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棟梁の思いつき小屋!?

 仕事が一区切りして、3時休憩かなあ、、という頃、棟梁が突然ヤギの小屋を作ると言い出しました。仕事で出たアルミサッシの廃材を見た時にひらめいたらしいです。私としては願ったり叶ったり。いつまでもブルーシートの屋根では心もとないです。
 私からすると棟梁は(棟梁に限らずこの島の人がそういう傾向かも)、ひらめきで突然スタートし、唐突な指示を出してきます。当時大工の手元歴9ヶ月の私には、今からどういう作業をしようとしているのか、何のためにその道具や部品が必要なのか、プランや流れが読めず、あたふたして、イライラして、しまいには切れる、という事は日常茶飯事でした。切れる部下を持った棟梁はそれはそれは大変でしょうねぇ。私も私でキレるキャラは疲れるから、のんびり・のほほん・ハッピーの設定に変えてる最中です。
 話を廃材小屋に。アルミサッシやらを鎖やロープで豚小屋の外壁の穴へくくりつけて、上から廃材のトタン張って重しの石を乗せて屋根をつけたという超インスタント小屋。作成時間1時間。それでも、ブルーシートの屋根よりはましだよね、、
 その小屋の出入り口付近に私の身長くらいの木が立ってて、そこにミー子のリードをくくりつけて雨風を凌いでもらう事になりました。
 なのですが、ミー子にとっては何とも居心地悪いみたいで、その小屋に行きたがらないのです。お散歩から帰って来て小屋へ連れて行こうとすると、激しく踏ん張って動こうとしません。むしろ、例のブルーシート屋根の方がまだマシっていう感じ。そして、ミー子が1番味をしめてるポジションは、私たちのトイレandお風呂。
 私たちのトイレとお風呂は離れです。勝手口から5歩くらいのところ。このたった5歩が台風の時はホント勘弁。その離れはお風呂ゾーンと水洗トイレゾーン2つにコンクリートの壁で仕切られていて行き来できるようになっています。床はどちらもタイル張りで床の水洗浄ができるようになってます。
 豪雨の時、この離れにミー子を繋いでおいた事がありました。便座の上に乗っかるわ、トイレットペーパーを全部引っ張りだすわ、もちろん、おしっこ、うんこをそこらじゅうにするわ、です。自分の用を足す前に、まずはトイレの床を掃除するみたいな雨の日々。当のミー子さんはこの離れがお気に入りになってしまったみたいで、雨の日は離れの前で踏ん張って動こうとしないのです。こんな事、いつまでも続けられないなぁ。 
 ヤギは湿気を嫌うとインターネット先生や島の住人も言うので、すのこを敷いたり、庭に転がってる平らな石を置いたり、廃材で出た風を通すルーバー状の戸で壁を増やして雨を入りにくくしてみたり色々追加しても、やっぱり離れが良いみたい。まぁ、いっか、と1ヶ月程はこんな感じで過ごしました。

アレが来るまでは。

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