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アリゾナへの旅

グランドキャニオンのような場所には昔から惹かれる。
中学生の時に初めてアメリカへ行ってグランドキャニオンにほんの少し足を踏み入れた。
その時にお土産屋さんで売っていたネイティブアメリカンのものにとても惹きつけられた。

大人になってある日、セドナという場所へ行ってきたけどとにかくすごかった!知人とほんの2、3分の立ち話。なんか分からんけどそこに行く。
とその瞬間決めていた。

たぶんそこから3ヶ月もしないうちにセドナにいた。

ガイドのナナさんに、まず最初に妖精の泉に行くけど、途中にかなりディープなお土産屋さんがあるからそこ寄る?と聞かれてなんとなく行く。と言った。

お土産屋さんというより、シャーマンの人たちが使うような物だとか、古い民芸品などディープなお土産屋さんと言った意味がすぐに分かる品物たちであふれていた。
魅力的なものばかりであったが、初日にあれこれ買い物する気持ちにもならなくて、また帰る頃に寄って買おうと、ひととおりざっと目を通して歩き回った。

最後の方でポストカードがたくさん売っているコーナーでふと目についた絵をまじまじと手に取って眺めた。
ホワイトバッファローが描かれていて、そこから女性がパイプをささげ持った姿が浮かび上がっているような不思議な絵だった。

なんだろう?何が言いたいのだろう?
思わずじっと見入って考え込んでしまう。

いつのまにか後ろにいたナナさんが、それは最終日の前日の夜にするスウェットロッジの儀式の前にティピの中で語られる物語だよ。
と。

セドナに急に行くと決めてから、そこは一体何がある所なんだ?と初めて調べたのだが、その頃ちょうど知り合った子がセドナに行った事があり、ガイドのナナさんと、滞在させてもらえるシェアハウスのような所を教えてくれたのだった。

その時に初めてネイティブアメリカンの聖地だという事と、ボルテックスと言われるエネルギースポットのような岩山があちこちにある面白い場所だということを知り、スウェットロッジというものがあるというのを知って、単純にやってみたいと思った。

あちこちの岩山に連れて行ってもらい、ただただ、この壮大な風景に見惚れ、肌で感じる空気や光に包まれて圧倒されていた感じだった。

子宮の洞窟という場所に連れて行ってもらった時は、そこから遠くに見える岩山を眺めていたら、涙が勝手に溢れて来て、自分が地球という場所に生きていて、そこに生まれてきたんだと強烈に思った。

スウェットロッジの前にナナさんの友人のネイティブアメリカンの人がホワイトバッファローの伝説を語ってくれた。
この物語にはパイプが登場するのだが、
その時初めて私はパイプから煙を吸ってみた。

スウェットロッジは一言で言えばサウナ。
とにかく小さな丸いドーム型テントの空間に石を丸く囲った炉が真ん中に組まれて、祈りと共にハーブが置かれ、熱した石を置き、水をかけるので中はもうもうと蒸気が上がる。
何重にもテントは分厚い布などで覆われて、中は目を凝らしても凝らしても何も見えてこないほどの闇。
初めは真っ暗なのもあり、息が詰まるような苦しさを感じていたのが、
シャーマンの人が何が唱えながらリズムを叩いて歌うのに合わせて座り込みながら体を揺すって、音の鳴るものを手にして一緒にリズムを刻みながら声を出しているとどうでもよくなってくる。

自分が歌ってリズムを刻みながら、周りの声とリズムと合わさって一体になっていくのを感じながら暗闇の中に熱気と共に居ると、
時代も空間も存在もあやふやになっていくようなのに、紛れもなく自分の声と体がここにあって、肌からは熱と蒸気と汗と暗闇が出たり入ったり最大限に動いている。



一定の時間が経つと、入り口が開かれて外の冷気がサーと入って来る。
時期は2月。

その度になんとも言えない心地よさとスッキリした感じと、今俗に言う整うというやつですね。
それが何回戦か繰り返されて終わりとなる。

もう自分は何も迷わないでやりたいと思った事をやろうと思える強制的な何かがある。




スウェットロッジの前にティピでシャーマンの人が語ったホワイトバッファローの話を聞いている時に、日本に帰ったらホワイトバッファローという曲を作ろうと決めた。

そこから先の話は先日書いたブログの通りで、簡単に説明すると、帰ってすぐに東北の震災があり、少ししてから改めてこの物語を読んだ時に、今こそ作らなくてはという気持ちになり、
一曲と思っていたらストーリーに沿って7曲を一気に作った。
CDにする時に色々な音を重ねたのでライブで再現が難しくなった。
いつかまたちゃんとやりたい。
その時には映像かアニメーションで物語を投影しながら音楽で綴りたい。
と思いながら11年経った。

