無限起動のススメ

はじめに

皆さんはじめましてミカドといいます。
今回は【無限起動】というテーマについて、その魅力と構築のヒントを布教する記事になります。

内容に入る前に私のサンプルデッキを置いておきます。リストを見てもらえば分かるかもしれませんが、後手を取るデッキになっています。

展開紹介などでは基本的にこのデッキを前提としていますのでご了承ください。

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このテーマの魅力は大きく分けて

1.機械族(特に地属性)との高い親和性
2.レベル調整効果により様々なエクシーズが扱える


の2つです。

魅力1:地属性・機械族との親和性

無限起動について少し調べたことがある方はご存じだとは思いますが、【列車】や【マシンナーズ】といった地属性・機械族のテーマがよく組み合わせられます。
その理由の一つが、『無限起動ロックアンカー』と『無限起動リヴァーストーム』でしょう。

前者は地属性・機械族であればレベルを問わず特殊召喚が可能なため『マシンナーズ・カーネル』などの強力な大型モンスターを簡単に呼び出すことができます。

一方で後者はX素材を1つ取り除くことで地属性・機械族モンスターをサーチ、または墓地に送ることができます。キーカードを手札に呼び込むだけでなく、墓地を仕込むことも可能な小回りが効くカードです。

また無限起動の上級モンスターはフィールドの地属性・機械族モンスターをリリースして自身を特殊召喚する効果を持っており、様々な面で相性が良いわけです。

魅力2:レベル調整によるエクシーズ

無限起動の下級は『自分フィールドの機械族1体と自身のレベルを""それぞれのレベルの合計値""にする』というレベル調整効果を持ちます(要はタンホイザーゲート)

この効果の強みは『ランク9やランク12といった立てづらいエクシーズモンスターを簡単に出せる』という点です。

例えばロックアンカー(4)+上級無限起動(5)の組み合わせでランク9を立てるルート、ハーヴェスター(2)+バレットライナーなど(10)でランク12を立てるルートなど。
ランク9には大量破壊を狙えるテーマの切り札『無限起動アースシェイカー』はもちろん、おなじみ『V.F.D.』が存在し、ランク12では『天霆號アーゼウス』を先攻で正規召喚するといった芸当も可能です。

またルート紹介にて詳細をのせますが、ハーヴェスター+機械族レベル8、ロックアンカー+機械族レベル6でランク10を立てることができることも大切なポイントで、これによりランク10に繋がるルートが大幅に増えます。

無限起動のテーマ内カード

ルート紹介に入る前に、今回使用する無限起動関連カードをざっくり紹介します。「だいたいは知ってるから大丈夫!」という方は読み飛ばしてください。

テーマ内のモンスターは全て地属性・機械族で統一されています。
また『古代の機械箱』のサーチに対応するモンスターについては◎を付けておきます

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《下級モンスター》
共通効果で自分の場の機械族を対象にして、自身と対象のレベルをそれぞれのレベルの合計値に合わせることが可能。

○無限起動ハーヴェスター

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サーチャー。ドーザー経由で様々な展開の要になるので優先的に持っておきたい。

◎無限起動ロックアンカー

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単純な展開はもちろん、このカードから初動に入ることで増Gチェックしてから展開を考えることが可能。

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《上級モンスター》
共通効果として自分の場の地属性・機械族モンスターをリリースして自身を守備表示で特殊召喚する効果を持つ。

○無限起動ブルータルドーザー

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展開にも貫通にも重要なリクルーター。ただし地・機械縛りはつく。たいていはトレンチャーをリクルートしてリヴァーストームに繋ぐ。

◎無限起動トレンチャー

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墓地の自身を除外して他のレベル5以下の無限起動を蘇生。効果は無効にならない
展開はもちろん、下級と一緒に墓地に残し次ターン以降のリソースにも。

◎無限起動キャンサークレーン

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テーマ専用ランクアップ魔法『超接地展開』をサーチ

◎無限起動スクレイパー

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墓地の自身を除外して地属性・機械族限定の貪欲な壺』が使える
エクストラにも地・機械が多くなるこのデッキでは純粋な2ドローも狙いやすい。

○無限起動ドラグショベル

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テーマ内妨害である『超信地旋回』をサーチできるが、これは使いづらい(後述)

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《エクシーズモンスター》
どのモンスターも素材縛りは特になく、共通効果として自分の場の機械族リンクモンスターをリリースして自身を守備表示で蘇生する効果、戦闘破壊した相手モンスターを自身のX素材にする効果を持つ。
墓地効果持ちを封じつつ素材を増やせるため積極的に狙いたい。

