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わたしは「こう読んだ!」Vol.4 『あいだ』木村敏

この本も、FBに書いた時はまだ、半分しか読んでないんです。書いたのは2021年2月です。最終的にこの本は、博論でも引用しました。名著だと思います!今でも何度も読み返します。
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この本は、生き物は「生命一般の根拠」とつながることで生きているという仮説から始まります。前半の「ゲシュタルトクライス」「ノエマとノエシス」の説明のところは、以前報告した『体・こころ・生命』にもありますが、それよりもっと丁寧に説明してくれています。だから余計難しかった・・・。少しだけ紹介すると、この本では、主体内部の「間」についての説明もしています。著者である木村のいう「ノエシス」とは、行為や働きそのもののことなのですが、個別主体には、行為を行っているノエシス的主体である第一の主体と、次々に過去になっていく行為を意識しているメタノエシス的主体という第二の主体があって、第二の主体が第一の主体を含んでいること。第二の主体こそが「間」であり、第一の主体と第二の主体の「あいだ」は、「間」というメタノエシス的原理そのものと、個々の瞬間のノエシス的作用との「あいだ」であり、さらに高次のメタノエシス的原理によって方向づけられていく・・・というように包み包み込まれる関係は、実はたった一つのノエシス的作用、生命一般の根拠に根差した世界との関わりの原理としてのノエシス的作用が示す諸様態であるに過ぎない、というのです。うーん、そうなのかなあ・・・。もっと読んでいけば、わかるのかな。
 他に、マルティン・ブーバーの「我と汝」のことも出てきます。ちょうど今読んでいる、二人称アプローチの本にも出てくるので、2つの本が繋がっているようで面白いなと思いました。人と人とのあいだ、関係性のことを考えている人たちの輪が、なんとなく見えたような気がして、嬉しかったです。気がするばかりで、くっきりとわかるには、まだまだかかりそうです。わからないことを大事に抱えながら、それでもどんどん、読み進めていきたいなと思います。
 あ〜もっとサクサク読めると良いのに・・・。難しい本を読んでいるとすぐに眠くなるのは、脳が酸素不足になるからだっていうけど、本当かな。眠くならずに本が読める方法が知りたい〜。

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