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術後の夜と謎の痛み

話は戻って術後すぐの痛みのこと。
やっぱり時系列に書けません。
思い出したこと、書きたいことを書いてます。

普通手術って、傷口の痛みのことを想像すると思うんだけど、今回受けた卵巣摘出の腹腔鏡手術は予想外の謎な痛みがいろいろあった。

なので記録として残しとこうと思って。

手術が終わったのが18:30ぐらいだと思う。
30年前の手術の癒着と、今回摘出した卵巣の癒着もあったので約2時間半かかったと聞いた。
予定より30分ぐらいオーバーかな。

直後は、硬膜外麻酔が効いているのか傷口は全く痛くなかった。
少し吐き気があったけどそれはすぐに無くなっていた。

回復室に移動してからは意識はあるけど動けない苦しみと、血栓を作らないためにふくらはぎに装着している機械が四六時中動いていて、プラス一時間に1回右腕に巻いている血圧計が動くし、お腹に突っ込まれているドレーンと尿管と点滴と背中の硬膜外麻酔と...様々な管が体にまとわりついていたから、いきなりのストレス状態だった。

それらが気になって身動き取れない。
そして枕が無いのはかなりしんどい。
首と肩が死んだ。

それから悶々と時間が過ぎるのを待ち、朝が近づくにつれ、胃のあたりが痛くなってきた。
なんか筋肉痛のような痛みだった。

その夜は結局眠れなかった。

あまり身動きとれないから体も痛くなるのかも...とその時は思っていたんだけど、翌日のお昼頃ベッドから起き上がる時には、これ何かおかしいぞ?と思うくらいに胃のあたりの筋肉痛のようなものが酷くなっていた。

日中は入れ代わりでたくさんの看護師さんたちが来てくれてたから、その看護師さんたちに痛い痛いと訴えていたんだけど、いつも反応は薄くて「なんだろか?」「ふーん」「あぁ、なるほど」みたいになんか分かるけどなんででしょうね?的にスルーされていた。

後にこの対応がかなり謎となる。

こんな本を持ち込んでたけど落ちついては読めなかった

これはただの筋肉痛なのか?

という疑問がありながらも、手術して一晩苦行の極みみたいな夜を過ごしたんだからそんなこともあるのかも...と思ってたんだけど、それからは傷口から離れた脇腹だったりの痛みも増していって疑問はますます大きくなっていった。

食事が始まってからは、食べはじめると胃がキューーっと痛くなりはじめ、食事が思うようにとれなくなった。

それを訴えると胃痛の頓服としてファモチジンが処方された。
でも、本当にこれ胃痛なのかな?という疑問があった。
だって痛くなるのは朝だけで、それが収まるとあとは痛みはなくて昼と夜はどうもなかったから。

主治医にも訴えてたけど「胃薬出しますんで」で終わったし。
わき腹当たりが痛いといっても頭かしげてた。

でも、一人の看護師さんの言葉でハッとしてネットで検索したらその痛みの謎が解けるようなことがわかった。

「腹腔鏡手術のときにガスでお腹を膨らますからそれの影響もあるのかもね」

この言葉だった。

私はそれにハッとしてすぐにネットで調べると、あるじゃないですか!色んな病院のサイトに腹腔鏡手術の説明が。

そこに書かれてあったのは、炭酸ガスの影響で横隔膜が刺激されて肩の痛みや横隔膜の痛みがありますと....!

横隔膜ってどこだ?と思って調べるとまさに私が痛がっていた場所だった。そしてあの肩の痛みもそうだったんだとわかった。

横隔膜のところは息する度に痛くて、深く深呼吸ができなかった。
この痛みはしばらく続いて、傷の痛みよりこっちの方が難儀だった。

でも謎だったのが、このことを主治医も看護師さんも誰も教えてくれなかったということ。

まさか知らないのか?
医者によって解釈というか知識が違うのか?
医療関係者でこの手術を経験した人はいないのか?

なんでみんな、え?みたいな顔してたのか。
ほんとに謎である。

退院した後に同じ手術を経験した人の話を聞く機会があった。
その人も私と全く同じ痛みを経験していた。
そして主治医や看護師さん達も同じように不思議な顔をしていて、炭酸ガスの影響などという話は一切なかったらしい。

今度の外来で主治医の先生に聞いてみようかなこれ....

腹腔鏡手術は傷口がとても小さく、手術時間も短くなるし回復も早いというメリットがある。

だけど炭酸ガスの影響は大きく、私はけっこう苦しんだのでそんなマイナスな側面もあるんだなと実感した。

退院してしばらくしてからまた横隔膜が痛くなって数日苦しんだりもしたし。

あの痛み、どうにかならんのかな。


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