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ほどほどが心地よし。コンパクト・アウトドアフィールドを楽しもう。

海から山まではわずか10数キロの距離にあり、海と山の間にある平地部の集合地から30分圏内で、海、川、森、山と求めるアウトドアフィールドに立つことができる。ここ登別・室蘭、そして胆振地方は、雄大な原生林を拝むことはできないが、自然と触れ合えることができる距離感が絶妙な場所だ。

残雪残る春先には山スキーを楽しんだ後に、岬や砂浜へ赴き土を踏みしめて早春の花々を楽しみ、夏は1000m程の低山にハイキングにでかけ、ほてった体をカヤックに乗り込み海で冷ます。冬は海の見えるスキー場や山で陸でのライド楽しみ、下山後に海でのライドに切り替えサーフィンも楽しむことができる。遊んだ後には、湯量豊富な温泉につかり、山の恵みと海の恵み両方を食卓に並べる楽しみも待っている。

1日のうちに凝縮できるこの自然環境を、コンパクト・シティ(生活に必要な諸機能が近接した効率的で持続可能な都市)にならって、コンパクト・アウトドアフィールドと命名したい。

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移動時間がとられないこともそうだが、自然度がほどほど手ごろで、アウトドア入門者も十分に楽しめる自然であることも付け加えておく。

実際、アウトドアは活動の特性上リスクが多く事故の程度も大きくなる。自己責任を伴った活動であることも含めて、リスクマネジメントを行っていくことが個々に求められるが、活動技術そのものは、熟練されていなくてもすんなり活動に参加することができる入門編、初級者編の入り口が必要だ。そういう意味でも、入門編の自然の価値というのはもっと評価されるべきだ。

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昔、北見地方最高峰である天塩岳のふもと士別市に訪れたときのお話。有名なお山ですので、天塩岳に登山をしたことがありますか、と気軽に問いかけをしたら、市街地から登山口までは1時間はかかるし、気軽に登る場所でないので行ったことがありません、という返答が続々と。地元の山だけれども、北海道で1500m以上で山深いとなると縁遠いものか、そりゃそうか???と。その時には予想していなかった答えだったのもあって、すごく印象に残っているのです。物理的な距離だけじゃなくて、心の距離も遠くにあると、行動すること自体、ふれあうこと自体ないことになってしまうのか、って。

世界遺産に登録されるような場所じゃないけど、国立公園の指定からは微妙にはずれた場所だけど、自然度や希少性だけが魅力じゃない!ほどほどに、というのもそう悪くはない、いいや、むしろステキかもしれない。人と自然をつなげるために、これからもいろんな見方を整理しながら、多くの人をご案内していきたいと思っています。

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