努力した末にチャンスが来ると避けてしまうのはバレるのが怖いから
手に入れたいもののために一生懸命に努力してきたのに、いざそのチャンスがめぐってくると手に入らないように反対の努力を始めてしまう、という方のセッションでした。
たとえば、学生時代打ち込んでいたスポーツで上級生をさしおいてレギュラーに抜擢されそうになったとたん、練習で手を抜き始めてレギュラーに入れないようにした。
責任あるポジションに抜擢されそうになったら、大けがしてしまって復帰できず、そのポジションにつくことがなかった。
またあるときは、好きな人と距離が近くなりそうになると嫌いなふりをしてしまう。
この行動の裏になにがあるのかを掘り下げました。
すると出てきたのが、「バレたくない」という想い。
本当は自分は先輩のような才能がないということ。本当はその人に好きになってもらえるような素敵な人間ではないということ。そんな責任あるポジションを自分なんかとても果たせない、ということをバレたくない。
本当はポンコツだってことを知られたくない。
知られたらみんなをがっかりさせて非難されるから。
でも、チャンスがめぐってくるまでは、真摯に打ち込んで、コーチや好きな異性の目に留まるほど成長する。あの先輩のような技を決めたい、あの人に好かれるようになりたい、あんな仕事をこなせるようになりたい。
その想いを胸にひたすら努力する。努力したぶん、かならず成長しているわけで、自分では中身ぽんこつって思っていても、積んできた鍛錬の成果があるから抜擢される。
実は、ぽんこつであることもバレてるし、出来る人であることもバレてる。どちらかだけを隠せるものではない。ポンコツだと思うから努力するわけで、二つは表裏一体。だから成長にみんな目を見張る。
抜擢やチャンスは自分がたまたま出した最高点を見て与えられたわけではなく、日々の打ち込む姿、まわりとの関係、のびしろの大きさ、そうしたいろんなことを総合的に見てめぐってきたのかもしれない。いや、むしろその可能性が高い。
だから全部ばれてる。バレたうえで選ばれている。
ということは、本当に手に入れたくて熱い想いを打ち込んできたものがやっと手に入るとき、バレたくないからといって遠ざけることがどれだけ無意味なことか、どれだけ選んでくれた相手を軽んじる行為か。そして自分をないがしろにすることか。
だからチャンスが来たなら手を伸ばして与えられたことをやったらいいのだ。むしろそれを避ける方がポンコツなのだ。自分の中身がポンコツなのでなく、自分の情熱も努力も相手の信頼もすべてを裏切る行為がポンコツなのだ。
最後のこの方に聞いた。まだバレたくないですか?バレないために、一番欲しいものを手放してかわりにそのチャンスを手に入れた人たちを見ている人生をまた歩みたいですか?
二度と嫌です。泣きながらはっきり答えたあとで、二人で爆笑した。
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