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編集とライティングと、働くこと

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未経験から編集者を目指していた2017年以前の私に向けて、編集者の仕事、参考になるnote、編集者となった自分はどんなことを考えて日々働いているかをまとめています。
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#コラム

「書くうえでやめてほしい2つのこと」をやめてみる

スマホアプリの中には読んでよかった記事たちがあちこちに散らばっている。GW中にそれをひとつへ集約すべく、保存されている記事をもう1度読み直し、このまま保存しておきたいものなのか精査することにした。 読んだ当時はとても重要だと思ったものも、日が経つと「もう読み返さなくてもいいかな」と思うものに変わることがある。それは例えば、編集者になりたての時に必要だと思った、スマホユーザーに合う「書き方」の決まりなど。参考書のように何度も読んで実践して、おかげさまで頭の中に叩き込まれていた

どうして毎日書いているの?

今にも目が閉じてしまいそうだ。 5分に1回のペースであくびが出る。ベッドが私を呼んでいる。けれどnoteのネタがまとまらず、パソコンの前で30分が経過した。 * 「どうして毎日書いているんですか?」と聞かれ、ぱたりと脳が停止した。何か質問をされるとたいてい、脳が一時停止する。微妙な間が生まれてしまうと恐ろしくて、なかなか話に集中できなくなってしまう。そんな間を作りながら、ぽつりぽつりと話始めた。 最初は、スキルアップ。毎日書けば文章もうまくなるかと思ったから。毎日書い

仕事のギャップ

従業員約14万人の企業から30人のスタートアップに転職して2年。仕事をするうえで一番ギャップがあったのは「仕事の断り方」だ。 * 入社したての時、上司から言われた言葉は今でもよく思い出す。 「疑問があったり、わからないことはいつでも言ってこい。でも決まってしまったら、納得がいかなくても黙ってやるしかない」 転職前は、話したことも無い役員からの指示が、何階層にも続く幹部社員へと順々に降りてきて、末端の社員に届いていた。大きな案件になればなるほど私たち平社員に拒否権は無い

国によって違う、文章への向き合い方について

文化、お作法、相手が思ったこと、感じたこと、相手の事情を知らないで話すことに、迷いがある。 文章に迷った時、オフィスで「新しい文章力の教室」を読んでいたら、台湾国籍の同僚に「そういうの読むんだね」と話しかけられた。台湾では、文章力にまつわる本はどれも日本語からの翻訳で、台湾人はあまり気にしていないという。読むとしたら、キャッチコピー力や企画力をあげる本なのだそう。 そういえば以前タイ語の編集者とインドネシア語の翻訳者と話していた時も同じことを言っていた。恐らく日本は、「綺

休むのが怖い

「土日は休み」と決めた人は画期的なアイデアマンだ。 本腰入れて複業を始めて1年。気が付くと私の「休み」はどこかに消えていて、とうとう限界を感じ1か月ほど複業分を休もうと思った。去年は頑張れたのに、なんで今年は頑張れないんだろう。むなしさがこみ上げる。 お世話になっている人へメッセージを送ろうとslackを開く。頭の中で文章を考える。そして「お疲れ様です!」と打った時に、恐ろしいくらいの不安が襲ってきた。 私は本当に、休んでも良いのだろうか。 バリバリ働いている編集者の

熱量高い仕事でも、頭はクールに冷静に。

最近ようやく日の目を見た仕事について、アツく語った。 プロジェクトもすごく共感しているし、木こりさんから木や川などの自然にまつわる話が聞けるので、自分の興味関心ド真ん中なのである。 さらに、一緒にお仕事している方々も熱量があり、プロジェクトに対して前のめりにやっていきたくなる。幸せな仕事環境だと、一緒にご飯を食べた友人に向かってマシンガントークだ。頭も心も熱い。カッカしてる。 そんな気持ちをなだめるかのように、友人は1つ1つ聞いてきた。 「どうして森を整えるの?」

「誰に届けたいか」で表現はガラっと変わる

はらわたが煮えくりかえるほど怒った、と友人が静かに言った。 その内容は、「認められるように言語化しろ」といわれたことから始まったらしい。参加したワークショップの内容について、「仕事で発信する文章を書いて」と言われて書いた時に、上司から心無いフィードバックをもらってしまったのだそうだ。 メッセージ上で行われた上司と友人のやりとりを見せてもらったり、友人の意見を聞いていると、どうやら二人は届けたい対象が違ったようだった。(おそらく)広く浅く万人向けに、何が起こったかをレポート

