見出し画像

アトピーと保湿

私は産まれて間もなくしてアトピー性皮膚炎になった。

幼児の頃は母がミキという健康食品にハマり、そこで販売されていたハイドロクリームというものを保湿剤として使用していた。あの頃はアトピーで顔も腫れており、節々がガサガサしていた。親によく「掻いて」と背中を見せていた。着ていた肌着がいつも血で汚れていたのを覚えている。保育園で男児からスカートめくりをされないのは私がアトピーで気持ち悪いからだと僻んでいた。

小学生に上がると不思議とアトピーは治り、つるつるのきめ細やかな肌に戻った。親は喜んでいたし、私も痒みから解放されて嬉しかった。

中学生に上がり、中3の夏に交換留学で2週間オーストラリアへ行った。その時異常な顔の乾燥に悩まされ、帰国の頃にはまぶたが真っ赤に腫れ上がってしまった。
そこから私のアトピー人生パート2が始まる。

アトピー人生パート2は乾燥との戦いだった。保湿剤をどれだけ塗り込んでも砂漠に水やるように吸い込んでは乾燥していく。デパートコスメ、自然派化粧品、漢方、もちろん標準療法、脱ステ、脱保湿…
それでも何ともならないアトピーよ。

まぶたの皮膚を中心に顔全体の皮が鱗状にめくれる。特に寝る前がひどく、毎晩クラクラするまで顔を叩く日々もあった。お化粧が楽しい時期なのにリキッドファンデーションすら乾燥してできない。
肘の裏が常に血だらけで夏でも長袖のカーディガンが欠かせない。皮膚よりも下の肉が痒い気がしてくる。私の皮膚は、私の体はどうなってしまったのだろうか…

ある温泉に毎日浸かるとか、どこかの水を毎日飲むとう言うのは「それをしないと維持できない体」と言うのが納得できず、挑戦しなかった。堪え性のない私は挑戦した治療法等もある程度続けて効果が見られなければやめていた。

アトピー人生パート2から10年ほどしてほとほとアトピーに悩み疲れ、生活がアトピーに振り回されるのがしんどく、最後の砦と思い切ってアメリカで治療したところ、これまでが何だったのかと思うくらいあっさり治った。治った、と言うと語弊があるかもしれない。コントロールできるようになった。

それからは病院で勧められたセタフィルローションとセタフィルクリームを季節や乾燥度に応じて使用している。
痒みがほぼなく、もちろん夜中に顔を叩くことなんてない。毎日顔の皮が一枚剥がれるような早すぎるターンオーバーもない。半袖の服も着れる。化粧もできる。しかし、夏でも保湿は欠かせない。それでも普通の肌で日常生活を送れると言うのはこの上ない幸せだ。

保湿だけでも治らないし、薬を使っただけでも一時的なものになってしまう(私の場合は)。保湿も体調管理の一環として今後も続けていこうと思う。

ちなみにセタフィルのスキンクレンザーもおすすめです。
皮脂を残してバクテリアだけ取り除いてくれるので、ドライスキンの人にはおすすめです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?