#044『ベンジャミンバトン 数奇な人生』(2008)

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『ベンジャミンバトン 数奇な人生』(2008)(165分)

"80歳の状態で生まれ、次第に若返っていくベンジャミンバトンの人生"
事前に知っていた映画の情報。

とても不思議な作品である。上記の通りの物語なのだ。そこから想起されることを綴った物語と言える。

物語は死の床に伏しているデイジーがベンジャミンの日記を娘のキャロラインに読み上げてもらいながらすすめられる。

あえて別の、物語を比較してみるので、それをベンジャミンならどうなるかを考えてみて欲しい。
"不老不死"。
題材としてよく使われる。自分だけが老いず、愛した人たちが、歳をとり亡くなっていく。彼ないしは彼女は取り残され生き続ける、悲しい物語だ。

では本作のような"若返り"ならどうだろうか。80歳からのスタートで中身は子どもである。見た目は老人だが、中身は子どもなのだ。出会う人との関係性は?
そして若返っていくが中身は老人になっていくのだ。

関係性をもった人たちは歳をとり、その人生の幕を閉じていく。

人生の折り返し、40歳前後彼らの肉体と精神は交差する。そして、奇跡を授かる。そしてベンジャミンは決断を下すのだ。

語り手は老婆デイジーだ。デイジーとベンジャミンは5歳の頃に出会い、歳をとり、若返りそして、少しの差はあれど、死を共に迎える。

ベンジャミンの特異な体質に目を奪われがちだが、不思議ではあるんだけど、ただ単純に、人生を追いかけた物語でしかない。

人は出会い、人は何かになり、別れを経験していく。ただ、そんな物語なのだ。

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