【読書記録】『ボクが泥棒になった理由(ワケ)』 田村由美
◆“理由”は愛ゆえです。
十歳の龍三郎と、彼を取り巻く人たちの物語です。
何にもしない元女優のママのせいで、家事一切を取り仕切り、少々ひねている龍三郎は、ある日、友達から預かっていた指輪をママに売られてしまいます。困っていたところ、ママは「盗ってくればいいじゃない」と怪盗よろしく、盗みを計画します。売られた持ち主のところに警備に来た刑事が元旦那で、と波乱の展開を予感させます。
大人になって改めて読むと、ママこと蝶子さんの生き様に目が向きます。二つ同時にできないから、と、女優を捨て、潔く子どもをとった蝶子さん。なかなかかっこいいです。
そうか。文庫とかはもう入手しづらいのか。なので、今回はKindleで。
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