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学校の先生にヒアリング(捨てたい業務&本当はやりたいこと)

先日、オンライン教育については、ハードが整備されただけでは意味がなくて、それをどう使うかが重要。余裕時間を産み出して、子ども達をもっと街で育てられたら、という発信を行いました。

しかし、これを実現するためには、法律の壁をクリアしたり、ICTを駆使しながら、新しい仕組みを作る必要があります。しかし、先生方は新しいことにチャレンジする精神的な余裕はそもそもあるのだろうか・・?と気になり、facebookで「先生の本音が聞きたい!」とお願い→何人かの先生にお話を伺うことが出来ました。


【緩募:先生の(オフレコ)本音】匿名で良いので以下の本音を聞ける方、いらっしゃいませんでしょうかm(_ _)m。
①捨てたい業務は何ですか?
②(お金があったら/制約がなければ/時間があれば)
学校でやってみたいこと・挑戦してみたいコトは何ですか?

3,40代の様々な業務を任される立場にいらっしゃる先生方にお話を伺うことができました。聞けば聞くほど先生って大変・・ということが伝わってきました。

多忙すぎて自分を高める余裕は一切ないどころか、子ども1人1人に寄り添う余裕もない。インプットする時間が無いままアウトプットし続けなければならないジレンマを抱えながら業務を遂行している、という問題を抱えていることが分かりました。

先生という職業を選択する方は元来子どもが大好きで、子どもを丸ごと受け止めることができる天性の才能を持っている方々も多いと思いますが、それを活かせる環境ではないようです。それが課題だと思いました。

伺った話をランダムにまとめ、紹介いたします。

自分を高めるという余裕は一切ない・・

教師も人間。合わない子の担任になる事もある。先輩が教えてくれることもあるが稀で、結局は自分で対処するしかない。勉強する余裕はないし、指導後の子どもの反応をみて(こういう反応でダメだったから修正してみよう、反応が良かったら続けてみようと)修正していくのがやっと。色々な問題と対峙しても、やりながらで学んでいくしかないのが実情。

担任業務以外の校務


校務文書や稟議書も相当している。例えば、施設・設備の管理。浄化槽や空調が故障したり、椅子や机が壊れることもある。施設設備のトラブル交渉業務が発生する場合もある。設備の修繕が必要な場合、事業者に見積もりを取るのも仕事。経費を使うなら稟議書作成の業務も発生する。とにかく担任以外の業務が膨大にある(防火管理者が避難訓練等も担当していた先生もいました)。

子ども達が帰った後は、そういった校務作業の方がウェイトが重く、子どもに関わる(テストの丸つけ等)業務が出来ないことも。本当は一人一人メッセージを書いてあげたいが、やるとしたら家になる。もっと子ども達のこと見たいなぁ・・・と悶々している。

大変な消毒作業

現在はコロナ感染リスクに配慮し、先生が消毒や掃除を実施しているが、この作業に毎日1時間はかかる。不特定多数の子どもが使う机なら意味があるかもしれないが、毎日同じ子どもが使う机も消毒しているので、疲れた時には、ふと「この消毒にどれほどまでに意味があるのかな?」迷う日もある。

保健・掃除の支援員も手を動かしてくれるが、教室以外の場所で手一杯。消毒作業は膨大。

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1日10時間以上の業務は普通

子ども達が朝8時に登校するとなると、7時半には学校に着いていたいと思う。子ども達の帰宅が16時過ぎになって、その後は消毒作業、校務作業、、10時間労働は普通。せめて日中に授業準備が出来たら。。

そういえば、日本の教師って長時間労働で有名なんですよね・・週平均の労働時間は諸外国平均で38.3時間に対し、日本は60時間弱。。

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とにかく、子ども達の成長に資することに関わりたい


コロナで諦めざるを得ないが、修学旅行や運動会、プール指導もやりたかった。コロナ禍で、学校生活では様々な制約があって、子ども達もストレスが溜まっている。発散させてあげたい。

密を避けるため、校庭の割り振りが決められて、体育館でも外でも遊べない日がある。給食時にマスクをとって話してはダメ、授業時間数も増えて夏休みも減っている。遊べない・行事が無いということは、子ども達の楽しみが少なくなって元気がなくなるということ。コミュニケーションを深める機会が減ってしまえば、子ども達は楽しいわけがない。本当に悩ましい。

コロナ禍の中で制約がさらに

放課後は、保護者対応にも追われる(※流山市の場合は18時以降の電話対応は無くなりました)。コロナ禍で様々な制約も増えたように思う。

子どもに何かあった時に「何故見てなかったのか?」と問われることも多く、教員の責任が重くなったと感じる。昔は子ども達を適当に遊ばせもできたが、今は看護当番がある場合も。

保護者のお客様感が高くなったと感じる。パートナーという関係ではなく、保護者の方が立場が高い。その制約が、子ども達の成長や自由度にも影響すると感じる。保護者が理解してくれれば、出来ることは沢山あるのに。

時間があれば「プログラミング」なども勉強したい

パソコンの授業もやらなくてはならないので、時間があれば勉強したいと思っている。総合的な学習については、福祉のこと、世界のこと、しっかり勉強して子ども達に教えたいが、時間に追われて全然できていない。教員も分かっていないので、子ども達に落とし込めるほど教えられない。がっつり入り込んでやりたいのに。。

もっと自分たちで考え実践する場を与えてあげたい

学校は社会の縮図を学ぶ場所なのに、自分たち教師が学べていないという自覚がある。

社会科見学はあるが、もっと街に出て、体験する機会を増やしてあげたい。どうしても机上の勉強に時間が取られてしまう。福祉のことを調べるが、調べて終わり、理解して終わるのが現状。SDGsもそう。調べて考えてまとめるが実践はない。学校全体でペットボトル集めようというのは出来るが、自分たちで何が必要なのかを考え、行動に寄り添う余裕がない、機会を与えられない。

時間割に制約を受ける

文部科学省から標準授業時数が指定されているので、時間割に制約されてしまう。総合的な学習の達成目標は数値化しにくいから、後回しになる事もある。国語や算数などの基礎教科の時間数は重要だから、それが足りない場合、総合的な学習の時間を削ってそちらに割り当てることもある。

総合的な学習のテーマは多岐にわたりますし専門性も高いため、専門性を持つ方に力を借りて連携すればよいと思います。先生にしかできない「その子の成長を見ること」に集中できる仕組みづくりが出来れば先生にも余裕が出るし、子ども達も実のある学習が出来るのではないかと思います。


部活もしたい

部活を通じて子ども達が成長することもあるから、自分は関わりたい。学校で関わることが難しい場合、地域でチームを作る先生もいる。自分は今、その余裕を持てていないジレンマがある。

こういった状況を踏まえてか、教師志望者は減るばかりとなっています。。これはどうにかしないと・・です。

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