○無限起動リヴァーストーム 

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素材を1つ使うことで地属性・機械族モンスターをサーチor墓地送り。
範囲が広く、様々なコンボの起点となる。墓地に送れることも忘れがちだが重要。

○無限起動コロッサルマウンテン

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素材を1つ使うことで自身の打点を永続的に1000アップ。それだけ?とか言ってはいけない。一応効果は累積可能。

○無限起動アースシェイカー

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素材を任意の枚数使うことで、使用した素材の数だけフィールドのカードを対象にとって破壊できる。
自分のフィールドも対象も対象なのでマシンナーズ・カーネルの蘇生を誘発するなどの使い方もできる

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《リンクモンスター》
○無限起動ゴライアス

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フィールドから墓地にいくと、自分のXモンスターの素材にできる。機械族Xの素材になった場合、効果破壊耐性を付与する
無限起動Xモンスターを素材ありで蘇生させることができるので、特にリヴァーストームと相性が良い。

○無限起動メガトンゲイル

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Xモンスター3体を要求するクソデカリンク。Xモンスター以外の効果を受けず、Xモンスター以外との戦闘では破壊されない
書いてることは強いがこの構築だと出しづらい

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《魔法》
○超重機回送

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表示形式変更は蘇生した無限起動Xを攻撃表示にできる。X素材になる効果は無限起動以外にも使える。
サーチはもちろん、おまけ効果も強力なため迷わず3投すべきカード。

○超接地展開

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同名制限がないため一気にランクアップを狙うことも可能。ランク9のアースシェイカーを対象にすればジャガーノートリーベも出せるほか、単純に妨害ケアとしても使える

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《罠》
○超信地旋回

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テーマ内では貴重なサーチできる妨害ではあるが、リヴァーストームから繋げることを考えるとモンスターを破壊するには墓地のリソース(トレンチャーなど)を使う必要があり、やや使いづらい。

○超整地破砕

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サーチができず、また効果も受動的なため扱いがむずかしいカード

採用ギミック

マシンナーズ
採用カード
○マシンナーズ・カーネル 1
○マシンナーズ・フォートレス 1
○マシンナーズ・カノン 1
○マシンナーズ・メタルクランチ 1
○機甲部隊の再編制 3

採用モンスターは全て地属性機械族で、リヴァーストームの効果に対応します。

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カーネルはロックアンカーからなどからアクセスしやすく、また破壊耐性を持つモンスターとの相性に優れます。
というのも全体破壊の効果は自分のモンスターが破壊されない場合も効果が通るからです。
後手で盤面を飛ばす、レベル10を供給する、先攻では妨害にもなるなど多様な役割を持てます。

同様の理由で、先攻向けカードですが『機甲部隊の超臨界』とも相性が良いです。

再編制はマシンナーズを採用するなら必須。コストありとはいえ2枚サーチはやはり強力で、後述しますがこれ1枚+コストでランク10に繋がります。

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また見慣れないカードがあると思いますが、カノンは「容易に特殊召喚ができるレベル8地属性機械族」としての採用です。

シャドール
○影依融合 3
○シャドール・ドラゴン 1
○エルシャドール・シェキナーガ 1

もはや説明不要のギミックです。メインのシャドール枠は選択になりますが、今回は魔法罠に触れるドラゴンを選びました。種族属性も無限起動と被るゲニウスもモンスターに干渉できるので優秀です。
なお地属性で落とすのは基本的にトレンチャーになります。

主な採用理由は融合が誘発チェッカーになること、ハーヴェスターとの組み合わせでアーゼウスを通しながらランク10までいけることです。

古代の機械
○古代の機械箱 1
○古代の機械弩士 1

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テーマ内に対応するモンスターの多い箱と、それをサーチできる弩士のセットです。ロックアンカーやトレンチャーをサーチできるので展開の幅が広がります。

弩士は2の効果で相手の攻撃力を0にし、リーベの火力を通しやすくする役も担えます。

展開パターン

ここからは先攻と後攻それぞれに分けて様々な展開パターンを紹介していきます

※以降の展開で使用するメインデッキの無限起動モンスターは1体までなら『超重機回送』で代替が可能です

後攻

基本的にグスタフマックスからのジャガーノートリーベによるワンキルを着地点とします。

・〘 展開1 〙
 手札:ハーヴェスター+任意の機械族
 最終盤面:リヴァーストーム+リーベ

①ハーヴェスターns、効果でドーザーをサーチ
②ドーザー効果でハーヴェスターをリリースし自身をss、着地時効果でトレンチャーをリクルート
③リヴァーストームをxs、効果でトレンチャーを切って『マシンナーズ・カノン』(レベル8)をサーチ
④墓地トレンチャー効果でハーヴェスターを蘇生
⑤手札の機械族をコストにカノンをss
⑥カノン対象にハーヴェスター効果、この2体をレベル10に
⑦グスタフマックスxs、効果で2000バーン
⑧グスタフの上にリーベを重ねる

