見出し画像

トンチキお色気路線が教えてくれたこと

私事ですが、今の会社を辞めることにした!
転職しますイェーイ🥳🧬🎉
 
理由はいろいろあったけど、要は玉突き人事に納得いかなかったから。異動を言い渡されたその日に午後から有給とってハロワに行ってやった。
即断即決。私は愛にも会社にもすがらない。この私を重宝しないなんてわかってないのね、弊社。
と、この自己肯定感の高さは何が基になっているか考えてみた。
 

徒党を組んで戦う女は美しい


『セーラームーン』、『ショムニ』、『モーニング娘。』、『プリキュア』…どれも私に勇気を教えてくれた愛すべき女集団である。
その中でも、『かげろう忍法帖』からは多くのことを学んだ。
 

かげろう忍法帖


『水戸黄門』の公式スピンオフ作品として製作された『水戸黄門外伝 かげろう忍法帖』。
主人公は日本中のお父さんたちを入浴シーンでメロメロにしてきた由美かおる演じるかげろうお銀だ。
チームを組む若きくノ一に、川合俊一夫人の中野みゆき、アイドルグループCoCoの元メンバー羽田惠理香(現・はねだえりか)などが出演。ゲストで登場するくノ一は細川ふみえや杉本彩など、当時のグラビアを賑わせていた美女たちである。


ギラギラ網タイツとペカペカパンツ


彼女らは、お務めのためなら肌を晒すこともいとわない。むやみやたらではなく、惜しんで焦らして、必ず勝つためだけに晒すのだ。
だが、このくノ一たちのエロスの本質は脱いだ時でなく、むしろ着ているときこそ発揮されているように思う。というのも、彼女たちの忍び装束は誰かのフェチがこれでもかと詰まったものだからだ。
 
当時流行していたセーラームーンを意識したのか赤や黄色、緑に紫と超ド派手なカラーのミニ浴衣のような着物で、なぜか全員ニーハイブーツである。丈はかなり短いのでワカメちゃん状態で、サテンカラーのパンツが常にコンニチハしている。腕と脚はギラギラぴちぴちの網タイツで覆われているが、ご丁寧に胸の谷間部分だけはシースルー素材。これはさぞスケベが考えたに違いない。

着こなす女優陣もすごいが、これが平日の夜8時に放送されていた世の中もすごい。この頃はまだギリギリ女性のトップレスヌードを地上波で拝める時代だった。そう、例えば「志村けんのバカ殿様」なんかで“透けて見えるメガネ”を手に入れたバカ殿様が水着の美女を見るとあ~ら不思議、水着が透けて丸見えに!とかそんな具合。
 
かげろう忍法帖にもかなり際どいシーンが多数ある。第1話からトップレスヌードもあったし、蛍(羽田惠理香)も裸にひん剥かれて刺青を入れられたり、伽羅(中野みゆき)は吊るされて拷問されたりと、結構酷い目に遭うことが多い。くノ一たちが艶めかしく悶える様子を撮ることに執念を感じるほど。
ここまで世のオジサンたちを喜ばせておきながら、最後まで見ると「女性を消費した」と思わせないのが『かげろう忍法帖』のすごさなのだ。
 

女の武器は…


アイキャッチでかげろうお銀が「世の悪人どもよ、覚悟しな」と言う通り、この作品の最大の魅力は“悪いやつらが美女にコテンパンにやられる”という部分である。
『かげろう忍法帖』が放送されていたのはおよそ30年前。まだジェンダーへの理解も乏しかった中で、彼女たちは実に華麗に立ち回っていた。
勧善懲悪もののなせる業かもしれないが、酷い悪事を働くオジサンたちはいともたやすくくノ一たちの色香に惑わされ、最後にはみっともなく成敗される。
 
女は自分の持てるものを最大限に使い、華麗に勝つ。その戦い方に、私は何年経っても羨望のまなざしを向けるのである。強さに裏打ちされた美しさというものが、私が一生かけて追い求めていくものだ。
 
私は残された数カ月、理不尽な客や何もわかっていない上司相手に、ニコッと笑顔で対峙してやるつもり。この笑顔は武器として磨き上げられているものだから。

「世のオジサンたちよ、覚悟しな」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?