怒りたいときに怒れる環境

「彼は怒れるようになって、よかったと思う」 単語をひとつひとつ、丁寧に包むように彼女は言った。 同じグループにいる彼は、些細なことにも毎日怒る。2回言っても相手に聞き間違えられたりだとか、食べに行ったお店で冷たい対応をされたとか。どうして彼にばっかりイライラする要素がふりかかってくるのかと思うほど、常にイライラしている。 そんな彼のことを、すごくもったいないなと思っていた。そして、ちょっぴり嫌だった。例えその感情が自分に向けられていなくても、怒っている人の近くにいるのは

何もしない時間が、仕事の質を高める?

「待ち合わせの30分前に到着し、近くカフェでコーヒーを飲む」を実践してみた。 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』の一説に書かれていた内容だ。 詳しくは割愛するが、何事も余白をもつことが大事だとこの本には書かれていて、その1つの例として「待ち合わせの時間に余裕を持つこと」すなわち「前もって到着して、コーヒー飲んで待っている」時間が必要だと書かれていた。 理想のスケジュールを引いて、その通りに進めていても、必ずどこかで滞りは起きてしまうもの。

伝えたいことを、どう書くか

今朝、会社へ向かう電車の中で、最所さんのnoteを読んだ。 人々が気軽に発信できるようになった昨今、インターネットを介して世界中が敵になってしまう日が来てもおかしくない。だからこそ、もしもそうなってしまった時にどうするかを考え、備えておくことが大事ではないか、と言う。 読みながら、SNSで炎上してきた人たちが頭をよぎった。みんな悪意をもって発した言葉ではないところで、どこの誰とも知らない人から叩かれたり、矢面に立たされたりしてしまう。いくら注意をしていても、どこに爆弾があ

理不尽な仕事は"共犯者"を作る

どうして、なんで!と理不尽になることは多い。全体の見えない依頼は、その仕事に何の意味があるのか見いだせないし、誰を幸せにできるのかもわからない。けれど時々、「なんでもいいからやれ」と突きつけられてしまうこともあるはずだ。 納得いかないことを言われた時、その後の想定や結果を、できるだけ客観的に共有しておくようにしている。 例えば商品の価格決めなどで「たくさん利益が必要だから大幅に値上げしたい」と言われたとき。それは言い換えると、商品にそれだけの価値があると思っていない人から

毎日noteを8か月間続けて変わったこと

タイトルについて質問を受けた時、うまく答えられなかったので改めて考えることにした。毎日noteを書いていてよかった、と思っている。けれど何がよかったのか、突然言われると難しい。 毎日noteを始めた理由と8か月後の今始めた理由は文章力アップのため。2017年4月に転職したので、キャリアも実績も全然ない。早くスキルアップするには平日昼間の仕事だけじゃなくて、たくさん書いて読むのが1番だと思った。具体的に数値のある目標ではなかったので、実際どうなったかは明確にわからない。けれど

モチベーションの源

この人のために頑張りたい、と思う人がいる。職場環境がすごくいい。 訪日観光客向けに作る日本語の記事は、ほかの言語に翻訳した後のリーチが重要になる。海外の人がターゲットとなると自分の感覚はほとんど通用しないので、数値で見るか、ネイティブの編集者の意見を聞きながらどんな記事を作っていくか検討する必要がある。 今、隣で働いている同僚は、女性の台湾人編集者だ。鈴のような声をしていて、よく笑い、よく怒り、よく観察する女の子。ブロガーで作家でもあり、さいきん台湾で自分の本が出版された

私の過去の文章が、消したくなるほど恥ずかしい

午前中、いつも通りLINEグループから、今日のお題が流れてきた。 毎日noteのLINEグループでは、毎朝交代制でお題を考え、報告しあっている。連絡を取り続けてから、気が付けば5か月が過ぎようとしていると思うと、時がたつのは早いなぁと感慨深い。 タグ付けのフォーマットもバラバラで、メンバーは前に比べて“毎日”の頻度も減っているので、統一感があるようで実は全くない毎日note。お題が出ても書きたいことがあればそちらを優先する。良く言えばかなり自由度が高いコミュニティだ。