『マシンナーズ・カノン』(地・機械/星8/ATK 0/DEF 2200)
このカードは通常召喚できない。手札から機械族モンスターを任意の枚数墓地へ送った場合に特殊召喚することができる。このカードの攻撃力は、このカードの特殊召喚時に墓地へ送ったモンスターの数×800ポイントアップする

見慣れないカードが登場したかと思いますが、容易に特殊召喚ができるレベル8地属性機械族はこのカードしかないためです(他はコストにできる範囲が狭い)。
完全なコンボカードなので基本的に1枚採用になります

・〘 展開2 
 手札:緊急ダイヤ
 最終盤面:リヴァーストーム+リーベ

①ダイヤ発動、ハーヴェスターとトレンチャーをリクルート
②『古代の機械弩士』をls、効果で『古代の機械箱』サーチ、箱効果でロックアンカーサーチ
③墓地トレンチャー効果でハーヴェスター蘇生、効果でドーザーをサーチ
④弩士リリースでドーザーss、効果でレベル5無限起動リクルート
⑤リヴァーストームxs、効果でカノンをサーチ→(以降展開1⑤〜同様)

このルートでは召喚権が余るのでサーチしたロックアンカーを使ってV.F.D.などを立てると妨害ケアもできます。サンプルデッキではレベル4の箱と合わせてランク8『No.90銀河眼の光子卿』を立てる択をとりました。

・〘 展開3 
 手札:機甲部隊の再編制+カード1枚
 最終盤面:リヴァーストーム+リーベ

①コスト1枚で再編制発動、カノンと『マシンナーズ・メタルクランチ』をサーチ
②メタルクランチns、効果でドーザー3枚を選択し確定サーチ
③ドーザーss、効果でトレンチャーをリクルート
④リヴァーストームxs、トレンチャーを切ってハーヴェスターを墓地
⑤墓地トレンチャー効果でハーヴェスター蘇生、効果で任意の無限起動をサーチ→(以降展開1⑤〜同様)

ドーザーをすでに握っている場合は『マシンナーズ・フォートレス』など展開に寄与する札のサーチを狙うのがいいと思います

・〘 展開4 
 手札:影依融合+ハーヴェスター
 最終盤面:リーベ(展開途中でアーゼウス使用可)

①影依融合発動、『シャドール・ドラゴン』とトレンチャーを素材に『エルシャドール・シェキナーガ』を出す。
②ハーヴェスターns、シェキ対象に効果を使いレベル12に
③アーゼウスxs、効果発動
④墓地トレンチャー効果でハーヴェスター蘇生、効果でドーザーサーチ
⑤ドーザーss、効果でレベル5無限起動をリクルート
⑥リヴァーストームxs、効果で『弾丸特急バレット・ライナー』をサーチ、そのままss
⑦リヴァーストームとアーゼウスで『機関重連アンガー・ナックル』をls、自身を墓地に送ってシェキ蘇生
⑧グスタフxs、効果で2000バーン、さらにリーベを重ねる

融合で落とすシャドールは選択になります。種族・属性の相性が良く、妨害に干渉できる『星なる影ゲニウス』のほか、『シャドール・ヘッジホッグ』ともう1体採用してシェキナーガの効果を使えるようにするのもアリです

先攻

妨害面ではV.F.D.かマシンナーズ・カーネルを立てることを目指します。複数の妨害を立てることは難しいので罠や誘発でのカバーは必要です。

一方リソース面では墓地にトレンチャーやリヴァーストームを残しておくことで次ターンの初動や貫通ルートを作れます

・〘 展開5 
 手札:ハーヴェスター+トレンチャー(orドーザー)
 最終盤面:コロッサル(対象・効果破壊耐性)+カーネル

①ハーヴェスターns、効果でドーザー(orトレンチャー)をサーチ
②ドーザーss、効果でロックアンカーをリクルート
③ロックアンカーをリリースしトレンチャーss
④リヴァーストームxs、トレンチャーを切ってカーネルサーチ
⑤墓地トレンチャー効果でロックアンカー蘇生、効果でカーネルss
⑥リヴァーストームとロックアンカーで古代の機械弩士ls、効果で箱サーチ、さらに効果でキャンサークレーンをサーチ
⑦弩士リリースでキャンサークレーンss、効果でドーザーを除外し超接地展開をサーチ
⑧キャンサークレーン素材ゴライアスls、ゴライアスをコストにリヴァーストーム蘇生、ゴライアス効果で素材に入る
⑨超接地展開発動、効果でリヴァーストームをコロッサルに、効果でリヴァーストームを切って1000バンプ

