ロウイングを攻略する

ロウイングを攻略する

正面から見ると逆三角形でも、横から見るとそうでもない。これは僧帽筋や菱形筋、脊柱起立筋の発達が弱いからです。厚みのある背中には、ロウイング系の種目が必須です。

記事を読むメリット
・前傾姿勢のとり方が分かる
・ロウイング種目の効かせ方が分かる

正しい前傾姿勢のとり方
ロウイング系の種目では、前傾姿勢が必須になります。この前傾姿勢はどうしても腰への負担がかかってしまいます。腰への負担を減らすには、ハムストリングスと臀部の筋肉を上手く使うことが重要になってきます。正しい前傾姿勢を身につければ、ハムストリングスと臀部でウエイトを支えられるので、腰への負担はかなり軽減できます。

具体的には
・肩幅より少し狭いぐらいで、つま先が平行か少しだけ外を向くようにします。垂直跳びをして、最も力の入りやすいスタンスをイメージしてもらうといいです。

・カカトに重心を置き、つま先を少し浮かすくらいの意識で立ちます。カカトが70%、母子球に30%くらいの割合で重心をかけます。

・足の内側で床を押すようにし、外側に力が逃げないようにします。

・膝は前に出さず、スネは地面と垂直になるようにします。

・腰を後ろに引き、膝を少し曲げます。

・お腹を突き出して、ヘソを太ももに近づけるような意識で体を前傾します。

重心は移動しない
ロウイングの正しい動きは、下ろしたバーを体に引き付ける動作です。膝を前に突き出して、重心を前に移動させて体がバーを迎えに行ってはいけません。ロウイング中は、膝を前に出さずに、常に正しい前傾ポジションをキープしておくことが大切です。

引き付ける位置
下腹部に引き付ける場合はバーが斜め後ろに動き、広背筋や大円筋が刺激されます。みぞおちに引き付ける場合はバーが垂直に動き、僧帽筋や菱形筋、三角筋後部が刺激されます。

オススメのローイング種目

・ベンチを使ったダンベルロウ
フリーウエイトでのロウイングは姿勢の維持に労力を奪われるため、上手に追い込めません。インクラインベンチを使うことで、姿勢維持に気を取られずにトレーニングに集中できます。

30度ぐらいのインクラインベンチにうつぶせになり、あごをベンチの端から出します。ダンベルを親指が前に来るように持ち、肩甲骨を広げるようにダンベルを下ろします。

僧帽筋や菱形筋を狙う場合は、肩甲骨を寄せながら垂直に引き上げます。トップポジションではしっかり胸を張り、ベンチから大胸筋の上部が浮き上がるくらいにします。動作中は顔を上げて視線は前を向くと肩甲骨の寄せが意識しやすいです。

広背筋を狙う場合は、垂直ではなく斜め後ろに腰に向かって引き上げます。上げるにつれて手の甲が前を向くように捻ると広背筋を意識しやすいです。

スミスマシンでロウイング
スミスマシンの特性を活かして、僧帽筋と広背筋の両方を同時に鍛えることができます。バーを手前に押し当てながら引き、バーを上げるとともに体を少し前に突き出します。上体を起こして、角度を変えてはいけません。バーの動きが制限されているため、自分自身が前に動くことで、肩関節を伸展させ広背筋に刺激を与えることができます。また、バーは垂直に上がるため、僧帽筋への刺激は逃げません。

まとめ
・正しい前傾姿勢で行えば、腰への負担は軽くなる
・ベンチやスミスマシンを使ったロウイングがオススメ

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