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音が好きな英単語

私がオーストラリアの語学学校に初めて通った時に、面白いことがありました。

それは、先生が好きな音が好きな英単語をみんなであげてみよう!と提案した事です。

どの英単語が発音された時の聞こえ心地が良いのかという話です。

私はそんな事、考えたこともなくて少しだけ戸惑いました。

だけど不思議と周りはどんどん好きな単語を言い始めました。。。

特に、南米やヨーロッパ出身の生徒達がとても積極的。

沢山の英単語を知っているなあ。やっぱり元の母国語が少し似ているからかなあと思いました。

でも後から分かったことは別に彼等がそんなに英単語を知っているわけではなかったんです。

その先生は毎週英単語に関するクイズをやっていたのですが彼らの点数はそんなに高くありません。スペルは発音と違う場合もあるから間違いはしょうがないとはいえ、空白も多いんです。

どういう事かというと、

彼等は別に意味は知らないんだけれど音が好きで英単語を沢山知っているんです。

音が好きな英単語をみんなで言い合った時も、先生が意味を後から言ったらその時に知ったという人もかなり多かった。

そんな状態でも彼等は、英単語の意味を理解できている人達よりもスムーズに英語を喋る事ができています。自分達が知っている単語だけで上手に組み立てている訳。。。

アジア系の学生達は英単語の意味を沢山知っていても口数が少ないし、喋ろうと思ってもそんなに喋れない人が多い。

私はこの状況を見て、

英単語の知識の多さがそのまま英会話力には結びつかない

とこの状況を見て理解しました。

どういうことかというと、知識がそこまでないのに英会話できている人は、英語を音から慣れ親しんでいるので好きな英単語の音があってもそれを全て理解している訳ではなかったという事。

音やリズム感そして英語特有の文章の組み立て方を音で慣れている。

だから細かい間違えはあっても大まかには分かるレベルの会話が出来るわけです。

逆にいえば暗記ばかりしても、音やリズム感に対する慣れがないと英会話の上達はそんなにスムーズではないと言うことも出来ます。

よくよく考えてみると、私達も最初に日本語を覚えた時は親や周りが言っている音やトーンを物真似してみたところから始まっていたはず。

暗記帳と睨めっこして、意味を覚えて言葉を習得し始める赤ちゃんなんていませんよね?

大人になっても例えば読書していて

あれ?この意味ってなんだっけ?

と思い調べる大人はいるはずです。

真剣に単語帳と向き合ってマーカーを引いて覚えるそんな受験勉強のような事をしても使いこなせるかは全く別物という話です。

日常生活の中で自然と英語の音に触れる癖をつける。それは音楽でもエンタメでも何でも良い。それで自然と慣れていき、意味を覚え真似してみる。

そして日常生活でその音として慣れ親しんだものを真似して使ってみるという事を繰り返せば段々と完全に英語に慣れる事が出来ると思います。

私は日本にいる頃から英語は慣れが重要とは思っていて毎日時間を設けて必ず触れる様にはしていました。

でもやはり、受験勉強のような暗記教育の弊害からか聞いたものは覚えなくてはと無意識のうちに考える癖がついていたのではとちょっと反省したんです。

知らず知らずのうちに肩に力が入っているときがあったかも?

それに自然体で音を楽しんでいる時はどのくらいだったかな?

英語を見ている時に知らない言葉に集中して目がいっていなかったかな?と、、

人間は長年の習慣は意識しないとなかなか消えません。

もっと肩の力を抜いてリラックスして自然と音やリズムを体に慣れさせる。そして全体的な文章の雰囲気を掴んで真似してみる。

このくらい軽い気持ちで考えた方が、合間時間にも負担なく出来るし継続もしやすい。

ネーティブスピーカーは単語の意味や文法なんて本来は自然と使いながら慣れて身についていくものなんです。

それは幼少期は苦しみではなく好奇心や楽しさなんです。

この音好きだな!真似してみよう!

が原点なんですよ!

機械の様に単語を暗記する事にどれだけ意味があるんだろうか?

私はこの授業のあと考えてみましたが、それには答えはありませんでした。

ただ意味を入力して出力するならロボットと変わりないじゃないですか!

そんな事には意味はない。

学びの原点を見直そう!

そう思いました。

学びに関する考え方を書いた記事。まとまっています!英語以外にも応用できる事も書いてあります!

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