⑤で止めるのもありですが、破壊耐性持ちの高打点(3100↑)をカーネルに添えることで一方的に相手の盤面を飛ばせます。

・〘 展開6 
 手札:ハーヴェスター+機甲部隊の超臨界
 最終盤面:コロッサル(対象・効果破壊耐性)+カーネル(相手ターン)

①ハーヴェスターns、効果でドーザーをサーチ
②ドーザーss、効果でトレンチャーをリクルート
③リヴァーストームxs、効果でキャンサークレーンをサーチ
④キャンサークレーンss、ドーザー除外し効果で超接地展開をサーチ
⑤ゴライアスls、リヴァーストームを蘇生しゴライアスを素材に
⑥超接地展開発動、効果でリヴァーストームをコロッサルに
⑦超臨界セット、相手ターンでコロッサル対象に発動しカーネルをリクルート

こちらは墓地にトレンチャーと超臨界が残ります。超臨界の墓地効果は除外されたトレンチャーなどを再利用しつつドローできるため、リソース回復手段にもなります。

・〘 展開7 
 手札:ハーヴェスター+マシンナーズ・フォートレス
 最終盤面:V.F.D.

①ハーヴェスターns、効果でトレンチャーをサーチ
②トレンチャーと自身コストでフォートレスss
③フォートレス対象にハーヴェスター効果、レベル9に合わせてV.F.D.をxs

シンプルですがリソースを残せる上にニビルを踏まない優秀な展開です。

・〘 展開8 
 手札:ロックアンカー+レベル5地属性機械族
 最終盤面:V.F.D.

①ロックアンカーns、効果でレベル5地機械をss→
②ssしたモンスター対象にロックアンカー効果、レベル9に合わせてV.F.D.をxs

リソースを残すため、なるべくトレンチャー(あるいはハーヴェスター→トレンチャー)を出しておきたいです。

・〘 展開9 

展開1,3のルートでグスタフではなくスペリオルドーラを出して止める。返しのターンですぐにリーベを出せるのが強み。
この時、機甲部隊の超臨界があればドーラを対象にカーネルを出す。


その他採用候補カード

サンプルデッキで採用しなかったカードのうち、いくつかをピックアップします。

サイバードラゴン・ネクステア

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無限起動にはネクステア対応モンスターが多く、特にハーヴェスターと組み合わせれば召喚権を温存しながら展開が可能です。また、キメラテック・メガフリート・ドラゴンキメラテック・フォートレス・ドラゴンに繋げることでランク12やランク10が立ちます。

不採用理由としては、組合わせありきなカードなためやや安定性に欠けるためです。また属性の都合上使うタイミングを考える必要があります(ドーザー等の制限)
ただし噛み合った際のパワーは高いので十分に採用の考えられるカードです。

爆走軌道フライング・ペガサス

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種族・属性はもとより、蘇生効果からランク5、ランク10へ繋がる効果は非常に強力です。

しかし、先に墓地にモンスターを置いておく必要があり、なおかつこのデッキでは他の初動に召喚権を割くことが多いため、このカードは初ターンで腐りがちです。そのため今回は採用を見送りました。
列車の割合が多い、特殊召喚できるモンスターを多く採用しているなどの場合、レベル合わせ効果を使いやすくなり採用価値が上がります

簡素融合

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採用が非常に悩ましいカードです。結論からいえば枠さえあれば積極的に採用すべきカードといえます。

このカードで出すのはレベル5のメカ・ザウルスとレベル6のスチームジャイロイドになります。ロックアンカーとの組み合わせで前者はV.F.D.やアースシェイカーに、後者はランク10になれます。
また、ドーザーを介さずともランク5を立てやすいので、ノヴァインフィニティしたりもできますね。

1枚を状況に応じて使い分けられることはもちろんのこと、単純に場に地属性・機械族を1体増やせるためドーザーのコストなどに当てることも可能です。

採用しなかった理由は先ほど触れた通り枠を作れなかったためです。サンプルデッキで削るとすれば誘発枠になるかなと思います。採用時には簡易融合もセットで入れたいところです

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。拙文だったかと思いますが、少しでも無限起動というテーマの面白さ、幅広さが伝わっていれば幸いです。

今回は後攻の展開メインの紹介になりましたが、機会があれば先攻向けの展開や採用ギミックの掘り下げもしようかと考えいます。

無限起動は機械族関係の新規が出るたびに可能性を増していきます。ぜひ自分だけの組み合わせを見つけてみてください。


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