見出し画像

死と生 :3章

遺言書は 法的性質として死因行為(死後行為)のため 遺言者の死亡後に効力が生じます
このため 死の直前の終末期を自分なりにどう生きたいのかということについて その意思を示すものがありません
しかし 死後と同様に重要な部分なので しっかりと考えておきましょう

死後の希望

まずは 「自分の死後」を考えることです
死後 すぐに必要となることです
遺族は たいていの場合 時間に追われ 悲しみに包まれる中で 半ば周りに流されるままに儀式等を執り行ってしまうことになります
なので 望む形があれば 元気なうちに考え整理しておきましょう

葬儀の形
仏葬 キリスト葬 無宗教葬
あるいは お別れ会のような自由な形にしたいのか
声を掛ける参列者は? 家族のみなのか否か

遺体の扱い
臓器提供を行うのか否か(臓器提供意思表示カードの有無)
火葬なのか土葬(諸条件を満たせば可能)なのか

遺骨の扱い
埋葬 手元供養 散骨など
収骨は 地域によって全部又は一部の違いがあります

これらは その後の供養の仕方にも影響します
また 本人の意思と なぜそれを望むのかを明確に残しておかないと 親戚など周りから反対される可能性があります
気をつけておきたいのは 先祖の墓には入りたいけれど 別宗派で葬儀を行ったために お墓に入れてもらえないことも
なので 生前からきちんと家族や親 親戚と話をしたり 事前に情報を集めたりするなどしておきましょう
せっかくの希望も叶えられないこともあります

尊厳死の宣言書

死の直前 終末期の生き方です
医療の高度化や高齢化が進み 死の直前において意識がしっかりしていない期間が長くなっています
自分の意思を伝えられるうちに どのような終末期を送りたいのかを 事前に決めておくことが大切になってきます

遺言書と一緒に作成しておきたいものの一つが 尊厳死の宣言書(Living Will)になります

宣言書には 終末期にどう扱ってほしいのか等を明示します
 ◆宣言の目的や 自らの意思であること
 ◆人工呼吸器や胃ろうなど延命処置をどうするのか
 ◆亡くなる場所は 家なのか施設が良いのか
 ◆宣言日 署名 捺印

まだまだ認知や制度が追い付いていませんが 尊厳死の宣言書(Living Will)を作成しておくことも 自分の終末期のあり方を考えるうえで 重要なことです

略歴(人生歴)

あなたの本籍や住所 職歴などを一覧にしておきましょう
また 死後連絡をしてほしい友人等の一覧もあると便利
こうすることで 遺族が死後の書類集めや 訃報のお知らせなどを行うことがスムーズに進みます
また 簡易ではありますが あなたの歩んできた人生を振り返ることが出来ます

他にも 戸籍謄本や改製原戸籍謄本などを取得しておく
遺影となる写真を撮っておく
葬儀で流してほしい音楽などを準備しておくと 良いかもしれません

自分自身の振り返りにも便利



【関連記事】
 ◆遺言書
 ◆大切な人へ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?