹介されるのがAWSです。例えば以下のサイトでも、AWSの具体的なサービスを例示して解説されています。

AWSを勉強したことで、「AWSで言えばこのサービス」といった理解の仕方が可能となりました。さまざまな技術・アーキテクチャ・サービス設計などを学ぶ際に、AWS学んだことが生かされているように思います。

仕事と育児をしながらSAPを取れたこと

CLFやSAAは、AWS認定の中でも易しめの資格であること、またこれらの資格取得時は多少まとまった時間を確保できていました。そのため、資格取得に挑戦する前から「たぶんできそう」という感覚がありました。

一方、今回取得したSAPはAWS資格の中で上位に位置づけられていますし、それ以上に育休から復帰して、仕事と育児を両立させる中で、スキルアップのための資格取得が可能なのか?という不安がありました。
結果として半年ほどかかりましたが、SAPを取得できました。今後も仕事と育児を両立させながら、スキルアップの取り組みをやっていけそうという感覚を得ることができたのが一番大きかったです。

今後の目標

引き続きAWSの別の資格を取るのか、それとも別の分野の勉強をするのかは決まっていませんが、仕事と育児をしながら勉強する習慣が折角できてきたので、何か継続して勉強したいなとは思っています。

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