コロナ禍、温暖化の加速で起こる世界各地の異常気象、ウクライナの戦争、その度にこの話を思い出す。

もう一度この作品と向き合おう。
そのタイミングが今だった。

最初に訪れてから11年。
セドナへは計3回行った。

一回目はカメラ持っていなかったので、ナナさんが撮ってくれた写真しか元々無かったのだが、それもティピの中で顔が煤だらけで馬頭琴弾いた写真。
それだけは持っていたと思っていたのだけど。
見当たらず。

二回目は井崎さんというアメリカ在住の方に撮影お願いしたもの。

二回目は撮影の旅
子宮の洞窟の脇。
ホワイトバッファロー初演は2011年夏。二回目となったこのチラシは2014年。美浜文化ホール。


当時色々曲を練っていたのが家のこの場所だった。

さて三回目はドラムの前田仁さんを誘ってナナさんの家でホームコンサートをしたり、モニュメントバレーまで足を伸ばしたりと思い出深い旅だった。


楽器を担いで山登り。
このスタイルは何故か何度もしてるな。
ちなみに高所恐怖症(誰も信じてくれない)

ジャンべの音が本当に遠くまで響き、また返ってくる。
子宮の洞窟


モニュメントバレーの半洞窟。頭上に穴。

その洞窟の中で演奏。
後ろから撮影。

すごーく小さく弾いてる姿みえます?

その時に洞窟で弾いてみた動画。
前田さんの携帯で撮影。
音が素晴らしいのでぜひ♪


この目が好き。
モニュメントバレー朝日の前


どこからかやってきてピッタリまとわりついてきたワンコ。


日が昇る直前、ホワイトバッファローの最終曲、祈りを弾いた。


子宮の洞窟の脇
ナナさんの家で♪


アリゾナというところは、初めて行ってから、数年経つとまたどうしても行きたくなる、私にとってそんな場所だ。
まだそんな気持ちになってないけど
きっとまた数年経ったら、むくむくと行きたい気持ちが膨らんで気がついたらまたいるんだろう。笑
その時は現地でホワイトバッファロー演りたいもんだ。

さてホワイトバッファローの伝説、米本久美子さん作画のアニメーションと共にコラボする舞台は、10月22日は南房総市の富浦元気倶楽部のさざなみホールで。(ここではアニメーションとコラボのホワイトバッファローの伝説は一曲のみです。)

12月23日は千葉市の京葉線検見川浜駅から近くの美浜文化ホールメインホールで。
この12月23日の美浜文化ホールの方は自主企画でなかなか音響、照明とスタッフの方に沢山入っていただいて大きなスクリーンで投影できる機会は稀なので、この機会をお見逃しなく!





■2022年10月22日(土)
☘️とみうら元気倶楽部さざなみホール☘️
13:30開場
14:00開演
馬頭琴 美炎
キーボード 清瀬祥吾
ドラムパーカッション 前田仁
要予約2500円
※本公演でのアニメーション投影は一曲のみとなります。
千葉県南房総市富浦町原岡88番地2
🌿10/22さざなみホール🌿
🎫チケット予約
info@miho-batokin.com
070-1274-2688(西郷)



■2022年12月23日(金)
☘️美浜文化ホールメインホール☘️
18:30開場
19:00開演
馬頭琴 美炎
ピアノキーボード 清瀬祥吾
ドラムパーカッション 前田仁
スペシャルゲスト登場予定
アニメーション作画 米本久美子
アニメーションデザイン製作 中島すみれ
ichikiro
一部馬頭琴コンサート
二部アニメーション✖️音楽 ホワイトバッファローの伝説
前売り4500円
当日5000円
学生3500円
未就学児の入場はご遠慮ください。
千葉県千葉市美浜区真砂5丁目15-2
🌿12/23美浜文化ホール🌿
チケット購入方法

🎫美浜文化ホール
電話043-270-5619(10:00~18:00)(第3月曜休)
窓口10:00~18:00(第3月曜休)

コンサートに関するお問い合わせ
info@miho-batokin.com
070-1274-2688(西郷)

美浜文化ホールチケット↓

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