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脱ぐノオト。#000/はじめます。

着膨れた私。

親の価値観や社会の常識や固定観念、
そして、人生観を形成する出来事の遭遇。

それらによって、裸で生まれた私は、
沢山の服を一枚一枚羽織るような生き方をしてきた。

心がこれ以上傷付かないようにと願って。

でも、そんな状態だったことに、
そもそも気がついていなかった。

なぜって、それが“大人になる”ということであって、
当たり前のことだと思っていたから。

そして、そんな着膨れた私が、
本当の私と思っていたから。

3年前、夜中に泣き叫ぶことが増えていた頃。

長男を産んだばかり、当時2歳の幼い長女を抱えたコロナ禍。
精神的に崩壊寸前だった。

でも、周りは気づいていない。
そもそも、気づかれてはいけないと思っていた。

家では、夫、母、長女に、ひどい言葉を投げていた。

強烈な嫌悪感で1日が始まる。
まるで翌朝の二日酔いのような。

もう限界だった。

眠れない夜は、ノートに気持ちを書き込んでいた。

でも、それすら、本音を明かすことができなかった。
いつも冷静で前向きな私を、ノートの上でも演じていた。

もはや、本当の自分が何を思っているのか、わからなかったのだ。

そう、着膨れた私に、気が付いていなかったからだ。

そして、今、少しずつだけれど、服を脱ぐ方法がわかってきた。

そうしたら、服を着ている必要はないのだと、
なんとなくわかってきた。

1枚ずつでも脱いでいくと、スッキリした〜と、
心も体も悦んでいることがわかってきた。

ただ、脱ぐことは、

怖い。

初めての男に、生肌を晒すような感覚だからだ。

でも。

脱いでいきたい。

脱いでいくさまを、脱ぐノオト。で晒していきたい。

脱いだ先に、とてつもなく大きな愛があると信じているから。

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