慣れさせないテクニック前編

慣れさせないテクニック【前編】

トレーニングをしていく上で重要なことは、刺激に慣れさせないことです。長いことトレーニングしていると、どうしても「慣れ」が生じてしまいます。今回は、新鮮な刺激を与えるための、普段とは違ったセットの組み方を紹介していきます。

記事を読むメリット
・刺激に慣れさせないテクニックが分かる
・1人でも強い刺激を与える方法が分かる
・ボトムポジションでの筋力強化のやり方が分かる

スーパーセット
2種目を連続して行う方法をスーパーセットと呼びます。短いインターバルで同じ部位を2種目行うか、拮抗筋を1種目ずつ組み合わせます。全く関係のない部位の組み合わせはスーパーセットではありません。

ちなみに、3種目組み合わせた場合はトライセット、4種目以上合わせた場合はジャイアントセットと呼びます。

スーパーセットは高重量で行うと効果が高いです。3~4回しか出来ない重量で2種目行うことで、スティッキング・ポイントを避けてフルレンジで高重量を扱えるので、筋肥大に有効です。

ジャイアントセットでは使用重量が軽くなり、関節や神経に負担がかかりにくいです。重量は軽いので短いインターバルで追い込みます。

POF(Positions of Flexion)
ミッドレンジ種目(動作の中間で強い負荷がかかる)、ストレッチ種目(ストレッチポジションで強い負荷がかかる)、コントラクト種目(収縮ポジションで強い負荷がかかる)の順番で行う方法です。1部位で3種目が多いと感じるなら、ストレッチ種目とコントラクト種目の2種目でも十分です。

上腕二頭筋のトレーニングでは、アームカール、インクラインカール、プリチャーカールが有名です。

アセンディングセット
メインセットで重量を上げていく方法です。1セット目は8~10レップ上げられる重量を選択します。2セット目は2.5㎏足して5~6回行います。インターダルはしっかり取り、十分回復しておきます。

ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)
1RMの60%で10回を10セット行う方法です。10セット全て同じ重量でやることがポイントです。10回を上げるためにインターバルは長くとっても構いません。GVTでは補助筋も十分疲弊しますので、その日のうちに補助筋のトレーニングをしておくと効率的です。

変則GVT
4週間で1サイクルのGVTです。1週目は10回を10セット行います。2週目は重量を上げて、7回を8セット行います。3週目はさらに重量を上げて5回を6セット行います。4週目は1週目と同じ重量で、10回を3セット行い回復重視にします。翌週から使用重量を2.5%ずつ増やします。

1人ネガティブ
両手や両足を使って重い重量を上げ、片腕や片足のみでネガティブ動作を行う方法です。注意点は、ネガティブは回復に時間がかかるので、頻繁にはやらないことです。

SSC(Stretch-Shortening Cycle)
SSCは伸びれば縮むという筋肉の特性を活かしたテクニックです。筋肉は一気に伸ばされると断裂してしまうので、伸びながらも収縮しようとします。これを利用して、ボトムまで4秒ほどかけて下ろして、そこから一気に引き上げます。

チーティングのように他の筋肉も動員しながら反動を使うのではなく、しっかりとターゲット筋のみに負荷をかけて収縮伸展をします。SSCではボトムポジションの筋力が鍛えにくいというデメリットがあります。

ストップ&ゴー
ボトムで1~2秒だけ静止して、そこから一気にウエイトを上げる方法です。10回ギリギリ上げられる重量の60%程度の重量で行います。回数を重ねるごとに挙上スピードが落ちてきます。ボトムから一気に上げられなくなり、粘ってやっと上げられる状態まで追い込めたら終了です。ボトムポジションの筋力強化に有効です。

まとめ
・スーパーセットは3~4回しか上がらない高重量で2種目行う
・強い刺激を与えたいなら一人ネガティブはオススメ
・ボトムの筋力を強化したいなら、ストップ&ゴーが有効

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